ケンタウロス族との戦い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/23 15:37 UTC 版)
「エリュマントスの猪」の記事における「ケンタウロス族との戦い」の解説
ヘーラクレースはエリュマントスの猪を捕らえるにあたり、まずケンタウロス族と戦わなければならなかった。エリュマントスに向かう途中、ポロエーで善良なケンタウロス・ポロスに饗応されたが、酒を飲みたくなったヘーラクレースはポロスが止めるのも聞かずにケンタウロス族が共有していた酒甕を開いた。すると酒の匂いにつられて武装したケンタウロス族が集まって来て、争いになったため、ヘーラクレースは彼らと戦いながらペロポネーソス半島の東南端であるマレアー岬まで追い立てた。そこはケイローンが移住した土地であり、ケンタウロスたちはケイローンを頼って逃げこんだ。こうしてケイローンの住処にケンタウロス族を追い詰めたヘーラクレースは彼らを討つべく矢を放ったが、そのうちの1つがエラトスの腕を貫通して、ケイローンに当たってしまった。ケイローンは不死だったために、矢に塗られていたヒュドラーの毒に苦しみ続けなければならなかったが、ヘーラクレースはどうすることも出来なかった。一方、ヘーラクレースを饗応したポロスは、屈強な同族たちが英雄の矢によっていともたらすく倒されたことを不思議に思って、矢を拾い上げた。しかし手を滑らせて鏃が脚に当たり、ヒュドラーの毒で死んでしまった。 生き残ったケンタウロスたちは各地に逃げた。一部はマレアー山に、エウリュティオーンはポロエーに、ネッソスはエウエーノス河に逃げた。またホマドスはアルカディア地方でエウリュステウスの姉妹アルキュオネーを襲ったが、ヘーラクレースによって殺された。
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