クレータよりの脱出後
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/31 21:57 UTC 版)
「アリアドネー」の記事における「クレータよりの脱出後」の解説
クレータより脱出後、プセウド・アポロドーロスは、二人は子供もつれてナクソス島へと至ったと記すが、これ以降のアリアドネーの運命については諸説がある。プセウド・アポロドーロスは、ナクソス島でディオニューソスが彼女に恋し、奪ってレームノス島へと連れて行きそこでアリアドネーと交わり子をなしたとする。この交わりによって、トアース、スタピュオス、オイノピオーン、ペパレートスが生まれたとされる(オイノピオーン、エウアンテース、スタピュロスの三人ともいわれる)。 しかし別の説では、アリアドネーはナクソス島に至りひどい悪阻であったため、彼女が眠っているあいだにテーセウスに置き去りにされたともされる。或いはこの後、ディオニューソスが彼女を妃としたともされる。オウィディウスの『変身物語』によると、このときディオニューソスは彼女の頭の冠を空に投げて、かんむり座に変えた。偽エラトステネスはこの冠はアプロディーテーがアリアドネーとディオニューソスの結婚式の際に贈ったものであると述べている。 また、ホメーロスの『オデュッセイア』においては(巻11、324-5)、一行がディアー島に至ったとき、ディオニューソスの了承のもと、アリアドネーはアルテミスに射られて死んだとされる。呉茂一はこちらが本来の神話であったろうとしている。
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