クリス・マーティン (野球)とは? わかりやすく解説

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クリス・マーティン (野球)

(クリストファー・ライリー・マーティン から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/20 05:14 UTC 版)

クリス・マーティン
Chris Martin
テキサス・レンジャーズ #55
ニューヨーク・ヤンキース時代
(2015年6月18日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国
出身地 テキサス州アーリントン
生年月日 (1986-06-02) 1986年6月2日(39歳)
身長
体重
6' 8" =約203.2 cm
215 lb =約97.5 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2010年 グランドプレーリー・エアーホッグス英語版と契約
初出場 MLB / 2014年4月26日
NPB / 2016年3月26日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

クリストファー・ライリー・マーティンChristopher Riley Martin, 1986年6月2日 - )は、アメリカ合衆国テキサス州アーリントン出身のプロ野球選手投手)。右投右打。MLBテキサス・レンジャーズ所属。

経歴

プロ入り前

2004年MLBドラフト18巡目(全体523位)でデトロイト・タイガースから指名されたが、マクレナン・コミュニティカレッジ英語版へ進学した。

2005年MLBドラフト21巡目(全体627位)でコロラド・ロッキーズから指名されたが、契約には至らなかった。

コミュニティカレッジ時代に肩に大怪我を負ったため、一時期野球をやめて倉庫従業員を行っていた。倉庫従業員時代、同僚とキャッチボールすると肩の痛みが癒えていたことに気付き、野球を再開することになった。

プロ入りと独立リーグ時代

2010年には独立リーグであるアメリカン・アソシエーショングランドプレーリー・エアーホッグス英語版でプレー。13試合(先発4試合)に登板して4勝0敗、防御率1.96、36奪三振の成績を残した。

レッドソックス傘下時代

2011年3月31日にボストン・レッドソックスとマイナー契約を結んだ。5月から傘下のA級グリーンビル・ドライブでプレー。7試合(先発1試合)に登板して4勝0敗、防御率2.17、28奪三振と好投した。6月にA+級セイラム・レッドソックスへ昇格。13試合に登板して2勝1敗4セーブ、防御率0.92、24奪三振を記録した。8月にAA級ポートランド・シードッグスへ昇格。3試合に登板して0勝1敗、防御率15.88、3奪三振を記録した。

2012年はAA級ポートランドでプレーし、23試合に登板して3勝6敗、防御率4.48、65奪三振を記録した。オフにはアリゾナ・フォールリーグに参加し、サプライズ・サグアロス英語版に所属した。

2013年はまずAA級ポートランドで12試合に登板。2勝0敗、3セーブと結果を残し、6月にAAA級ポータケット・レッドソックスへ昇格。30試合に登板して3勝3敗2セーブ、防御率3.18、47奪三振を記録した。

ロッキーズ時代

2013年12月18日にジョナサン・ヘレーラとのトレードで、フランクリン・モラレスと共にロッキーズへ移籍した[1]

2014年は傘下のAAA級コロラドスプリングス・スカイソックスで開幕を迎え、4月25日にロッキーズとメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[2]。翌26日のロサンゼルス・ドジャース戦でメジャーデビュー。3点ビハインドの5回裏一死から登板し、1.2回を投げ1安打無失点、2奪三振だった[3]。この年メジャーでは16試合に登板して防御率6.89、14奪三振を記録した。

2015年1月5日にDFAとなった[4]

ヤンキース時代

2015年1月13日に金銭トレードで、ニューヨーク・ヤンキースへ移籍した[5]。ヤンキースでは24試合に登板して0勝2敗、防御率5.66という成績に終わり、メジャー2年目も初勝利はお預けとなった。オフの11月2日にFAとなった[6]

日本ハム時代

2015年11月4日に北海道日本ハムファイターズと契約に合意したことが発表された[7]

2016年当初、中継ぎとして起用される。シーズン中盤に抑えの増井浩俊が成績不振により2軍落ちし、その後先発に転向したことで抑えへ配置転換。球速は最速158kmまで伸び、防御率1.07、WHIP0.63、投球回を上回る57奪三振を記録する絶対的クローザーとして君臨した。シーズン終盤に右足首の故障で離脱するも、日本ハムの4年ぶりの優勝に貢献した。

2017年オフの11月10日にMLB復帰を目指すため退団することが発表された[8]。12月2日にFAとなった[9]

レンジャーズ時代

2017年12月15日にテキサス・レンジャーズと2年総額400万ドルの契約を結んだ[10][11]

2018年4月11日に前年までの二年間、元チームメート同士だった大谷翔平が移籍したロサンゼルス・エンゼルスと初対戦した。なお、直接対決はなかった[12]。9月26日、エンゼルスとの試合で2-2と同点の8回に登板し、1アウトランナー無しの場面で大谷と初の直接対決。カウント2-2からの6球目、153キロの外角直球を左翼席上段に運ばれた。後続は断ったが、これが決勝点となりチームも敗戦した。[13]

このオフの日米野球に参加し、登板している[14][15]

ブレーブス時代

2019年7月30日にコルビー・アラードとのトレードで、アトランタ・ブレーブスへ移籍した[16]。オフの10月31日にFAとなった[17]が、11月19日に2年総額1400万ドルで再契約を結んだ[18]

2020年から、背番号は55となった。

2021年はチームがワールドシリーズに進出し、ヒューストン・アストロズを4勝2敗で下し優勝。自身初めてとなるワールドシリーズ優勝を経験した[19]。オフの11月3日にFAとなった[20]

カブス時代

2022年3月17日にシカゴ・カブスと250万ドルの1年契約を結んだ[21]

ドジャース時代

2022年7月30日にザック・マッキンストリーとのトレードで、ロサンゼルス・ドジャースへ移籍した[22]。 オフの11月6日にFAとなった[23]

レッドソックス時代

2022年12月2日にボストン・レッドソックスが2年契約を結んだと発表した[24]

2024年オフの10月31日にFAとなった。

レンジャーズ復帰

2025年1月6日にレンジャーズと1年契約を結び、6年ぶりに同チームに復帰した[25]

選手としての特徴

MLBではリリーフとして、最速96.7mph(約156km/h)日本での最速159km/h、平均94.3mph(約152km/h)のフォーシームを全投球中の約5割を占め、その他に平均146km/hのカットボール、平均151km/hのシンカーと言った速球系と、決め球である平均133km/hのカーブを持ち球とする。PITCHf/x上では2014年にスライダーツーシームも1球ずつ使用している。

詳細情報

年度別投手成績





















































W
H
I
P
2014 COL 16 0 0 0 0 0 0 0 3 ---- 69 15.2 22 2 4 0 0 14 1 2 12 12 6.89 1.66
2015 NYY 24 0 0 0 0 0 2 1 5 .000 99 20.2 28 2 6 1 1 18 3 0 13 13 5.66 1.65
2016 日本ハム 52 0 0 0 0 2 0 21 19 1.000 182 50.2 25 2 7 0 0 57 2 3 8 6 1.07 0.63
2017 40 0 0 0 0 0 2 1 29 .000 137 37.2 21 2 6 0 1 34 0 1 5 5 1.19 0.72
2018 TEX 46 0 0 0 0 1 5 0 14 .167 177 41.2 46 5 5 2 3 37 4 0 21 21 4.54 1.22
2019 38 0 0 0 0 0 2 4 12 .000 147 38.0 35 8 4 0 0 43 0 0 13 13 3.08 1.03
ATL 20 0 0 0 0 1 1 0 6 .500 69 17.2 17 1 1 0 0 22 0 0 10 8 4.08 1.02
'19計 58 0 0 0 0 1 3 4 18 .250 216 55.2 52 9 9 0 0 65 0 0 23 21 3.40 1.02
2020 19 0 0 0 0 1 1 1 6 .500 66 18.0 8 1 3 1 1 20 0 0 3 2 1.00 0.61
2021 46 0 0 0 0 2 4 1 13 .333 181 43.1 49 4 6 1 3 33 0 0 20 19 3.95 1.27
2022 CHC 34 0 0 0 0 1 0 0 6 1.000 133 31.1 38 5 4 1 0 40 6 1 16 15 4.31 1.34
LAD 26 0 0 0 0 3 1 2 3 .750 92 24.2 12 1 1 0 1 34 1 0 4 4 1.46 0.53
'22計 60 0 0 0 0 4 1 2 9 .800 225 56.0 50 6 5 1 1 74 7 1 20 19 3.05 0.98
2023 BOS 55 0 0 0 0 4 1 3 23 .800 199 51.1 45 2 8 3 0 46 1 0 6 6 1.05 1.03
2024 45 0 0 0 0 3 1 2 15 .750 180 44.1 47 5 3 1 3 50 2 0 22 17 3.45 1.13
MLB:9年 369 0 0 0 0 16 18 14 106 .471 1412 346.2 347 36 45 10 12 357 18 3 140 130 3.38 1.13
NPB:2年 92 0 0 0 0 2 2 22 48 .500 319 88.1 46 4 13 0 1 91 2 4 13 11 1.12 0.67
  • 2024年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

MLBポストシーズン投手成績













































2019 ATL NLDS 0 0 0 0 0 0 0.0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 ----
2020 NLWC 2 0 0 0 0 6 2.0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.00
NLDS 1 0 0 0 0 6 1.0 2 0 0 0 1 1 0 0 1 1 9.00
NLCS 5 0 0 1 0 20 5.0 3 1 2 0 0 5 0 0 1 1 1.80
2021 NLCS 3 0 0 0 0 9 2.0 3 1 0 0 0 1 0 0 1 1 4.50
WS 2 0 0 0 0 8 2.1 1 0 0 0 0 2 0 0 0 0 0.00
2022 LAD NLDS 2 0 0 0 1 9 2.0 3 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0.00
出場:4回 15 0 0 1 1 58 14.1 12 2 2 0 1 10 0 0 3 3 1.88
  • 2024年度シーズン終了時

記録

NPB投手記録
NPBその他記録

背番号

  • 47(2014年)
  • 57(2015年 - 同年途中)
  • 33(2015年途中 - 同年終了)
  • 55(2016年 - 2017年、2020年 - 2021年、2023年 - )
  • 31(2018年 - 2019年7月29日)
  • 51(2019年8月2日 - 同年終了)
  • 58(2022年)

脚注

  1. ^ “Rockies acquire LHP Franklin Morales and RHP Chris Martin”. Rockies Press Release. MLB.com. (2013年12月18日). http://m.rockies.mlb.com/news/article/66068174 2015年11月19日閲覧。 
  2. ^ “RHP Chris Martin selected to Major League roster, RHP Chad Bettis optioned to Triple-A Colorado Springs”. Rockies Press Release. MLB.com. (2014年4月25日). http://m.rockies.mlb.com/news/article/73351132 2014年4月27日閲覧。 
  3. ^ Scores for Apr 26, 2014”. ESPN MLB (2014年4月26日). 2014年4月27日閲覧。
  4. ^ “Rockies sign catcher Nick Hundley to two-year deal”. Rockies Press Release. MLB.com. (2015年1月5日). http://m.rockies.mlb.com/news/article/105599906/rockies-sign-catcher-nick-hundley-to-two-year-deal 2015年1月6日閲覧。 
  5. ^ “Yankees acquire RHP Chris Martin from Colorado”. Yankees Press Release. MLB.com. (2015年1月13日). http://m.yankees.mlb.com/news/article/106310082/yankees-acquire-rhp-chris-martin-from-colorado 2015年1月14日閲覧。 
  6. ^ Transactions | yankees.com” (英語). MLB.com (2015年11月2日). 2015年11月3日閲覧。
  7. ^ クリス・マーティン投手と契約合意”. 北海道日本ハムファイターズ (2015年11月4日). 2015年11月4日閲覧。
  8. ^ マーティン投手、ドレイク選手退団のお知らせ”. 北海道日本ハムファイターズ (2017年11月10日). 2018年1月20日閲覧。
  9. ^ 自由契約選手 | 2017年度公示”. 日本野球機構 (2017年12月2日). 2017年12月6日閲覧。
  10. ^ T.R. Sullivan (2017年12月15日). “Rangers sign reliever Martin to two-year deal” (英語). https://www.mlb.com/rangers/news/rangers-sign-chris-martin-from-japan/c-263252142 2017年12月23日閲覧。 
  11. ^ 前日本ハムマーティンがレ軍入り「大谷に感謝」”. 日刊スポーツ (2017年12月16日). 2017年12月23日閲覧。
  12. ^ 大谷翔平と元同僚・マーティンとの対決に米解説「誰が予想しただろう」”. full-count (2018年4月12日). 2018年4月13日閲覧。
  13. ^ “大谷に被弾の元同僚マーティン、完敗認める「彼の勝ち」(デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース” (日本語). Yahoo!ニュース. https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180927-00000103-dal-spo&pos=5 2018年9月28日閲覧。 
  14. ^ 元日ハム・マーティンが日米野球に向けインスタ更新 「特別な経験となる」
  15. ^ 元日ハム・マーティンが“凱旋” 日本打者対策を聞かれ「もう秘密を明かすの?」
  16. ^ Mark Bowman (2019年7月31日). “Braves land reliever Martin from Rangers” (英語). MLB.com. 2019年7月31日閲覧。
  17. ^ Thomas Harrigan, Manny Randhawa and Paul Casella (2019年11月8日). “Here are every team's free agents this winter” (英語). MLB.com. 2019年12月2日閲覧。
  18. ^ Paul Casella (2019年11月19日). “Reliever Martin signs 2-year deal with Braves” (英語). MLB.com. 2019年11月20日閲覧。
  19. ^ Anthony Castrovince (2021年11月2日). “Braves win 1st World Series title since 1995” (英語). MLB.com. 2021年11月3日閲覧。
  20. ^ 160 Players Become XX(B) Free Agents” (英語). mlbplayers.com (2021年11月3日). 2021年11月5日閲覧。
  21. ^ 鈴木誠也に強力援軍 カブスが元日本ハム助っ人右腕の3億円契約を発表”. Full Count (2022年3月17日). 2022年3月18日閲覧。
  22. ^ Cubs acquire INF Zach McKinstry from Dodgers for RHP Chris Martin” (英語). MLB.com. 2022年7月31日閲覧。
  23. ^ 131 Players Become XX(B) Free Agents” (英語). mlbplayers.com (2022年11月6日). 2022年11月14日閲覧。
  24. ^ “元日本ハムのマーティン、レッドソックスと2年24・5億円合意 今季はドジャースでV貢献”. 日刊スポーツ. (2022年12月3日). https://www.nikkansports.com/baseball/mlb/news/202212030000087.html 2023年2月10日閲覧。 
  25. ^ Anthony Franco (2025年1月6日). “Rangers Sign Chris Martin” (英語). MLB Trade Rumors. 2025年1月7日閲覧。

関連項目

外部リンク




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