ガバメント‐クラウドファンディング【government crowd funding】
ガバメントクラウドファンディング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/28 13:57 UTC 版)
「トラストバンク」の記事における「ガバメントクラウドファンディング」の解説
ガバメントクラウドファンディング (GCF) とは、トラストバンクが提供する、ふるさと納税のシステムを利用したクラウドファンディングの仕組みの名称である。 トラストバンクは、「ふるさとチョイス」を通して、ふるさと納税のシステムを利用し、ガバメントクラウドファンディングの仲介を行なっている。ガバメントクラウドファンディングは自治体が特定の目的のために出資を募るクラウドファンディングのことであり、いくつかの自治体ではこれを利用して出資を募り、災害支援や子育・教育支援等に役立てている。寄附の方法としてふるさと納税が利用されることで、寄附金の全額に寄附金控除が適用される。 自治体は出資金の用途を明確に提示し、出資者はその用途から寄附する自治体を選択することができる。その際、寄附は「ふるさと納税」のシステムを利用して行なわれる。これらの寄附金は、災害支援や子育て・教育支援、文化財の保護、自然環境の維持、バリアフリー化等の公共事業だけではなく、石原裕次郎の愛車の保存など、文化的な活動にも使用される。また、複数自治体が共通の課題を解決するために使用される例もある。 政治家の野田聖子は、2017年に総務大臣として、「このように、出資金の用途が明確であることによって、寄附者にとっても寄附のし甲斐があり、自治体と寄附者の継続的な繋がりを維持することにも寄与する可能性がある」旨を表明している。このように、ガバメントクラウドファンディングという語は、当初トラストバンク内の制度の名称であったが、今や広く公的にも使われる言葉になりつつある。また、ガバメントクラウドファンディングの仕組みは、他社のクラウドファンディングサイトでも取り入れられるようになった。 ガバメントクラウドファンディングの問題点として、神戸大学大学院准教授・保田隆明は、「使途が明確であるがゆえに、そのユニークさやアピール力に依存する「人気投票」と化してしまう」可能性や、「それによって、本来使われるべきところにふるさと納税の財源が使われないといった問題が起こる可能性」を指摘している。
※この「ガバメントクラウドファンディング」の解説は、「トラストバンク」の解説の一部です。
「ガバメントクラウドファンディング」を含む「トラストバンク」の記事については、「トラストバンク」の概要を参照ください。
- ガバメントクラウドファンディングのページへのリンク