カーネルとキャプテン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/04 00:37 UTC 版)
Colonelの呼称については、16世紀のスペインまたはイタリアでの縦隊(colonna / columena)に由来し、その長はカピタン(Capitán)が務めていた。後に、「中隊長=(陸軍)大尉、カピタン / キャプテン」との混同を避けるため「縦隊」の部分が残ったと推測される。Colonelはラテン語のcolumnella(小さな柱)に起源を持つ。縦隊長(cabo de columena、変化して cabo de colonel、カボ・デ・コロネル)が直接の語源。省略されてColonelとなった。 英語では、陸軍大佐はカーネル (Colonel)、海軍大佐はキャプテン (Captain) と呼び、ヨーロッパの言語の多くで、同様の区別がある。英米陸軍などにおいては Captain は大尉を意味する。空軍大佐は陸軍大佐と同じ呼び名であることが多いが、イギリス空軍やイギリス空軍を範としたインド空軍、オーストラリア空軍、ニュージーランド空軍などではGroup captainと呼ばれる。 日常的には、中佐 (Lieutenant Colonel) もカーネルと呼ばれることが多い。 イギリス陸軍の連隊にはカーネルという名誉職(但し、階級ではない)があり、連隊長と訳される。これはあくまで名誉職であり、連隊指揮権を有するのはその下の「commanding officer」である。名誉職のカーネルを階級のカーネルと区別したいときは、「Colonel of the Regiment」(連隊のカーネル)などという。 さらに、「Colonel-in-Chief」という名誉職もあり、連隊所有者、名誉連隊長などと訳される。連隊長(カーネル)の上に位置し、名目上は連隊の最上位である。かつてのドイツ陸軍にも「Chef eines Regiments(英訳 Colonels-in-Chief of a Regiment)」という類似の名誉職があり、名誉連隊長、名誉大佐(ただし、ドイツ陸軍にはこれとは別に名誉階級の大佐がいたので紛らわしい)などと訳される。
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