オールド・ウェイズ
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『オールド・ウェイズ』 | ||||
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ニール・ヤング の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 1983年1月 – 1985年4月 | |||
ジャンル | カントリー・ミュージック、カントリー・ロック | |||
時間 | ||||
レーベル | ゲフィン・レコード | |||
プロデュース | ニール・ヤング、デヴィッド・ブリッグス、ベン・キース、エリオット・メイザー | |||
ニール・ヤング アルバム 年表 | ||||
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『オールド・ウェイズ』収録のシングル | ||||
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専門評論家によるレビュー | |
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レビュー・スコア | |
出典 | 評価 |
AllMusic | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
Robert Christgau | B[2] |
Kerrang! | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
Rolling Stone | (favorable)[3] |
『オールド・ウェイズ』(Old Ways)は、カナダ系アメリカ人のミュージシャンでシンガーソングライターのニール・ヤングが、1985年8月12日にゲフィン・レコードからリリースした15枚目のスタジオ・アルバム。
背景
ヤングが1980年代に初めてカントリー・アルバムに挑戦したのは1983年1月のことだった。彼は、プロデューサーであるデヴィッド・ブリッグスのナッシュヴィルのレコーディング・スタジオ、ハウス・オブ・デイヴィッドで、1978年の『カムズ・ア・タイム』でヤングのバックを務めていたベン・キース、ティム・ドラモンド、カール・T・ヒメル、スプーナー・オールダム、ルーファス・シボドーらと数曲をレコーディングした。「Old Ways」、「Depression Blues」、「California Sunset」、「My Boy」、「Are There Any More Real Cowboys? 」、「Silver and Gold」はすべてこのセッションの曲である。1982年に『トランス』と未発表の『アイランド・イン・ザ・サン』を提出した後、ヤングのレコード・レーベルであるゲフィンはカントリー・アルバムに反対し、「ロックンロール」のレコードを要求した。「Depression Blues」は後にヤングのゲフィン時代のコンピレーション『ラッキー・サーティーン』に収録され、「Silver and Gold」は2000年にアルバムのタイトル曲として収録された。ヤングは1988年6月の『ローリング・ストーン』誌のジェイムズ・ヘンケとのインタビューで、この最初の作品についてこう語っている。
もう1枚、オリジナルの『オールド・ウェイズ』があったんだけど、ゲフィンは却下したんだ。それは『ハーヴェスト II』のようなものだった。『ハーヴェスト』と『カムズ・ア・タイム』のミュージシャンを組み合わせたものだった。基本的に『ハーヴェスト』と同じようにナッシュビルで数日かけて作られ、『ハーヴェスト』をプロデュースしたエリオット・メイザーが共同プロデュースした。『Harvest』、『Comes a Time』、『Old Ways I』があり、『Old Ways II』よりもニール・ヤングのレコードに近い。『オールド・ウェイズII』は、カントリー・ミュージック寄りのレコードで、カントリー・ミュージックを演奏したことで訴えられたことが直接の原因だった。彼らが私を止めようとすればするほど、私はそれをやった。誰にも指図されないということを知らしめるためにね。私はそのレコードにとても興奮していた。彼らに8曲入りのテープを送ったんだ。一週間後、何も聞いていなかったので電話すると、「率直に言って、ニール、このレコードはとても怖い。私たちは、これがあなたの進むべき正しい方向だとは思わない」と言われた… 彼らは私をアーティストとしてではなく、商品として見ていた[5]。
1984年、ヤングは1983年のセッションからバンドとツアーを行った。このツアーにはオースティン・シティ・リミッツのTV番組への出演も含まれており、最終的には2011年のライブ・アルバム『A Treasure』に収録されることになる。ヤングは、カントリー・ミュージックと、カントリー・ミュージックに身を包んだ自分を、当時衰えつつあったロック界でのキャリア、レコード会社からの要求、そして『ランディング・オン・ウォーター』となるロック・アルバムをレコーディングするための苦闘からの休息と捉えていた。彼は1985年9月のインタビューで、『メロディ・メイカー』誌のアダム・スウィーティングにこう語っている。
ある意味、ロックンロールは私を失望させた。ロックンロールは、潔く年を取り、仕事を続ける方法を残してくれない。ロックをやるなら、燃え尽きたほうがいい[6]。
収録曲
サイド 1
全曲、ニール・ヤング作曲。例外は下記に参照。
- ウェイワード・ウィンド - "The Wayward Wind" (Herb Newman, Stanley Lebowsky) (3:12) ※デュエット with デニス・ドレイパー
- Recorded at Castle Recording Studios, Franklin, Tennessee, 4/22/1985.
- ゲット・バック・トゥ・ザ・カントリー - "Get Back to the Country" (2:50)
- Recorded at Castle, 4/20/1985.
- ほんもののカウボーイってまだいるの? - "Are There Any More Real Cowboys?" (3:03) ※デュエット with ウィリー・ネルソン
- Recorded at House of David, Nashville, 1/28/1983 with overdubs at Pedernales Recording Studio, Spicewood, TX, 4/15/1983.
- 昔は天使 - "Once an Angel" (3:55)
- Recorded at Castle, 4/20/1985.
- ミスフィッツ - "Misfits (Dakota)" (5:07)
- Recorded at Castle, 4/30/1985.
サイド 2
- カリフォルニア・サンセット - "California Sunset" (2:56)
- Recorded live on Austin City Limits, 9/25/1984
- オールド・ウェイズ - "Old Ways" (3:08)
- Recorded at Castle, 4/20/1985.
- マイ・ボーイ - "My Boy" (3:37)
- Recorded at House of David, Nashville, 1/28/1983.
- バウンド・フォー・グローリー - "Bound for Glory" (5:48) ※デュエット with ウェイロン・ジェニングス
- Recorded at Castle, 4/21/1985.
- 今宵、ハイウェイは? - "Where Is the Highway Tonight?" (3:02)
- Recorded at Castle, 4/20/1985.
参加ミュージシャン
- ニール・ヤング (Neil Young) – ギター、バンジョー、ハーモニカ、ボーカル
- ウェイロン・ジェニングス (Waylon Jennings) – ギター、ボーカル
- ウィリー・ネルソン (Willie Nelson) – ギター、ボーカル
- ルーファス・シボドー (Rufus Thibodeaux) – フィドル
- ベン・キース (Ben Keith) – ペダル・スティール・ギター、ドブロ
- ティム・ドラモンド (Tim Drummond) – ベース
- カール・ヒンメル (Karl Himmel) – ドラム
- ジョー・アレン (Joe Allen) – ベース
- ラルフ・ムーニー (Ralph Mooney) – ペダル・スティール・ギター
- ハーガス・"ピッグ"・ロビンズ (Hargus "Pig" Robbins) – ピアノ
- ゴードン・テリー (Gordon Terry) – フィドル
- ジョー・オズボーン (Joe Osborn) – ベース
- アンソニー・クロフォード (Anthony Crawford) – マンドリン、ボーカル
- テリー・マクミラン (Terry McMillan) – ハーモニカ、口琴
- ベラ・フレック (Béla Fleck) – バンジョー
- ボビー・トンプソン (Bobby Thompson) – バンジョー
- デヴィッド・カービー (David Kirby) – ギター
- グラント・ボートライト (Grant Boatwright) – ギター
- ジョニー・クリストファー (Johnny Christopher) – ギター
- レイ・イーデントン (Ray Edenton) – ギター
- ゴーヴ・スクリヴェナー (Gove Scrivenor) – オートハープ
- ファレル・モリス (Farrell Morris) – パーカッション
- マーティ・スチュアート (Marty Stuart) – マンドリン
- カール・ゴロデツキー (Carl Gorodetzky) – ヴァイオリン
- スプーナー・オールダム (Spooner Oldham) – ピアノ
- ラリー・バイロム (Larry Byrom) – ボーカル
- リック・パロンビ (Rick Palombi) – ボーカル
- ドアナ・クーパー (Doana Cooper) – ボーカル
- デニス・ドレイパー (Denise Draper) – ボーカル
- ゲイル・デイヴィス (Gail Davies) – ボーカル
- ベッツィ・ハマー (Betsy Hammer) – ボーカル
- パム・ローズ (Pam Rose) – ボーカル
- ジャニス・オリヴァー=ギル (Janis Oliver-Gill) – ボーカル
- メアリー・アン・ケネディ (Mary Ann Kennedy) – ボーカル
- クリスティン・オリヴァー=アーノルド (Kristine Oliver-Arnold) – ボーカル
- レオナ・ウィリアムズ (Leona Williams) – ボーカル
- ストリングス:
- カール・ゴロデツキー (Carl Gorodetsky) – リーダー
- ジョージ・ビンクリー (George Binkley)
- ジョン・ボルグ (John Borg)
- ロイ・クリステンセン (Roy Christensen)
- ヴァージニア・クリステンセン (Virginia Christensen)
- チャールズ・エヴェレット (Charles Everett)
- ラリー・ハーヴィン (Larry Harvin)
- マーク・ヘンブリー (Mark Hembree)
- リー・ラリソン (Lee Larrison)
- ベティ・マクドナルド (Betty McDonald)
- デニス・モルチャン (Dennis Molchan)
- パメラ・シックスフィン (Pamela Sixfin)
- マーク・タナー (Mark Tanner)
- デヴィッド・ヴァンダークーイ (David Vanderkooi)
- ゲイリー・ヴァノスデール (Gary Vanosdale)
- キャロル・ウォーカー (Carol Walker)
- ステファニー・ウルフ (Stephanie Woolf)
制作スタッフ
- ニール・ヤング (Neil Young) – プロデューサー
- ベン・キース (Ben Keith) – プロデューサー
- デヴィッド・ブリッグス (David Briggs) – プロデューサー
- ジーン・アイヒェルバーガー (Gene Eichelberger) – エンジニア
- キース・オドル (Keith Odle) – セカンド・エンジニア
- クラーク・シュライヒャー (Clark Schleicher) – レコーディング・アシスタント
- J・T・カントウェル (J.T. Cantwell) – レコーディング・アシスタント
脚注
- ^ Ruhlmann, William. “Neil Young Old Ways review”. Allmusic. Rovi Corporation. 2011年8月27日閲覧。
- ^ Christgau, Robert (1987年). “Neil Young 'Old Ways' review”. Robert Christgau. 2011年8月27日閲覧。
- ^ “Neil Young Old Ways”. Rolling Stone. オリジナルのAugust 21, 2007時点におけるアーカイブ。 2011年8月27日閲覧。.
- ^ Johnson, Howard (17 October 1985). “Neil Young 'Old Ways'”. Kerrang!. 105. London, UK: Morgan Grampian. p. 20
- ^ Henke, James. 1988. "Interview: Neil Young." Rolling Stone. June 2, 1988. https://www.rollingstone.com/music/music-features/interview-neil-young-79380/.
- ^ Neil Young: Legend Of A Loner (part 1). By Adam Sweeting
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