エリシャの召命
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/02/06 07:52 UTC 版)
アハブ王の時代、王妃イゼベルに命を狙われたエリヤは、身を案じてシナイ半島の砂漠地帯へと逃亡し、ホレブ山に身を潜めた。すると神が現れ、彼に三つの使命を与える。それは、ハザエルを聖別してアラムの王に立てること、ニムシの子イエフを聖別してイスラエルの王に立てること、そして彼の後継者としてアベル・メホラの農民シャファトの子エリシャを指名することであった。 「 「(前略)またアベル・メホラのシャファトの子エリシャにも油を注ぎ、あなたに代わる預言者とせよ。」 -『列王記上』 19:16 新共同訳(以下、引用はすべて新共同訳。) 」 エリヤはその後、ダマスコへと向かうのだが、その道すがら畑を耕している若者エリシャを見出す。そして、自らの象徴として周知されていた毛皮の衣を彼に投げかけたところ、彼はすぐさま弟子として従った。それからおよそ八年間、エリヤの昇天に及んで彼から預言者としての霊を受け継いで独り立ちするに至るまで、エリシャは忠実な僕として同伴し、養育者でもある師に仕えていた。ただし、この期間の出来事については聖書文献は多くを語っていない。 エリヤは概ね隠遁生活を送っていたものの、イスラエルの神への信仰心を捨てた権力者、及び会衆と幾度となく争った。そのため、エリヤの驚くべき形での突然の昇天という出来事を前にしてエリシャは彼から願い事を問われたのだが、これに関してハザルは注釈において、エリシャは師の二倍の力を望んだと論じている。また、その見解に基づいて、エリシャの行った奇跡の数がエリヤのそれの二倍であったとも述べている。
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