エネルギー等配分の法則からの導出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/21 09:41 UTC 版)
「デュロン=プティの法則」の記事における「エネルギー等配分の法則からの導出」の解説
固体中での原子の格子振動を、それぞれ独立な調和振動子として考える。エネルギー等配分の法則より、自由度1あたりのエネルギーの期待値 ⟨ ϵ ⟩ {\displaystyle \langle \epsilon \rangle } は、 ⟨ ϵ ⟩ = 1 2 k B T {\displaystyle \langle \epsilon \rangle ={\frac {1}{2}}k_{\mathrm {B} }T} と表される。ここで k B {\displaystyle k_{\mathrm {B} }} はボルツマン定数、 T {\displaystyle T} は絶対温度である。 調和振動子は自由度3の運動エネルギーと自由度3のポテンシャルエネルギーをもつ。これは、固体中の原子が x , y , z {\displaystyle x,y,z} の3つの軸方向に振動しており、その振動がそれぞれの軸方向に運動エネルギーとポテンシャルエネルギーをもつことに対応している。 よって全自由度は6となり、 N A {\displaystyle N_{\mathrm {A} }} 個の調和振動子(=1モルの原子)の全エネルギーは U = ⟨ ϵ ⟩ × 6 × N A = 3 N A k B T {\displaystyle U=\langle \epsilon \rangle \times 6\times N_{\mathrm {A} }=3N_{\mathrm {A} }k_{\mathrm {B} }T} である。更にその定積比熱は定義より C V = ( ∂ U ∂ T ) V = 3 N A k B = 3 R {\displaystyle C_{V}=\left({\frac {\partial U}{\partial T}}\right)_{V}=3N_{\mathrm {A} }k_{\mathrm {B} }=3R} となり、求めることができた。
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