エネルギー固有値
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/20 06:24 UTC 版)
詳細は「エネルギー固有値」を参照 量子論では、系の物理量(オブザーバブル)を測定しても測定値にはばらつきがある。エネルギーを測定した場合も同様で、測定値は「エネルギーを表すエルミート演算子(ハミルトニアン)の固有値」のどれかに限られているが、どの固有値になるかは測定ごとにランダムにばらつく。しかし系が定まっているならばその「ばらつき具合」も定まっており、ボルンの規則から「ばらつき具合」を一意的に求めることができる。エネルギーの測定値にばらつきが無く、ある一定の測定値しか得られないような特別な状態のことをエネルギー固有状態と呼ぶ。 あるハミルトニアンが与えられたとき、その固有値(エネルギー固有値)を並べたものがエネルギー準位である。 エネルギー固有値 E 1 , E 2 , ⋯ {\displaystyle E_{1},E_{2},\cdots } は離散的な場合もあれば、連続的な場合もある。例えば束縛された(即ち空間的に閉じ込められた)量子力学的な系や粒子では、エネルギーの測定値は飛び飛びな値になる。これは古典的な粒子では、エネルギーの測定値として任意の値をとり得ることとは対照的である。2以上の量子状態が等しいエネルギー準位をもっている場合、そのエネルギー準位は「縮退している」とよばれる。
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