エイジャックス(Ajax)創設とナッシュへの統合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 03:48 UTC 版)
「ナッシュ・モーターズ」の記事における「エイジャックス(Ajax)創設とナッシュへの統合」の解説
1925年モデルからナッシュは、エイジャックスブランド(marque)を廉価版ブランドのエントリーカーとして追加した。 エイジャックスの生産は、新たに購入したウィスコンシン州ラシーンのミッチェル・モーター・カー(Mitchell Motor Car Company)の工場で行われた。ミッチェルは1903年から1923年までミッチェル・ブランドの自動車を製造していた会社だった。 発売されたエイジャックスは、低価格の割に品質の良い車であると評価されたが、市場での販売は思うように伸びず、市場で実績のあるナッシュのブランドで販売することが考えられた。エイジャックスはほどなく1926年6月からナッシュ・ブランドに組み込まれ「ナッシュ・ライト・シックス("Nash Light Six")」となり、期待通りに販売は伸びた。 エイジャックスブランド廃止に際し、ナッシュ・モーターズは量産車メーカーとしては極めて珍しいエピソードを残した。エイジャックスのオーナー向けに、ナッシュ・ライト・シックスへの外装変換キットを無償提供したのである。このセットには新型用のハブキャップ、ラジエターバッジなど、エイジャックスの内外装をナッシュに変更するために必要なすべてのものが含まれていた。 ナッシュ社は、早々と廃止ブランドになってしまったエイジャックス購入者に対しても彼らの車のリセールバリューを保全し、顧客満足度を高く維持するための方策を採ったのである。多くのエイジャックスオーナーがナッシュ・モーターズの奇特な好意を喜んで享受した。そのため、エイジャックス車でナッシュ・バッジに未変換のオリジナルな状態に保たれた現存車は非常に少ない。
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