ウィグナー予想
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/07 05:36 UTC 版)
英語: Wigner surmise、ウィグナー分布、ウィグナー近似と呼ぶこともある。 ウィグナーは1956年、2×2の実対称行列において隣接する固有値が間隔 S で存在する確率は(前項ポアソン分布にあるように)間隔 S と独立ではなく間隔 S に比例すると推測しその場合の分布を提示した。 P ( S ) d S = 1 2 π ρ 2 e − 1 4 π ρ 2 S 2 S d S {\displaystyle P(S)dS={\frac {1}{2}}\pi \rho ^{2}e^{-{\frac {1}{4}}\pi \rho ^{2}S^{2}}\,S\,dS\;} このウィグナー予想はその後の実験結果や理論的なガウス型アンサンブルの間隔分布をNが大きい場合でも比較的よく近似していることが確認されている。 ガウス型アンサンブル(N=2)に対応するウィグナー予想は次のように一般式で書ける。(ただし、βはダイソン指数。) P β ( s ) = a β s β exp ( − b β s 2 ) {\displaystyle P_{\beta }(s)=a_{\beta }s^{\beta }\exp {(-b_{\beta }s^{2})}} ただし、 b β = [ Γ ( β + 2 2 ) Γ ( β + 1 2 ) ] 2 , a β = 2 b β ( β + 1 ) / 2 Γ ( β + 1 2 ) = 2 [ Γ ( β + 2 2 ) ] β + 1 [ Γ ( β + 1 2 ) ] β + 2 {\displaystyle b_{\beta }=\left[{\frac {\Gamma ({\frac {\beta +2}{2}})}{\Gamma ({\frac {\beta +1}{2}})}}\right]^{2}\quad ,\quad a_{\beta }={\frac {2{b_{\beta }}^{(\beta +1)/2}}{\Gamma ({\frac {\beta +1}{2}})}}={\frac {2\left[\Gamma ({\frac {\beta +2}{2}})\right]^{\beta +1}}{\left[\Gamma ({\frac {\beta +1}{2}})\right]^{\beta +2}}}}
※この「ウィグナー予想」の解説は、「ランダム行列」の解説の一部です。
「ウィグナー予想」を含む「ランダム行列」の記事については、「ランダム行列」の概要を参照ください。
- ウィグナー予想のページへのリンク