イスラム教における聖戦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 07:56 UTC 版)
イスラム教のジハードの思想は、基本的にユダヤ教、キリスト教の聖戦観念と異なり、あくまでも自国に対する侵略戦争を仕掛けられた場合にのみ行われる。イスラムでは、自分たちの領土に侵略してくる敵に対して、武器を持たずに降伏しなさい、という立場をとらず、侵略してくる敵に対して自ら立ち上がって自国を守ることを奨励し、その自衛の戦争のことをジハード(聖戦)という。近年、一部のイスラム過激派がこの言葉を悪用し、自分たちの私利私欲のための戦争をジハードと呼んだり、テロ行為のことをジハードと呼ぶことがあるが、あくまでも本来の意味からは遠く離れた間違った使い方である。聖戦の思想が現在に至るまで存続し、近代に復興しつつある点に、世俗化した非イスラム世界の戦争観と際立った対照を示している。
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