アンラジェとは? わかりやすく解説

アンラジェ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/05 15:42 UTC 版)

アンラジェフランス語: Enragés、「激昂する人」の意[2])は、フランス革命期に存在した急進派・過激派[3]。1792年から1793年にかけて起こった食料品などの生活必需品の欠乏と価格の高騰に際し、これらの品物への価格統制と、物質欠乏の元凶である買い占め人や投機師、悪徳商人らの処罰などを革命政府に要求してサン・キュロットの支持を得た。私有財産制の否定や人民自身による直接民主制女性参政権などの急進的な主張を展開したが、その過激な主張・活動によって革命政府の弾圧を受け、1793年の夏以降、中心人物であったジャック・ルーをはじめ、ジャン=テオフィル・ルクレールフランス語版ジャン=フランソワ・ヴァルレフランス語版クレール・ラコンブといった指導者たちが相次いで逮捕、投獄されたのち消滅した。


  1. ^ 金澤誠. “アンラジェ”. コトバンク. 日本大百科全書(ニッポニカ). 2019年6月13日閲覧。
  2. ^ a b アンラジェ【Enragés】”. コトバンク. 世界大百科事典 第2版. 2019年6月13日閲覧。
  3. ^ ガリーナ・セレブリャコワ「クレール・ラコンブ」『フランス革命期の女たち』西本昭治訳、岩波新書、1973年。
  4. ^ a b c Jeremy D. Popkin, A Short History of the French Revolution, (Hoboken, NJ: Pearson Education, Inc., 2015), 68.
  5. ^ Paul R. Hanson, The A to Z of the French Revolution, (Lanham, Maryland: Scarecrow Press, Inc., 2007), 120.
  6. ^ R. B. Rose (1965). Enragés: Socialists of the French Revolution?. Sydney: Sydney University Press. p. 73.
  7. ^ R. B. Rose (1965). Enragés: Socialists of the French Revolution?. Sydney: Sydney University Press. p. 41.
  8. ^ R. B. Rose (1965). Enragés: Socialists of the French Revolution?. Sydney: Sydney University Press. p. 74.
  9. ^ R. B. Rose (1965). Enragés: Socialists of the French Revolution?. Sydney: Sydney University Press. p. 75.
  10. ^ Jacques Roux (25 June 1793). "Manifesto of the Enragés". Translation by Mitchell Abidor. Marxist Internet Archive.
  11. ^ a b Mitchell Abidor; Henry Heller (1 January 2015). Jaurès, Jean. ed. A Socialist History of the French Revolution. Pluto Press. pp. 140–168. ISBN 9780745335001. JSTOR j.ctt183p2pt.15. 
  12. ^ Jacques Roux. “Manifesto of the Enragés by Jacques Roux 1793”. Marxist Internet Archive. 2016年12月12日閲覧。
  13. ^ Denis Richet, "Enragés," in Critical Dictionary of the French Revolution, ed. François Furet and Mona Ozouf (Harvard University Press, 1989), p. 338.
  14. ^ Denis Richet (1989). ed. François Furet and Mona Ozouf. "Enragés". In Critical Dictionary of the French Revolution. Harvard University Press. p. 338.
  15. ^ Denis Richet (1989). ed. François Furet and Mona Ozouf. "Enragés". In Critical Dictionary of the French Revolution. Harvard University Press. pp. 337–338.
  16. ^ a b Denis Richet (1989). ed. François Furet and Mona Ozouf. "Enragés". In Critical Dictionary of the French Revolution. Harvard University Press. p. 339.
  17. ^ René Viénet (1992). Enragés and Situationists in the Occupation Movement, France, May '68. New York: Automedia.
  18. ^ SPECIAL MAI 68. Le témoin du jour. René Riesel, 18 ans, étudiant en philosophie à Nanterre, prosituationniste. «La rage au ventre contre les groupuscules et l'Etat».” (フランス語). Libération.fr (1998年5月6日). 2019年7月26日閲覧。


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アンラジェ

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クレール・ラコンブ」の記事における「アンラジェ」の解説

ラコンブはまもなく、ジロンド派追放統制経済買占め退蔵への厳罰ブルジョア財産の没収などを求めて後にジャコバン派から分離した急進派過激派アンラジェの指導者付き合うようになった革命家ジャーナリストジャンテオフィル・ルクレール当時22歳で、すでにマルティニーク島サトウキビ農場で働く黒人奴隷現状知り、彼らの蜂起加わった経験をもつ。また、産業都市リヨン派遣され工場労働者零細な職人窮状目の当たりにしていた。ラコンブルクレール1793年の春から生活を共にし、ルクレールラコンブが「革命的共和主義女性協会」を立ち上げるのを手伝い新聞女性運動支持する記事発表した

※この「アンラジェ」の解説は、「クレール・ラコンブ」の解説の一部です。
「アンラジェ」を含む「クレール・ラコンブ」の記事については、「クレール・ラコンブ」の概要を参照ください。

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