アンコール!!
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アンコール!! | |
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Song for Marion | |
監督 | ポール・アンドリュー・ウィリアムズ |
脚本 | ポール・アンドリュー・ウィリアムズ |
製作 | ケン・マーシャル フィリップ・モロス |
製作総指揮 | アリステア・D・ロス タラ・モロス クリスティアン・アンガーマイヤー マルク・ハンゼル ジュディ・トッセル ティム・スミス ポール・ブレット ボブ・ワインスタイン ハーヴェイ・ワインスタイン |
出演者 | テレンス・スタンプ ヴァネッサ・レッドグレイヴ ジェマ・アータートン クリストファー・エクルストン |
音楽 | ローラ・ロッシ |
主題歌 | セリーヌ・ディオン 「Unfinished Songs」 |
撮影 | カルロス・カタラン |
編集 | ダン・ファレル |
製作会社 | Steel Mill Pictures Coolmore Productions Egoli Tossell Film Film House Germany |
配給 | ![]() ![]() |
公開 | ![]() ![]() |
上映時間 | 94分 |
製作国 | ![]() ![]() |
言語 | 英語 |
興行収入 | $7,041,354[1] |
『アンコール!!』(Song for Marion、米公開時英題:Unfinished Song)は2012年のイギリスのコメディ映画。
ポップスやロックを歌う合唱団を舞台に、テレンス・スタンプとヴァネッサ・レッドグレイヴ演じる一組の老夫婦とその家族や仲間たちを描く物語。監督はポール・アンドリュー・ウィリアムズ。
2012年9月に開催された第37回トロント国際映画祭のクロージング作品として初上映され、第15回英国インディペンデント映画賞の脚本賞、主演男優賞、助演女優賞にノミネートされた。
ストーリー
ロンドン。72歳のアーサーは無口な頑固者として有名で、修理工の息子にも冷たい。最愛の妻マリオンにだけ笑顔を見せる。病弱だが陽気なマリオンの趣味はロックやポップに挑戦する合唱団「年金ズ」(OAPZ=Old Age Pensioners)に通うことだ。「年金ズ」に国際コンクール予選に出場するチャンスがくるが、マリオンはガン再発を告知され、延命の化学療法よりは「ポテトフライとアイス」を楽しむ方がいいといわれる。合唱団は励ましにきて「サンシャイン」を家の前で歌ってくれるが、アーサーは怒鳴ってしまう。謝罪やマリオンの送迎で合唱団に通う。オーディションの日に、「年金ズ」は明るくセックスを題材とした「Let's Talk About Sex」などを歌い、マリオンはシンディ・ローパーの「トゥルー・カラーズ」をソロで歌う。その後、いきなり亡くなってしまい、アーサーは動揺から息子に会いたくないと伝える。
雨の中、美人音楽教師エリザベスが男に振られたといってやって来る。「恋愛を続けることが絶望的に下手」と泣くのに対して、マリオンが世の中に必ず相手がいるといって結婚した話で慰める。歌声を誉められて本選でソロを歌うことにするが、バスに乗って来ない。会場に姿を現すが、「年金ズ」は規格外とされて出場できない。帰りのバスでアーサーが怒り、みんなで勝手にステージに上がる。ソロの曲をなかなか歌い出せなかったが、息子が連れて来た孫の声に押されて、ビリー・ジョエルの「眠りつく君へ」を歌い始める。
キャスト
※括弧内は日本語吹替
- アーサー - テレンス・スタンプ(佐々木敏)
- マリオン - ヴァネッサ・レッドグレイヴ(谷育子)
- エリザベス - ジェマ・アータートン(清水理沙)
- シェリル - エリザベス・カウンセル(宮寺智子)
- ジェームズ - クリストファー・エクルストン(村治学)
参考文献
- ^ “Unfinished Song (2013)” (英語). Box Office Mojo. 2014年4月20日閲覧。
外部リンク
アンコール
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アンコール (仏:encore) とは、コンサートやリサイタルにおいて追加演奏を要望するかけ声のことであり、またその再演奏や、時にはアンコールで演奏された曲目のことも指す。転じて、一度済ませたことを再び行うこと(例えば、「アンコール放映」といった使われ方)。
クラシック音楽におけるアンコール
コンサート
クラシック音楽のコンサート、リサイタルにおけるアンコールはほとんどの場合、プログラム(一覧)に載った正規の演目がすべて終了した後に行われる。ただし、オーケストラのコンサートの前半で独奏者を招いての協奏曲を組んだ場合、途中休憩前に独奏者単独でのアンコール曲が演奏されることもよくある。
演奏者がアンコールを行う場合、通常、再登場をねだる聴衆のスタンディング・オベーションや拍手喝采(時には拍手が揃うこともあり、それが習慣となっている演奏会場もある)を合図とし、聴衆の好意的な反応に感謝して、アンコールの曲目を披露する。拍手が途切れずに続く場合、さらにアンコールの曲目が増えることもある。
アンコールの曲目は、知名度の高い小曲(長くとも数分程度)や編曲作品が準備されている場合が多いが、あまり有名ではない作品が採り上げられることもある。演奏者が準備していない場合は、当日のプログラムを繰り返すこともある。
行事によっては、定番のアンコール曲目が存在する場合もある(たとえば、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤー・コンサートにおける《ラデツキー行進曲》や《美しく青きドナウ》は、両曲ともプログラムには記載されないが、伝統的に毎年演奏されている)。演奏家が同時に作曲家でもある場合、自作自演をするまでアンコールを求める拍手が繰り返されることもある(例:ラフマニノフ《前奏曲 嬰ハ短調》作品3-2)。
なお、アンコールで採り上げられる楽曲も、当然に著作権保護の対象となる。したがって、プログラム外であることを理由に曲名や著作者名を聴衆(公衆)に対して周知せずに演奏すれば、曲名については同一性保持権の侵害、著作者名については氏名表示権の侵害となりうる。つまり、演奏される曲名やその著作者名の聴衆に対する周知は、著作者人格権を保護するために必須のものなのであって[1]、単に演奏者が聴衆の欲求を満たすために行う任意のサービスにとどまる性質のものではない。聴衆に対する周知の方法は口頭による場合もあり、曲名や著作者名を聴衆に語りかける演奏者もいるが、演奏会場の音響により、その声が聴衆に広く行き渡らない事態も想定される。このため、終演後に会場出口付近などに曲名や著作者名を掲示することも行われている。
オペラ
オペラにおけるアンコールは、独唱者に対するアリア再唱の要求となって現れる。17世紀のヴェネツィアではすでにそれが習慣として確立していたことが知られている。アリアが完全に切れて番号付けされているイタリアオペラにこの傾向が強い。
この習慣は音楽やドラマ進行の流れを損ねるという点から、指揮者に嫌悪されていた。トスカニーニは1910年代頃より一切のアンコールを拒絶する態度に出て、物議を醸した。1950年代以降、オペラ公演における指揮者や演出家の地位が向上したために、またオペラの長い上演時間から歌手の声を守るために、このようなアリアのみのアンコールは減少の傾向にある。
ポピュラー系音楽におけるアンコール
ロックやポップスの場合、ミュージシャンがアンコールをいわば第2部のように扱うケースも見受けられる(例えばボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズによる、1979年と1980年のコンサートにおけるものなど)。もっとも、事前に発表されたプログラムに基づいてコンサートを行うという習慣はクラシック音楽におけるほどは確立していないので、「アンコール曲」と「第2部」の区別は必ずしも明確ではないこともある。コンセプト・アルバムに「アンコール」に相当する楽曲を好んで配置するアーティストも見受けられる。
語源
フランス語encore (もう一度、といった意)に由来する言葉であるが、現在これを再演の要求に用いるのは英語圏の住人がほとんどで、フランスではもっぱらUne autre (もう一つ)あるいはbis (ビス)[2]が用いられている[要出典]。
英語圏にあってもいつからこの言葉が再演の要求に用いられたのは定かではないが、1711年 - 12年にイングランドで発行されていた日刊紙「スペクテイター」(The Spectator )の1712年2月のある号に 「聴衆がある歌に特に喜んだ場合、彼らはいつでもencore またはaltro volto [3]と叫び、演奏者は親切にもそれを最初から繰り返すことが習慣となっていると記者は発見した」とあるので、18世紀初めのこの頃の流行ではないかとされている[要出典]。
なおドイツ語ではツーガーベ(Zugabe)。イタリア語ではアンコーラ(Ancora)だが、 ダ・カーポ(Da capo)「頭から」とねだる聴衆もいる[要出典]。
脚注
- ^ 「著作者人格権」は、「財産権としての著作権」とは異なり、一身専属権であるため、著作者が存しなくなれば消滅する。ただし、ベルヌ条約においては、著作者人格権は著作者の死後も存続するものとされており、また、日本においても著作権法第60条により、著作者が存していたとすれば著作者人格権の侵害にあたる行為は、著作者が存しなくなった後においても禁止されている。したがって、たとえパブリックドメインに属する(つまり、財産権としての著作権の保護期間が終了している)クラシック音楽の作品であっても、曲名や著作者名を聴衆に対して周知せずに演奏すれば、不法行為となりうる。
- ^ これはラテン語の「2回、もう一回」に由来する。イタリアなど他の大陸ヨーロッパ諸国でも同様[要出典]。
- ^ 伊語altra volta (もう一回)のイギリス人による誤用、あるいは記者の誤記かと考えられる[要出典]。
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