アルスター物語群外からの言及
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/11 06:21 UTC 版)
「フェルグス・マク・ロイヒ」の記事における「アルスター物語群外からの言及」の解説
ウェールズの写本『ヘルゲストの赤本』及び『ルゼルフの白本』に所収されるアーサー王伝説の一つ『キルッフとオルウェン』では、アーサー王に仕える数百名の戦士らの名前を列挙する場面があり、その中の一人ポッホの息子フェルグスはフェルグス・マク・ロイヒを指す。とは言え、戦士らの大多数と同様フェルグスについても名前の言及に限られている。 アルスター物語群の外に於いて、名前の言及に留まらずフェルグスが具体的な役割を担う唯一の例が『トゥヌクダルスの幻視』である。主人公の騎士トゥヌクダルスが昏倒している間に幻視した地獄の拷問場の一つでは、アケロンと呼ばれる怪物の体内で強欲な者の魂への拷問が行われていた。フェルグスとコナルという名の二人の巨人はこの拷問の番人として配され、上下互い違いの姿勢でアケロンの上顎と下顎を支えている。このフェルグスとコナルの二人をフェルグス・マク・ロイヒとコナル・ケルナッハであると推定することも可能である。ただし、『キルッフとオルウェン』の例とは異なり、『トゥヌクダルスの幻視』の中ではフェルグスの父称(母称)やコナルの添え名についての言及がなく、同一視への嫌疑は些か残る。
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