フェルグス・マク・ロイヒとは? わかりやすく解説

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フェルグス・マク・ロイヒ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/07 02:02 UTC 版)

フェルグス・マク・ロイヒフェルギュスファーガス: Fergus mac Roich, Ferghus)は、アルスター物語群に登場する元アルスターの王。 「耳から唇の間は7フィート、目と目の間は拳7つ分、鼻の長さは拳7つ分、唇の幅は拳7つ分、彼の頭を洗うには1ブッシェルの水を必要とし、その男根の長さは拳7つ分、1ブッシェルの鞄よりも大きい陰嚢を持ち、妻であるフリディッシュがいなければ彼を満足させるには7人の女性を必要とし、7匹の豚と樽7杯のエールと7匹の鹿を平らげ、700人力の持ち主であった。」とするフェルグスについての伝承が存在し(『コンホヴォル・マク・ネサの話英語版』)、怒りを収めるために愛剣カラドボルグで3つの丘の頂を切り飛ばしたとも伝わる(『クーリーの牛争い』)、超自然的人物である。アイルランド西部及び南部にはフェルグスを自らの祖先に据える氏族が多く存在し、こうした傾向は支配者階級にも及んだことから、彼はアイルランドの伝説において重大な位置を占めた人物であったと考えられる[1]


注釈

  1. ^ 『名字義』、『氏姓解題』とも。アイルランドの神話時代から歴史時代にかけての著名な氏姓の由来を解説する散文集。
  2. ^ 聖書ギリシアローマ神話、及びアイルランドの著名な女性の名を集めた、中期アイルランド語による目録。
  3. ^ フェルグスは『クーリーの牛争い』の著者であるという伝承もある(ミランダ, p. 211)。
  4. ^ ダブリン大学トリニティ・カレッジ図書館写本 1291 所収の版では、この他にフェルグス・マク・レーティ英語版も候補に挙がっていた。
  5. ^ コンホヴァルはフェルグスの妻ネスの連れ子であった。この説話は彼らの母子相姦によって生まれたのがコルマクであるとする。
  6. ^ この時点で既にクー・フーリンは死亡している。(Ní Mhaoileoin 2015, pp. 33, 108)
  7. ^ フェルグスが呼び戻された理由である侵略者は何者だったのか、いかに彼らは戦ったのかという点については全く触れられない。
  8. ^ 言葉通りには女奴隷を指す。通貨単位でもあった。
  9. ^ アケロンとは古代ギリシアの冥府の川。『トゥヌクダルスの幻視』においても川の名としても用いられている。転じて冥府その物を指すようにもなったが、この箇所のように地獄の怪物の名として使われることは稀である。(マルクス 2010, pp. 29, 173)


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