アムピトリュオーンと悲劇
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 16:32 UTC 版)
「アムピトリュオーン」の記事における「アムピトリュオーンと悲劇」の解説
エウリーピデースの悲劇『ヘーラクレース』やセネカの悲劇『狂えるヘルクレース』では、アムピトリュオーンはヘーラクレースが12の難行を成し遂げたときにもまだ生きていたとされ、劇の中に登場している。 エウリーピデースの悲劇によると、ヘーラクレースの12の難行はアムピトリュオーンがエーレクトリュオーンを殺した罪の償いをし、再びアルゴスの地に帰還する許しをエウリュステウスに得るためとされている。 セネカの悲劇では、テーバイの王位を簒奪したリュコスは王権を確固たるものとするために、ヘーラクレースがいない間にその妻メガラーに求婚する。そのさい、リュコスはかつてゼウスがアムピトリュオーンの留守の間にアルクメーネーと交わってヘーラクレースをもうけたことを例に挙げ、自分の行為を正当化しようとする。ちなみにエウリーピデースでは狂気によってメガラーと子供を殺してしまったヘーラクレースを元気づけようとするのはテーセウスの役割だが、セネカではアムピトリュオーンの役割となっている。 なおソポクレースは悲劇『アムピトリュオーン』を作ったが、散逸した。
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