アファーマティブ アクション

人権啓発用語辞典

アファーマティブ・アクション

ポジティブ・アクションともいい、過去における社会的・構造的な差別によって、現在不利益を被っている集団（女性や人種マイノリティなど）に対して一定の範囲で特別な機会を提供するなどにより、実質的な機会均等の実現を目的とした暫定的な特別措置を示します。
具体的には、ノルウェーなど北欧の国々で採用されているクォータ制（議員などのうち一定の比率の人数を女性に割り当てる方法）やゴールアンドタイムテーブル制（○年までに女性の割合を□パーセントにするという目標達成制）などがあります。
日本では、6月23日に「男女共同参画社会基本法」が施行され、この中で男女共同参画社会の形成の促進に関する施策として、積極的な改善措置を設けています。
これは、女性の意見が意思決定の場に反映され、その能力や創造性が十分に発揮されるために、女性の社会参画に向けての取組みが求められているからです。
そのため、これまでの職場などにおける性差別的習慣を見直し、数値的にも実質的にも平等となるまで、一定の期間、女性に対し積極的な訓練機会を与えたり、管理職に登用するといった経過措置が必要とされています。