アビジンとの比較
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/15 15:10 UTC 版)
「ストレプトアビジン」の記事における「アビジンとの比較」の解説
ストレプトアビジンは高い親和性でビオチンに結合できる唯一のタンパク質ではない。有名なビオチン結合タンパク質としてアビジンがある。元々卵白から単離されたアビジンは、ストレプトアビジンとわずか30%の配列相同性しか持たないが、二次、三次、四次構造はほぼ同一である。アビジンはビオチンにより高い親和性(Kd ~ 10−15M)を示すが、ストレプトアビジンとは対照的に、グリコシル化され、塩基性であり、偽触媒を持ち(ビオチンとニトロフェニル基との間のエステル結合のアルカリ加水分解を促進できる)、より高い凝集傾向を示す。また、ストレプトアビジンはより優れたビオチン複合体に対する結合体である。ビオチンは遊離のビオチンに対してストレプトアビジンよりも高い親和性を示すにもかかわらず、別の分子と共有結合させたビオチンに対してはストレプトアビジンよりも親和性が低い。ストレプトアビジンは炭水化物による修飾を受けておらず、中性に近い等電点を持つため、アビジンよりもかなり低い非特異的結合を持つ利点がある。脱グリコシル化されたアビジン(NeutrAvidin)はストレプトアビジンに近い大きさ、等電点、非特異的結合を持つ。
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