アナログ回路での使い方
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/18 09:56 UTC 版)
「容量性カップリング」の記事における「アナログ回路での使い方」の解説
アナログ回路の場合について説明する。定性的に言うと、キャパシタは交流 (AC) シグナルは通すが、直流 (DC) はブロックする。このテクニックは、二回路間のDCバイアスセッティングを分離する上で役立つ。容量性カップリングはACカップリングとしても知られ、この目的で使われるキャパシタをカップリングまたはDCブロッキングキャパシタと呼ぶ。定量的には、1次的な特性としては交流のうち高周波ほどよく通すが低周波は抑圧する。それぞれのカップリングキャパシタは、次段の入力インピーダンスとによってハイパスフィルタを構成するので、次段の各フィルタのデシベル値は、単独で用いる場合より高い値となる。従って、低周波への適切な応答のためには、使われるキャパシタの容量を十分に大きくしなければならない。次段のインピーダンスが低いほど、容量はより大きくする必要がある。たとえばスピーカーを駆動するアンプの出力コンデンサには、スピーカーのインピーダンスは通常8Ω程度と低いため、大容量が必要である。良く使われる目安の一つとしては、必要とする最低周波数で電圧が半分(-3db)になるように回路定数を決定する。 以上のような容量性カップリングの欠点は、直結設計によって完全に避けられるわけだが、直結設計は難しくまた複雑になりがちであるため、容量性カップリングが用いられることも多い。
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