アッカド版1
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/26 18:24 UTC 版)
これはジウスドゥラがアッカド語名「アトラ・ハシース」として登場する大洪水伝説。おおよその流れはシュメール版と同じであるが、異常なまでに人類を滅ぼさんとするエンリルと、それを阻止するエアとの対立が分かりやすく描かれている。 エンリルは神々に過酷な労働を強いたために反発を受けたので、彼らの不満を解消すべく人間を創った。しかし、今度は働く人間たちの行動音によって不眠症に至ったエンリルは、疫病や旱魃(かんばつ)、飢饉などを放って人類を滅ぼそうとした。だがそれらの計画はエアにより幾度となくはばまれ失敗に終わったので、ついに大洪水を引き起こす。エアから助言を受けたアトラ・ハシースは船を造り、家族や動物を乗せ避難。7日と7晩に渡ってもたらされた大洪水は人類を滅亡させたが、アトラ・ハシースの船一行が助かったことで入れ知恵を働いたことが知られたエアは、神々から非難を受ける。エアは、今後人間が増えすぎないようにするための措置として人類に不妊などを定めた。
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