アスクワイルドモアとは? わかりやすく解説

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アスクワイルドモア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/26 14:46 UTC 版)

アスクワイルドモア
2022年京都新聞杯
欧字表記 Ask Wild More[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 黒鹿毛[1]
生誕 2019年2月23日(6歳)[1]
抹消日 2025年2月2日
キズナ[1]
ラセレシオン[1]
母の父 ゼンノロブロイ[1]
生国 日本北海道千歳市[1]
生産者 社台ファーム[1]
馬主 廣崎利洋吉田照哉
名義は「廣崎利洋HD(株)」[1][2]
調教師 藤原英昭栗東[1]
競走成績
生涯成績 17戦2勝[1]
獲得賞金 8290万2000円[1]
勝ち鞍
GII 京都新聞杯 2022年
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アスクワイルドモア(欧字名:Ask Wild More2019年2月23日 - )は、日本競走馬[1]2022年京都新聞杯の勝ち馬である。

馬名の由来は、冠名+「もっとワイルドに」。なお馬主の廣崎は、馬名は親交のある馬主・吉原毎文の父である吉原貞敏が所有していたワイルドモア(1969年皐月賞馬)にあやかったものであると語っている[3]

戦績

2021年5月千葉サラブレッドセールにて、藤原英昭調教師の推薦により廣崎利洋が6,941万円で落札[4]

2歳(2021年)

7月11日、函館競馬場で行われた2歳新馬戦武豊を鞍上に迎えてデビューし、2着。

8月7日、2歳未勝利戦に出走。1番人気で迎えたレースでは、最内枠からスタートを決め道中は好位から追走。直線で狭くなる場面はあったが立て直して伸び、先に先頭に立った3番人気のセイウンプラチナをゴール前でかわして勝利した[5]

続いて重賞初挑戦となるGIII札幌2歳ステークスに出走。4番人気で迎えたレースでは、まずまずのスタートから1コーナー過ぎで控えて後方2番手を追走。直線に入って末脚を発揮し、早めに抜け出した勝ち馬ジオグリフには突き放されたものの、鋭い追い込みを見せて2着に入った。鞍上の武は「自分の競馬に徹して、よく伸びてくれました。ただ、今回は勝ち馬が強かったですね。この馬自身は走るごとに良くなっています」とコメントした[6]

12月28日のGIホープフルステークスでは、8番人気に推されたが、15着に大敗した。

3歳(2022年)

2月6日、3歳初戦として中京競馬場で行われたGIIIきさらぎ賞に出走し、4着。

5月7日に行われたGII京都新聞杯に出走。新コンビとなる岩田望来を鞍上に迎えたレースでは、速めに流れたなか道中は中団の内に待機。最後の直線で外に出されて脚を伸ばし先に抜け出した7番人気ヴェローナシチーをゴール前で差し切って、これに半馬身差をつけ優勝。重賞初制覇を果たした。勝ちタイムの2分9秒5は芝2200mの日本レコードタイムであった[7][注 1]。なお、鞍上の岩田は4コーナーで外側に斜行し、他馬の進路を妨害したとして5月21日と同22日の2日間の騎乗停止処分となった[8]

5月29日に行われたGI第89回東京優駿では中団からレースを進めたが直線で伸びを欠き12着。秋に入り、9月25日の神戸新聞杯は10着、10月23日の菊花賞は9着、そして古馬との初対戦となった12月の中日新聞杯では18着と殿負けに終わり3歳シーズンを終えた。

4歳(2023年)~6歳(2025年)

2023年2月18日のGIIIダイヤモンドステークスで14着に終わった後に脚部不安を発症し、1年5ヵ月の休養を余儀なくされた。

翌2024年6月16日のスレイプニルステークスで復帰するが最下位の16着に大敗すると、その後も惨敗を繰り返し、同年12月7日に行われた中日新聞杯18着が最後のレースとなった。2025年2月2日付けで競走馬登録を抹消、乗馬になる事がJRAによって発表された[9]。なお、繁養先は未定となっている。

競走成績

以下の内容は、JBISサーチ[10]およびnetkeiba.com[11]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上がり3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2021.07.11 函館 2歳新馬 芝1800m(稍) 12 8 11 004.20(2人) 02着 R1:52.6(36.2) -0.9 0武豊 54 エクラノーブル 462
0000.07.24 函館 2歳未勝利 芝1800m(良) 13 1 1 002.80(1人) 02着 R1:50.4(35.3) -0.1 0武豊 54 フィフティシェビー 458
0000.08.07 函館 2歳未勝利 芝1800m(良) 12 1 1 002.60(1人) 01着 R1:50.0(36.9) -0.1 0武豊 54 (セイウンプラチナ) 456
0000.09.04 札幌 札幌2歳S GIII 芝1800m(良) 9 7 7 012.90(4人) 02着 R1:49.8(36.5) -0.7 0武豊 54 ジオグリフ 462
0000.12.28 中山 ホープフルS GI 芝2000m(良) 15 8 15 015.10(5人) 10着 R2:01.5(35.7) -0.9 0武豊 55 キラーアビリティ 474
2022.02.06 中京 きさらぎ賞 GIII 芝2000m(稍) 11 4 4 012.00(6人) 04着 R2:00.7(35.1) -0.2 0武豊 56 マテンロウレオ 464
0000.05.07 中京 京都新聞杯 GII 芝2200m(良) 12 3 3 017.80(8人) 01着 R2:09.5(35.2) -0.1 0岩田望来 56 (ヴェローナシチー) 462
0000.05.29 東京 東京優駿 GI 芝2400m(良) 18 1 1 060.3(13人) 12着 R2:24.0(36.2) -2.1 0岩田望来 57 ドウデュース 464
0000.09.25 中京 神戸新聞杯 GII 芝2200m(良) 17 8 16 017.30(7人) 10着 R2:12.5(35.0) -1.4 0岩田望来 56 ジャスティンパレス 464
0000.10.23 阪神 菊花賞 GI 芝3000m(良) 18 4 7 098.3(14人) 09着 03:04.2(37.6) -1.8 0岩田望来 57 アスクビクターモア 472
0000.12.10 中京 中日新聞杯 GIII 芝2000m(良) 18 8 18 030.8(11人) 18着 R2:00.9(36.1) -1.5 0岩田望来 55 キラーアビリティ 484
2023.02.18 東京 ダイヤモンドS GIII 芝3400m(良) 16 3 6 023.40(9人) 14着 R3:31.7(37.8) -2.6 0田中勝春 56 ミクソロジー 464
2024.06.16 東京 スレイプニルS OP ダ2100m(良) 16 5 10 156.4(14人) 16着 R2:25.9(49.8)
16.4
0T.オシェア 58 メイプルリッジ 482
0000.09.01 新潟 新潟記念 GIII 芝2000m(良) 11 5 6 162.0(11人) 11着 R2:00.0(35.7) -2.0 0小沢大仁 56 シンリョクカ 488
0000.09.14 中京 ケフェウスS OP 芝2000m(良) 11 8 11 143.0(10人) 10着 R2:00.2(34.9) -2.0 0小崎綾也 55 フライライクバード 474
0000.11.10 福島 福島記念 GIII 芝2000m(良) 16 6 12 163.2(16人) 08着 R2:01.3(36.8) -0.6 0小崎綾也 54 アラタ 476
0000.12.07 中京 中日新聞杯 GIII 芝2000m(良) 18 2 4 249.3(18人) 18着 R2:01.6(36.0) -3.2 0西塚洸二 54 デシエルト 486
  • タイム欄のRはレコード勝ちを示す

血統表

アスクワイルドモア血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 サンデーサイレンス系
[§ 2]

キズナ
青鹿毛 2010 北海道新冠町
父の父
ディープインパクト
鹿毛 2002
*サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
*ウインドインハーヘア Alzao
Burghclere
父の母
*キャットクイル
鹿毛 1990
Storm Cat Storm Bird
Terlingua
Pacific Princess Damascus
Fiji

ラセレシオン
鹿毛 2012 北海道千歳市
ゼンノロブロイ
黒鹿毛 2000
*サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
*ローミンレイチェル *マイニング
One Smart Lady
母の母
*アルゼンチンスター
栗毛 1996
Candy Stripes Blushing Groom
*バブルカンパニー
*ディフェレンテ Propicio
Derepente
母系(F-No.) ディフェレンテ(ARG)系(FN:6-a) [§ 3]
5代内の近親交配 サンデーサイレンス 3×3, Lyphard 5×5 [§ 4]
出典
  1. ^ [12], [13]
  2. ^ [14]
  3. ^ [12], [13]
  4. ^ [12], [13]

脚注

注釈

  1. ^ この日本レコードは翌日の2022年5月8日中京9Rでプリマヴィスタに破られた。(2分9秒0)

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o アスクワイルドモア”. www.jbis.or.jp. 2023年2月18日閲覧。
  2. ^ 【日本ダービー われかく戦う】アスク・廣崎利洋オーナーが初ダービーに2頭で挑む 「今が一番幸せ」サンケイスポーツ、2022年5月23日、同日閲覧
  3. ^ 馬主 廣崎利洋 × 杉本清 の競馬談義 (『優駿』2022年12月号より) (PDF)
  4. ^ INC, SANKEI DIGITAL (2022年5月23日). “【日本ダービー われかく戦う】アスク・廣崎利洋オーナーが初ダービーに2頭で挑む 「今が一番幸せ」”. サンスポZBAT!. 2022年5月27日閲覧。
  5. ^ “【函館1R・2歳未勝利】アスクワイルドモアが3戦目で初勝利 武豊騎手「一戦ごとに良くなっている」”. スポーツ報知. https://hochi.news/articles/20210807-OHT1T51053.html?page=1 2022年5月7日閲覧。 
  6. ^ “【札幌2歳S】武豊騎乗のキズナ産駒アスクワイルドモアが2着「今回は勝ち馬が強かった」”. 競馬エイト. https://race.sanspo.com/smp/keiba/news/20210904/pog21090418180016-s.html 2022年5月7日閲覧。 
  7. ^ “【京都新聞杯結果】アスクワイルドモアが日本レコードV!父キズナと親子制覇”. 株式会社ネットドリーマーズ. https://news.sp.netkeiba.com/?pid=news_view&no=202835 2022年5月8日閲覧。 
  8. ^ “アスクワイルドモアで京都新聞杯を制した岩田望来が騎乗停止処分 4コーナー斜行で進路妨害”. 中日スポーツ. https://www.chunichi.co.jp/article/466215 2022年5月8日閲覧。 
  9. ^ “京都新聞杯を制したアスクワイルドモア、競走馬登録を抹消 今後は乗馬となる予定”. 中日スポーツ. https://www.chunichi.co.jp/article/1019996?rct=race 2025年2月2日閲覧。 
  10. ^ アスクワイルドモア 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2023年2月18日閲覧。
  11. ^ アスクワイルドモアの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2023年2月18日閲覧。
  12. ^ a b c 血統情報:5代血統表|アスクワイルドモア|JBISサーチ(JBIS-Search)”. JBISサーチ. 日本軽種馬協会. 2022年5月8日閲覧。
  13. ^ a b c d アスクワイルドモアの血統表”. netkeiba.com. 2022年5月8日閲覧。
  14. ^ アスクワイルドモア - Ask Wild More - 競走馬データベース”. 競馬ラボ. 2022年5月8日閲覧。

外部リンク




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