アジムス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/26 07:26 UTC 版)
アジムス Azymuth |
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出身地 | ![]() |
ジャンル | ジャズ・ファンク、フュージョン、サンバ |
活動期間 | 1973年 - |
レーベル | マイルストーン・レコード Far Out Recordings |
公式サイト | [1] |
メンバー | アレックス・マリェイロス キコ・コンティネンティーノ |
旧メンバー | ジョゼ・ホベルト・ベルトラミ アリオヴァルド・コンテシーニ ホタ・モラエス イヴァン・コンチ |
アジムス(Azymuth)は、ブラジル出身のジャズ・ファンク/フュージョン・トリオである。
代表曲にNHK-FMで放送された『クロスオーバーイレブン』のテーマ曲「Fly over the Horizon」(アルバム『ライト・アズ・ア・フェザー』に収録)がある。
バイオグラフィ
1973年、リオデジャネイロにて、ジョゼ・ホベルト・ベルトラミ(José Roberto Bertrami、キーボード)、アレックス・マリェイロス(Alex Malheiros、ベース、ギター)、イヴァン・コンチ(Ivan Conti、ドラム)によって結成される。結成当時は「Azimuth」と綴っていた。なお、ブラジルポルトガル語読みは「アジムチ」となる。
トリオ編成の印象が非常に強いが、最も初期の頃、4人目のメンバーとしてパーカッショニストのアリオヴァルド・コンテシーニを加えた編成で活動していたことがある。
1975年にセルフタイトルのファースト・アルバムを発表し、1977年に現在のスペル表記に変えた後セカンド・アルバム『涼風』をアトランティック・レーベルからリリース。同郷のアイアート・モレイラ、フローラ・プリム夫妻やアメリカのサラ・ヴォーンなどのジャズ・フュージョン系ミュージシャン、シンガーと3人が別々に、または一緒に参加しブラジル国外でも名を上げていく。
1979年にアメリカのファンタジー・レコード傘下にあったマイルストーン・レコードとワールド・ワイド契約しアルバム『ライト・アズ・ア・フェザー』を発表する。タイトルはベルトラミが敬愛するピアニスト、チック・コリアの「リターン・トゥ・フォーエヴァー」の曲である。また、収録曲「Jazz Carnival」がヒット。日本ではNHK-FM放送の番組『クロスオーバーイレブン』に「Fly over the Horizon (Vôo Sobre O Horizonte)」が、翌1980年リリースのアルバム『オウトゥブロ』のタイトル曲と共にテーマ曲として使用され人気を博す。なおこの2つのアルバムの版権はフランスのプロダクションに売却され、アメリカのブラック・サンが配給している。
1988年、アルバム『キャリオカ』を最後にベルトラミが一度離れる。またレコード会社をエニグマ・レコード傘下のIntimaレーベルへ変更し2枚のアルバムをリリースする。1994年にベルトラミが復帰。
1990年代以降、クラブ・シーンにおいて重宝されるようになり、イギリス・ロンドンのレーベル、ファー・アウトに移籍する。
2012年7月8日、ベルトラミがリオデジャネイロで死去[1]。66歳没。
2023年4月17日、イヴァン・コンチが死去。76歳没。
コンチ没後、ドラムはサポート・プレイヤーが担当。
2025年に『Marca Passo』を発表。唯一のオリジナルメンバーとなったアレックス・マリェイロスを中心に『Fênix』(2016年)以来9年ぶりとなる。プロデューサーには『Aurora』(2011年)と『Fênix』も担当したダニエル・モーニックを起用。ダニエルはイギリスのバンド、インコグニートのジャン=ポール・"ブルーイ"・モーニックの息子であり、ブルーイは"Last Summer In Rio"に参加している。曲は1980年代に発表した曲の再レコーディング、ニューバージョンとなる[2]。
ディスコグラフィ
アルバム
- 『アジムス』 - Azimuth(1975年、Som Livre)
- 『涼風』 - Aguia Não Come Mosca(1977年、Atlantic)
- 『ライト・アズ・ア・フェザー』 - Light as a Feather(1979年、Milestone)※旧邦題『ジャズ・カーニバル』
- Live at the Copacabana Palace(1979年、Isis)
- 『オウトゥブロ』 - Outubro(1980年、Milestone)※旧邦題『ディア・プレリュード』
- 『キャスケイズ』 - Cascades(1982年、Milestone)
- 『テレコミュニケイション』 - Telecommunication(1982年、Milestone)
- 『ラピッド・トランジット』 - Rapid Transit(1984年、Milestone)
- 『フレイム』 - Flame(1984年、Milestone)
- 『スペクトラム』 - Spectrum(1985年、Milestone)
- 『タイトロープ・ウォーカー』 - Tightrope Walker(1986年、Milestone)
- 『クレイジー・リズム』 - Crazy Rhythm(1987年、Milestone)
- 『キャリオカ』 - Carioca(1988年、Milestone)
- 『トゥドゥ・ベン』 - Tudo Bem(1989年、Intima)
- 『大地の子供たち』 - Curumim(1990年、Intima)
- Volta a Turma(1991年、West Wind Latina)
- 21 Anos(1994年、Spotlight Records)
- Carnival(1996年、Far Out)
- Woodland Warrior(1998年、Far Out)
- Pieces of Ipanema(1999年、Far Out)
- Before We Forget(2000年、Far Out)
- 『パルチド・ノヴォ』 - Partido Novo(2002年、Far Out)
- 『ブラジリアン・ソウル』 - Brazilian Soul(2004年、Far Out)
- 『ピュア(ベスト・オブ・ファー・アウト・イヤーズ 1995-2006)』 - Pure: The Far Out Years 1995-2006(2006年、Far Out)※コンピレーション
- 『バタフライ』 - Butterfly(2008年、Far Out)
- 『オーロラ』 - Aurora(2011年、Far Out)
- 『フェニックス』 - Fênix(2016年、Far Out)
- 『デモ・トラックス 1973-75 VOL.1&2』 - Demos (1973-1975), Vol. 1 & 2(2019年、Far Out)※デモ音源集
- 『マルカ・パッソ』 - Marca Passo(2025年、Far Out)
脚注
- ^ Jose Roberto Bertrami R.I.P. (1946 - 2012) Far Out Recordings 2012年7月19日閲覧
- ^ “Azymuth(アジムス)『マルカ・パッソ』ブラジリアン・ファンク/クロスオーバーを代表するバンドのニュー・アルバム - TOWER RECORDS ONLINE”. TOWER RECORDS ONLINE. TOWER RECORDS (2025年5月29日). 2025年9月16日閲覧。
外部リンク
- https://azymuth.rio 公式ホームページ
- アジムス - Discogs
- Azymuth interview on Clubbity
固有名詞の分類
- アジムスのページへのリンク