アキヒト・フツナとは? わかりやすく解説

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アキヒト・フツナ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/01 14:50 UTC 版)

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アキヒト・フツナ
保全状況評価[1]
CRITICALLY ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
Critically Endangered B1ab(ii,iii)
分類
ドメ
イン
: 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
階級なし : 有頭動物 Craniata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
階級なし : Euteleostomi
: 条鰭綱 Actinopterygii
亜綱 : 新鰭亜綱 Neopterygii
: 真骨区 Teleostei
上目 : 棘鰭上目 Acanthopterygii
: スズキ目 Perciformes
亜目 : ハゼ亜目 Gobioidei
: ハゼ科 Gobiidae
亜科 : ウズハゼ亜科 Sicydiinae
: アキヒト属 Akihito
: アキヒト・フツナ A. futuna[2]
学名
Akihito futuna
Keith, Marquet & Watson, 2008[1][3]
英名
Futuna's emperor[1][3]

アキヒト・フツナ (Akihito futuna) とは、ハゼ科アキヒト属に属する魚類一種[2]

概要

2008年に、Philippe Keith、Gérard Marquet、Ronald E. Watsonによって発見された[1][3]。3人は、2007年にも本種と同じアキヒト属のアキヒト・バヌアツ (Akihito vanuatu) を発見してアキヒト属を記載しており[4]、これで本種はアキヒト属に属する2種目のハゼとなった。

学名の属名 "Akihito" はハゼの研究者としても知られている日本の第125代天皇明仁に対する献名であり、種小名 "futuna" は発見場所のウォリス・フツナに由来している。また、これに由来し、英名では "Futuna's emperor" と呼ばれている[3]

生態

生態は、その個体数の少なさから調査が進んでおらず詳細は不明である。2011年の調査では、3調査日でわずか20個体しか採集できなかったという記録もある。この少なさと生息地の環境の変化から、レッドリストでは絶滅寸前B1abに分類されている[1]

ウォリス・フツナフツナ島を流れる長さ約5km、面積約12km2の川に生息している淡水生のハゼであり、生息地の川では標高40mから800mの地点で発見されている[1]。体長は2.9cmから6.0cmと小さい。基本的には底生性であるが、常にそうであるわけではない[3]。水温は20℃程度を好むことが推定されている[1]。食性は研究されていないが、解剖した結果ではヌマエビ科の甲殻類や水生昆虫を食べていることが判明している[3]

発見当時は6か所の川に生息していたことが確認されていたが、2011年の調査ではそのうちの1か所のみで発見された。フツナ島ではタロイモ栽培のためのダム建設が進められているが、2011年の調査で生息が唯一確認された川は、ダムが建設されていなかった。これは、幼体の移動をダムが遮断してしまったためではないかと推定されている。また、タロイモ栽培による水温の変化の影響も考えられる。この場所において保護するための規定は特に設けられていないが、ダムに魚が通る通路を設けるなどの河川環境保護の措置が緊急に必要な状態であるとされている。逆に、フツナ島にある他の川の調査は進んでいないため、別の場所に生息している可能性は残っている[1]

出典

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関連項目




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