アイシングの方法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/09/07 00:55 UTC 版)
「アイシング (治療)」の記事における「アイシングの方法」の解説
アイシングには氷、コールドパック(保冷剤が入った袋。)、冷湿布、コールドスプレーなどが用いられる。それらが手元にない場合には流水にさらすという方法もある。 このうち、患部の表面だけでなく深部まで冷却するという目的を達成するために最も優れているのは氷である。とりわけ摂氏0℃の氷は、質量あたりの冷却能力(周囲から熱を奪う能力)の高さ、すなわち冷却効率という点において最も優れている。これは摂氏0℃の氷1gが摂氏0℃の水になる際に要するエネルギー(融解熱)が摂氏0℃以下の氷1gの温度を1℃上昇させるのに必要なエネルギーよりもはるかに高いことによる(温度の上昇に要するエネルギーの大きさは周囲から熱を奪う能力の高さを意味する)(一般には温度の低い氷のほうが質量あたりの冷却能力が高いと誤解されがちである)。氷を用いる場合は、氷嚢に氷を入れる方法、ビニール袋の中に氷を入れてから空気を抜いてアイスバッグ(アイスパックともいう)を作る方法、バケツの中に氷と水を入れる方法がある。氷嚢やアイスバッグを作るのに十分な量の氷がない場合は、氷を直接患部に当てて動かす方法(アイスマッサージ)もある。アイスマッサージはアイスバッグを当てにくい場所のアイシングや局所的なアイシングに適しており、氷を動かすため凍傷を起こしにくいという利点がある。氷嚢やアイスバッグを固定させたい場合には包帯や専用のサポーターを使用する。 コールドスプレーは氷よりもアイシング効果は低いが、一時的に痛みを緩和させるのに役立つ。コールドパックも冷却能力は氷より劣る。一般に冷湿布は皮膚の表面温度を約2℃下げる効果を持ち(深部を冷却する能力には欠ける)、効果は2-4時間持続する
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