まほし
[助動][まほしから|まほしく・まほしかり|まほし|まほしき・まほしかる|まほしけれ|○]《「まくほし」の音変化》動詞、助動詞「す」「さす」「ぬ」の未然形に付く。
「すこしもかたちよしと聞きては、見まほしうする人どもなりければ、かぐや姫を見まほしうて」〈竹取〉
3 (「あらまほし」の形で)他に対する希望や期待の意を表す。…あってほしい。
「人は、かたち、ありさまのすぐれたらんこそ、あらまほしかるべけれ」〈徒然・一〉
[補説] 語幹相当部分に接尾語「がる」「げなり」の付いた「まほしがる」「まほしげなり」の形もある。「御供に我も我もと物ゆかしがりて、まう上らまほしがれど」〈源・若菜下〉「ことしも心ちよげならむ所のかぎりせまほしげなるわざにぞ見えける」〈かげろふ・中〉など。「まほし」は平安時代によく用いられたが、中世に入ると「たし」と交替するような形で、しだいに用いられなくなった。3については、「望ましい」「理想的だ」の意の形容詞とみる説もある。
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