不審船(ふしんせん)(spy ship/unidentified ship)
日本近海にやってくる不審船のほとんどは、北朝鮮のものと見られている。中には武装工作した不審船もあり、情報収集や密入国などの目的で航行している疑いが強い。
不審船が日本の EEZ に侵入してきた場合、漁業法に基づき、海上保安庁の巡視船は立ち入り検査を実施するため不審船を停船させることができる。この命令に従わなければ、威嚇射撃を行うことも可能だ。
2001年12月21日、鹿児島県の奄美大島北西沖で、漁船を装った不審船が発見された。海上保安庁の巡視船などに追跡されると、自動小銃やロケット砲で攻撃してきたため、両者は銃撃戦となり、中国の EEZ 内で乗組員ともに沈没した。
また、日朝首脳会談を控えた2002年9月4日、能登半島沖の日本海でも不審船が現れ、朝鮮半島方面へと去っていった。このとき、日本国内に潜入する北朝鮮工作員と無線で連絡を取り合っていたことが米軍や防衛庁などに傍受されている。
日本政府は、現在のところ、不審船問題で北朝鮮側を刺激しないように慎重に対応しているようだ。
(2002.09.13更新)
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