ちょこっとバスとは? わかりやすく解説

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ちょこっとバス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/28 18:38 UTC 版)

ちょこっとバス用の車両
(八日市駅停留所にて)

ちょこっとバスは、滋賀県東近江市で運行されているコミュニティバスの愛称。近江鉄道バスと永源寺タクシーが受託している。

概要

東近江市内を運行するコミュニティバスの愛称である。ここではちょこっとタクシーについても解説する。

特記事項
  • 運賃は「運賃制度」を参照。
  • 正月三が日は全路線とも運休し、お盆8月13日 - 8月16日)と年末(12月29日 - 12月31日)は土曜・日曜・祝日ダイヤで運行する。
  • 大中線は運行する曜日のダイヤにより、車両の種類が変わる(後述)。

歴史

年表

  • 2004年平成16年) - 旧八日市市のコミュニティバスとして運行を開始
  • 2005年(平成17年)2月11日 - 市町村合併により東近江市が発足したが、旧市町のバス事業(後述)はほぼそのまま引き継がれた
  • 2007年(平成19年)
    • 4月 - 旧市町のバス事業をちょこっとバスに統合し、路線を再編(※利用者の少ない路線は乗合タクシー「ちょこっとタクシー」に切り替え[1]
    • 10月 - 実証実験を開始[2]
  • 2009年(平成21年)9月1日 - 「菜の花プロジェクト」の一環として、バス車内で廃食油の回収活動を開始(滋賀県内初の試み)
  • 2012年(平成24年)4月 - 正式運行に移行
  • 2021年令和3年)3月27日 - ちょこっとバスの路線に対し、交通系ICカード全国相互利用サービスを導入[3][4]
  • 2022年(令和4年)4月1日 - 市街地循環線の運行を開始[5]

旧市町のバス事業

2007年に「ちょこっとバス」へ統合する前に運行していた路線の情報は下記の通り。なお、カッコ内は当時の路線本数である。

運賃制度

ちょこっとバス」・「ちょこっとタクシー」ともに共通。なお、ちょこっとバスではICOCAなどの交通系ICカードを使用することができる(先述)[4]

運賃
  • 大人200円、小人(小学生)100円。
※全区間共通。障がい者は半額、未就学児(幼児・乳児)は無料[注 1]
回数券
  • 一般2,500円(200円券 15枚綴り)
  • 学生2,000円(200円券 15枚綴り)
  • 子供1,000円(100円券 15枚綴り)
※バス・タクシー車内・近江トラベル八日市支店・各地区まちづくり協議会などで販売。
1日乗車券
  • 大人500円、小人(小学生)250円。
障がい者は半額。バス・タクシー車内・近江トラベル八日市支店・各地区まちづくり協議会などで販売。
定期券
  • 「1か月用」・「3か月用」・「6か月用」の3種を扱う。こちらも、「一般」・「学生」・「子供」で区分する。
※近江トラベル八日市支店・各地区まちづくり協議会(湖東を除く)などで販売。
乗継制度(乗継割引

下記の各停留所で乗り継ぎを行う場合は、降車の際にその旨を乗務員に告げると乗り継ぎ整理券(※乗り継ぎ先で使用することができる割引乗車券)が発行される。しかし、「乗り継ぎ整理券」を発行した路線で使用することはできない。

  1. 八日市駅
  2. 東近江総合医療センター
  3. ハートピア
  4. 永源寺支所
  5. 永源寺図書館
  6. 愛東支所・診療所
  7. 湖東支所
  8. 槌の宮・平和堂
  9. 小田苅
  10. 小田苅中央
  11. 下岸本

バス路線

ちょこっとバス用の車両(ピンク)

下記の各路線を運行するが、カッコで記載した停留所を経由しない便がある。なお、各路線ごとの運行本数に関する記述は省略する。

八日市駅発着

市原線

1系統:「中小路」という停留所は御園線(近江鉄道バス)と同名であるが、位置は異なる。

愛東線

  • 八日市駅 → 八日市高校 → 市役所 → 関電前 → 野村 → 御河辺神社前 → 小神田 → 上岸本 → 妹 → 妹北口 → マーガレットステーション → 愛東支所・診療所 → 上中野 → 読合堂 → 近江温泉病院 → 百済寺町 → 百済寺本坊前 → 愛東北小前 → 上中野 → (往路と同じ) → 八日市駅
  • 八日市駅 → 八日市高校 → 市役所 → 関電前 → 野村 → 御河辺神社前 → 小神田北 → 下岸本 → 梅林 → 大萩 → 池之尻 → マーガレットステーション → 愛東支所・診療所 → 上中野 → 愛東北小前 → 大覚寺 → 愛東外町 → 小倉 → 妹北口 → 愛東支所・診療所 → (往路と同じ) → 八日市駅 [注 2]
  • 八日市駅 - 八日市高校( ← 西友前 ← 東本町・敬愛病院前 ← 八日市営業所前) - 市役所 - (関電前 → )野村 - 御河辺神社前 - 上岸本 - (妹 - )(梅林 → 大萩 → 池之尻 → 上中野 → )( ← 妹北口)(マーガレットステーション - )愛東支所・診療所
2系統:近江温泉病院経由は「北回り循環」、大覚寺・妹北口(または妹北口・大覚寺)経由は「南回り循環」と呼ばれる(※愛東支所・診療所発着路線への愛称はない)。

湖東線

  • 八日市駅 → 八日市高校 → 市役所 → 堺 → 南町 → 北町 → 滋賀学園・河辺の森前 → すこやかの杜口 → 小田苅 → 下岸本 → 診療所前 → 湖東支所 → 探検の殿堂・味咲館 → 湖東ひばり幼稚園前 → 今在家口 → 湖東記念病院 → 僧坊 → 中里 → ひばり公園 → 湖東支所 → (往路と同じ) → 八日市駅
3系統:湖東町へ向かう路線である。なお、この路線は2系統の循環線と同じで「右回り」しか運行されない。

沖野玉緒線

  • 八日市駅 - 八日市高校 - 西友前 - 東本町・敬愛病院前 - 八日市営業所前 - 東沖野一丁目 - 沖野 - 聖徳 - ハートピア - 芝原 - 下二俣 - 玉緒駐在所 - 新大森団地 - 宝積 - 東近江総合医療センター
4系統:沖野通り(市道)と滋賀県道170号高木八日市線を経由する。なお、「沖野」という停留所は御園線(近江鉄道バス)と同名であるが、位置は異なる。

南部御園線

  • 八日市駅 - 八日市高校 - 市役所 - 関電前 - 大凧会館前 - 敬愛病院 - 八日市営業所前 - 八日市南高校 - 生長の家前 - 葵町 - 玉園中学校前 - 妙法寺・中村医院前 - 東近江総合医療センター - わかたけ公園 - 岡田 - 今代 - 如来東 - 瓜生津 - 土器
5系統:「東近江総合医療センター - 如来東」間は滋賀県道328号五個荘八日市線回りで運行するが、区間内に御園線(近江鉄道バス)と同名の停留所が2つ混在する[注 3]

市内循環線

  • 八日市駅 - 八日市北小前 - 南眼科医院前 - つちだ内科医院前 - 市役所 - 西友前 - 東本町・敬愛病院前 - 八日市営業所前 - 東沖野一丁目 - 生長の家前 - ひばり丘団地 - マックスバリュ東近江店 - 図書館・江州音頭会館前 - 八日市駅
6系統:「→」は右回り、「←」は左回り(※この路線は「右回り」と「左回り」が交互に運行される[7])。

市辺上平木線

  • 八日市駅 ← 図書館・江州音頭前 ← 文芸会館・青葉メディカル前 ← ハートピア ← 今堀 ← 蛇溝 ←市辺 ← 野口 ← あかね幼児園 ← 三津屋 ← 平田駅前 ← 柏木 ← 平田コミュニティセンター ← 野端 ← 下羽田 ← 上平木 ← 鳴谷
系統番号なし:朝1便のみ運行。ただし、土曜・日曜・祝日は運休。

永源寺支所発着

「市原線」は八日市駅発着を参照。

政所線

  • 永源寺支所 - (診療所前 - 山上 - 山上小学校前 - 紅葉橋北 - 永源寺駐在所 - 永源寺前 - )永源寺車庫 - 相谷 - 永源寺ダム - 萱尾 - 如来堂 - 蓼畑 - 奥永源寺渓流の里 - 杠葉尾 - 黄和田 - 政所 - 君ヶ畑
系統番号なし:永源寺地区の北部をゆく路線。夕方以降の一部便はデマンド運行。

甲津畑線

  • 永源寺支所 - 診療所前 - 山上小学校前 - 山上東口 - 山上 - 山上新田口 - 山上新田 - 永源寺図書館 - 和南 - 和南新田 - 甲津畑口 - 甲津畑
系統番号なし:永源寺地区の南部をゆく路線。山上新田の停留所付近にはかかしアートがある[8]

能登川病院発着

大中線(バス)

  • 能登川病院 - 能登川駅東口 - 能登川駅西口( ← 水谷整形外科1) - (水谷整形外科2 → )能登川支所 - スポーツセンター前 - 図書館前 - 山路 - 山路西 - 乙女浜 - 福堂東 - 福堂 - 能登川北小前 - 宮前 - 栗見出在家 - 栗見新田 - 大中
※バスは平日のみ運行。土曜・日曜・祝日はデマンドタクシー(後述)に変更[9]

タクシー路線

東近江市では予約制乗合タクシーとして「ちょこっとタクシー」も運行している。なお、タクシー路線の運行は近江タクシーと永源寺タクシー(甲津畑線)と滋賀第一交通(旧滋賀京阪タクシー)の3社が受託する。

ここでは、「路線運行」と「エリア運行」に分類して解説する。なお、各路線ごとの運行本数に関する記述は省略する。

路線運行

バス路線と同様に停留所間をなぞって運行する。

平田線

  • 八日市駅 - ハピネス前 - ハートピア - 今堀 - 布引台 - 長谷野 - 東近江市総合運動公園 - 大学前 - 六ッ木( ← 八日市西小前) - 羽田南 - 羽田西 - ( ← 平田コミュニティセンター) - 中羽田 - 上羽田平石
※上羽田平石発は「八日市西小前」(朝1便のみ)または「平田コミュニティセンター」(それ以外の全便)を経由する。なお、八日市駅発はこの両停留所を通過する。

市辺線

  • 八日市駅 - ハピネス前 - ハートピア - 蛇溝 - 東市辺 - 市辺 - 市辺コミュニティセンター - 糠塚 - 野口町自治会館 - 野口 - あかね幼児園 - 三津屋 - 平田コミュニティセンター - 野端 - 下羽田 - 上平木 - 鳴谷
※市辺上平木線(バス)の補完路線として運行される。

大中線(タクシー)

  • 能登川病院 - 能登川駅東口 - 能登川駅西口( ← 水谷整形外科1) - (水谷整形外科2 → )能登川支所 - スポーツセンター前 - 図書館前 - 山路 - 山路西 - 乙女浜 - 福堂東 - 福堂 - 能登川北小前 - 宮前 - 栗見出在家 - 栗見新田 - 大中
※バス運行時と同じ区間を運行する。土曜・日曜・祝日のみ運行。

ドリーム城東線

  • ドリームハイツ集会所 - 今団地 - 金岡医院前 - 能登川プール - 能登川駅東口 - 能登川病院 - 能登川駅西口( ← 水谷整形外科1) - (水谷整形外科2 → )能登川支所 - (図書館・能登川アリーナ前 - )山路 - 猪子 - 伊庭 - 城東東
※朝の2往復は「能登川グラウンド前」と「図書館・能登川アリーナ前」を通過する。

神郷線

  • 神郷 - 佐生 - 神郷団地 - 新種しんたね - 金岡医院前 - 能登川病院 - 能登川駅東口 - 能登川病院 - 能登川駅西口( ← 水谷整形外科1) - (水谷整形外科2 → )能登川支所 - (図書館・能登川アリーナ前 - ) - 猪子 - 愛宕神社
※朝の2往復は「能登川グラウンド前」と「図書館・能登川アリーナ前」を通過する。

新宮須田線

  • やわらぎの郷公園 - 安楽寺 - 能登川病院 - 能登川駅東口 - 能登川病院 - 能登川駅西口( ← 水谷整形外科1) - (水谷整形外科2 → )能登川支所 - (図書館・能登川アリーナ前 - ) - 躰光寺 - 尾芼台おすべだい - 川南 - 新宮西
※朝の2往復は「能登川グラウンド前」と「図書館・能登川アリーナ前」を通過する。

エリア運行

予約のあったバス停間を最短距離で運行するが、予約が重なった場合は近いほうの停留所を先に経由する。なお、下記の経路は運行例として記載した。

小脇・建部エリア

愛東・湖東エリア

  • 愛東支所・診療所 - 槌の宮・平和堂、小田苅中央、安楽寺、愛東外町、百済寺本坊前、南清水、平成の杜、歴史民俗資料館、勝堂、湖東支所 方面と東近江総合医療センター[11][注 5]

五個荘エリア

  • 五箇荘駅 - 五個荘支所、近江商人屋敷前、ぷらざ三方よし、観音寺口、石馬寺、七里、日吉、河曲地蔵前、簗瀬団地、出町、資料館前、観峰館前、奥、神崎中央病院、伊野部 方面[12]

蒲生エリア

主な取り組み

菜の花プロジェクト

  • 東近江市では廃食油を精製してバイオディーゼル燃料に再生する「菜の花プロジェクト」を推進しており、ちょこっとバスの一部でも軽油にバイオディーゼル燃料を混合して運行する[1]

利用促進策

  • ちょこっとバスのオリジナルチョロQの発売や、ブログの開設、バス車内に市民の絵画・俳句作品などを展示する「ちょこっとバス美術館」、マスコットキャラクター「ポンチョくん[14]」のお面やペーパークラフトの無料配布、テーマソング「虹色の町をかけぬけよう」(作詞・作曲:安堂ヒロヤ)とそれに合わせた「ちょこっとダンス」[15]の製作などが行われた[1]

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 未就学児が無料となるのは同伴者1人につき、未就学児2人まで(※3人目から小児運賃が必要)。
  2. ^ 「池之尻 → 愛東支所・診療所前 → 妹北口 → 愛東支所・診療所前」の先回り経路は午前・午後で異なる。なお、記載した経路は「午前の運行経路」である(※午後は「妹北口」先回り、「大覚寺」後回り)。
  3. ^ 「林田」と「如来」の各停留所が該当する(※かつては「岡田」もその対象だったが、近江鉄道バスの停留所名が「岡田ノエビア前」に改称されたため、この対象から外れた)。
  4. ^ ※「太郎坊宮」(太郎坊阿賀神社)のこと。
  5. ^ ※「東近江総合医療センター」はエリア外となるが、この停留所との行き来は特例が適用されるため、乗車することができる(※愛東・湖東エリアのみ)。

出典

  1. ^ a b c d 「ちょこっとバス」が東近江市を元気にする!国土交通省、2011年9月28日閲覧。
  2. ^ 予約制乗合タクシー「ちょこっと号」運行滋賀報知新聞、2009年6月5日配信、2011年9月28日閲覧。
  3. ^ ちょこっとバス・近江鉄道路線バスでICOCAの利用開始!!”. 東近江市. 2022年4月22日閲覧。
  4. ^ a b ちょこっとバス・ちょこっとタクシーをご利用下さい(運賃ほか)”. 東近江市. 2022年4月22日閲覧。
  5. ^ 【2022年4月1日から】ちょこっとバス・タクシーのダイヤ改正を行います”. 東近江市. 2022年4月22日閲覧。
  6. ^ a b c d 協議第27号 交通政策事業について、八日市市・永源寺町・五個荘町・愛東町・湖東町合併協議会、2003年8月27日提出、2011年9月28日閲覧。
  7. ^ ちょこっとバス 市内循環線”. 東近江市. 2022年4月22日閲覧。
  8. ^ 喜ぶ笑顔が見たいから リアルでユーモラスなかかしが大人気”. 滋賀ガイド. 2022年4月22日閲覧。
  9. ^ ちょこっとバス・タクシー 大中線時刻表”. 東近江市. 2022年4月20日閲覧。
  10. ^ ちょこっとタクシー 小脇・建部エリア”. 東近江市. 2022年4月22日閲覧。
  11. ^ ちょこっとタクシー 愛東・湖東エリア”. 東近江市. 2022年4月22日閲覧。
  12. ^ ちょこっとタクシー 五個荘エリア”. 東近江市. 2022年4月22日閲覧。
  13. ^ ちょこっとタクシー 蒲生エリア”. 東近江市. 2022年4月22日閲覧。
  14. ^ ポンチョくんを紹介します、ちょこっとバス日記、2007年12月27日配信、2011年9月28日閲覧。
  15. ^ ちょこっとダンスが出来ました!、ちょこっとバス日記、2011年6月28日配信、2011年9月28日閲覧。

関連項目

外部リンク




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