国際公開(こくさいこうかい)
”国際公開”とは、優先日から1年6ヶ月を経過した後に、国際事務局によって、国際出願の内容が公開されることをいう。
国際公開は、合本形式ではなく、1件ごとの分冊となったパンフレットの形式で行われる。このパンフレットには、フロントページに書誌的事項、要約および代表図面が掲載され、次ページ以下に明細書、請求の範囲、図面および国際調査報告が記載される。国際公開公報は、JPlatPatやEspacenetにて検索することができる。
日本語、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、中国語、ロシア語によって国際出願されている場合、国際公開は、出願時の言語で行われる。それら以外の言語で国際出願がされている場合には、国際調査機関の責任で作成された英語の翻訳文にて国際公開が行われる。
国際事務局によって国際公開された後、日本の特許庁により、公表公報、再公表公報が発行される。参考のため、以下に各公報の対象、発行時期等を示す。
公報の種類 | 対象となる出願 | 発行機関 | 発行の時期 | 公報の言語 |
---|---|---|---|---|
公開公報 | 国内出願 | 特許庁 | 出願日から1年6月後 | 日本語 |
国際公開 | 国際出願(日本語、外国語) | 国際事務局 | 出願日から1年6月後 | 出願の言語(日本語、外国語) |
公表公報 | 国際出願(外国語) | 特許庁 | 出願日から2年6月後 | 日本語 |
再公表公報 | 国際出願(日本語) | 特許庁 | 出願日から2年6月後 | 日本語 |
特許掲載公報 | 国内出願、国際出願 | 特許庁 | 特許登録後 | 日本語 |
(公告公報) | 国内出願、国際出願 | 特許庁 | 出願公告決定後 | 日本語 |
*上記表における「出願日」は、優先権主張がある場合には優先日となる。
(執筆:弁理士 古谷栄男)
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