くわんぺら門兵衛と福山のかつぎ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 23:17 UTC 版)
「助六」の記事における「くわんぺら門兵衛と福山のかつぎ」の解説
三浦屋からくわんぺら門兵衛が出てくる。彼は三浦屋の客で、大金にあかせて女を独占しようとしたが、実際には他にも客を取っていたことを知り激怒しているのだ。 花道から福山のかつぎが出てくる。うどん屋「福山」の出前持ちで、大きな出前箱を担いでいる。舞台の上でくわんぺら門兵衛と正面衝突し、言い争いになる。「ここなそばかす野郎め。タレ味噌野郎の、だしがら野郎め」 福山のかつぎはここで威勢のいい啖呵を切る。くわんぺら門兵衛は意休の子分であることを自ら明かし、長口上をぶつ。助六は、早くうどん屋を通してあげないと、うどんが延びるではないかとくわんぺら門兵衛に注意をするが、くわんぺら門兵衛はうどん屋を許さない。助六自身がうどんを買い取ることにする。 (かつぎに向って)「こりゃあ精進か(出汁に魚などを使っていないだろうな?)」「いえ生臭うございます(だしに魚を使っています)」「ご精進かは知らねども、わしが給仕じゃ、(くわんぺら門兵衛に向って)一杯あがれ」とやりとりあって、最終的に、うどんをくわんぺら門兵衛の頭からかけてしまう。くわんぺら門兵衛は自分の頭を割られたものと勘違いして、うどんを流血と取り違えて、こんなに血が出たと大騒ぎをしている。
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