うなぎ屋と山上詣り
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/05/25 00:42 UTC 版)
屋台のうなぎ屋は、悪童たちを見つけるなり「こらっお前やな。この間、300円と500円の値札を張り替えた奴は。看板を『ヘビ屋』に書き換えたんはお前か。おい、タレに指を突っ込むな」と叱るのに忙しい。そこへ山伏のような服装をした男が現れ、「うなぎ君、君の持っているのは何かね」「どうぞ、なぶらんように。これはウチワですが」「何、ウチワ? そらおかしいなあ、ここは外じゃ。外なら『ソトワ』、いうのじゃないか。ぐうとでもいえますか」「へえ。ぐう」「ああ、静かにしなされ、さいなら」 子供ばかりか、大人にまでからかわれたうなぎ屋が悔しがっていると、居合わせた人が「お前そんなら、『お前山伏か。山伏なら、山行け間抜けが。里歩いたらサトブシやないか』。こう言うたれ」と言う。うなぎ屋が男を追っかけて「山伏なら、山行け」と言うと「わしゃ、山伏やない」と言う。続きが言えなくなったうなぎ屋はとっさに質問する。 「ほんならそのナリ(服装)はなんじゃい」「わしゃ、山上詣りや」「ああ。……ごきげんようお参り」(山で行き交う参詣人同士の挨拶のパロディ)。
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