『星たちの息子』vs『グノシエンヌ』vs『梨の形をした3つの小品』
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/09 13:49 UTC 版)
「星たちの息子」の記事における「『星たちの息子』vs『グノシエンヌ』vs『梨の形をした3つの小品』」の解説
『星たちの息子』の第1幕後半に現れる音楽が『梨の形をした3つの小品』の第1曲「始まりのようなもの」に転用されていることは疑いようのない事実だが、そこに至るまでの経緯は不明瞭である。 『梨の形をした3つの小品』第1曲「始まりのようなもの」には楽譜の隅に小さく、《星たちの息子》1891年から抜粋したグノシエンヌ、と注釈が印刷されていることが知られている。このことから、『星たちの息子』とは別にグノシエンヌと題した作品が書かれ、それが『星たちの息子』や『梨の形をした3つの小品』に転用されたのではないかと類推する人がいる。 サティが生前にグノシエンヌの題名を付けて出版した作品は『3つのグノシエンヌ』(グノシエンヌ第1番から第3番まで) のみで、第4番から第6番までは、サティの死後、ロベール・キャビ―(英語版)が草稿から発見して1968年に出版した際に勝手に命名されたものにすぎず、自筆譜には「グノシエンヌ」の題名は書かれていない。また、これまで知られている6曲のグノシエンヌには、『梨の形をした3つの小品』第1曲に相当する音楽は含まれていない。 『星たちの息子』第1幕から相当する部分だけ抜き出して、「グノシエンヌ第7番」と称してピアノ独奏曲として演奏されることがあるが、サティの自筆譜にはそのような曲を独立して書いたことを示す形跡は発見されていない。
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