『イービス』
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 08:06 UTC 版)
エレギーア韻律の644行の詩篇『イービス』(Ibis、鴇の歌)のなかでオウィディウスは目も眩むような神話的物語を並べ立て、追放中の詩人を傷つけようとする敵を呪い、攻撃する。冒頭で詩人は、これまで詠んできた詩は誰を傷つけるものでもなかったが、いまぞ我が詩才を仇なす者への反撃に用いん、と述べる。詩人は霊感の源をカッリマコスの『イービス』に求めてこれを引用し、すべての神々に呼びかけて我が呪いに力を与えたまえと祈願する。さらに、神話の例を引いて冥界において敵が苦しむさまを詠い、敵の誕生の際に起きた凶兆を述べる。残りの300行では神話上の人々に降りかかったような責め苦が我が敵にも降りかかるように願い、再度すべての神々に助力を祈願する。
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