「篠山町連続差別落書き事件」取材動画全国初削除仮処分
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 09:24 UTC 版)
「部落問題」の記事における「「篠山町連続差別落書き事件」取材動画全国初削除仮処分」の解説
2020年11月25日、YouTuberが篠山町連続差別落書き事件を題材として現地を取材し、差別が発生する心理メカニズムに迫ろうとした動画がインターネット動画投稿サイトYouTubeとニコニコ動画並びに、ライブドアブログ(LINE)に公開したが、地元自治会が、差別だとして丹波篠山市に相談、同市は「住民のプライバシーや名誉権を侵害している」と判断。サイト管理者に削除を要請したが、表現の自由の範囲内と判断し応じなかったため、市と地元自治会長の連名で、2020年10-12月、3社を相手取り、仮処分を申し立てた。その後、YouTubeとライブドアブログは管理者が自主的に削除。動画テロップの内容は、ほぼウィキペディアどうりで、「投稿動画の内容を確認したが、任意では削除しない」としてドワンゴが争う姿勢を示したため、同支部が2021年2月、「差別が助長された」として、丹波篠山市と地元自治会が、サイト管理会社ドワンゴに動画削除を求める仮処分を申し立て、2021年5月には、神戸地裁柏原支部が削除を命じる決定を出した。ドワンゴは自治会長のプライバシー侵害などを認める決定を受け、動画を削除した。市は直接的な当事者ではないためと決定を速やかに得る目的で最終的には申立人から外れた。丹波篠山市長の酒井隆明は、申立人と積極的にかかわったが、部落差別をなくすのは市の責務で、長年取り組んできたと弁明、表現の自由の侵害には当たらないという立場を示した。部落差別問題を扱った動画の削除を命じる仮処分は全国初であった。
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