東急バス東山田営業所 車両

東急バス東山田営業所

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/02 06:46 UTC 版)

車両

日吉営業所時代の最末期はいすゞ車で統一され、モノコック 車や、キュービック純正車体(川崎車体)、富士重工製車体(5B)を架装したワンロマ車が配置されていた。

東山田営業所の発足当初は、日吉営業所から引き継いだいすゞ車と、高津営業所などから転属してきた日野車という構成であり、しばらくはこの2社で新車導入がなされた。いすゞ車は1996年以降新車導入されなくなったが、2006年から再び導入を再開している。2000年から三菱車の配置が始まった。2003年からは再び日野車の新車がワンステップバスを中心に導入され始め、現在ではいすゞ車、三菱車、日野車が中心となっている。

2010年10月より川崎営業所の廃止に伴い、同所から日産ディーゼル(現:UDトラックス)製のUA系ワンステップ車が3台(H421 - 423)転属し、全メーカーが揃うようになったが、UA系は2017年度までに全車除籍となった。

近年はノンステップバスの都内営業所への転属が目立ち、当営業所には10台のみとなり、ワンステップバスの比率が非常に高まっていたが、2015年度からエアロスターのノンステップバスが導入され、ワンステップバスを置き換えている。

2014年から全車両を対象に、運行管理・連絡用無線機が運転席に設置された。

一般乗合車

創立20周年2代目観光塗装車(H1179)

車種は基本的に大型車(短尺)で構成される。本営業所所属の車両は、ノンステップ以外の一般路線車は一部を除きバックカメラを装備している。これは日吉線で狭隘路を走行するためであり、日吉営業所時代からの伝統である。他の営業所からの転入車が生じた場合は、その車両に対してバックカメラやマーカーランプの取り付けが行われることがある。バックカメラとマーカーランプはワンステップバスのうち、いすゞ・エルガの過半数、日野・ブルーリボンシティとブルーリボンIIの全車、三菱ふそう・エアロスターのほぼ全車に装備されている。もう一つは2004年に他営業所に先駆けてLED方向幕の装備が進められたことであり、後述のワンロマ車を含め全車に装備されている。

ノンステップバスは神奈川県内の東急バスの営業所としては青葉台営業所の次に導入が早く、2000年に1900番台の三菱ふそう車5台を皮切りに、その後もしばらく導入が続けられたが、三菱ふそうノンステップ車は路線移管や他営業所の経年車置き換えなどにより、淡島瀬田高津新羽虹が丘などの各営業所に転出した。一時期は全て日野車となっていたものの、2015年に標準尺で久々に三菱ふそう車が導入されている。

また2005年にすみれが丘線用に三菱・日野製の長尺ワンステップが、2006年に同じくすみれが丘線用にいすゞ製の標準尺ワンステップが導入された。これらの車両は青葉台虹が丘に所属している車両と同じく中扉が4枚折戸になっている。すみれが丘線以外では、同様に乗客が多い鷺沼線や野川久末線でも使用されている。

2011年に導入されたH1179は、東急バス創立20周年企画である歴代塗装復刻により2代目観光塗装となっている。同車はH1180とともに鷺沼線での運用が多い。

ハイブリッド車

低公害車としては、日野ブルーリボンシティハイブリッド(ノンステップ車)が3台在籍する。最大6台在籍していたが、2011年弦巻営業所へのブルーリボンシティハイブリッドの新製配置を前に、500番台の2台が弦巻営業所に移籍した。主に北山田線や高田線で運行されており、また貸切輸送にも使用されることがある。

ワンロマ車

長尺車をベースに座席定員を多く取った「ワンロマ車」と呼ばれる車両も通勤高速用車を含めて計5台在籍し、通常はTOKYU E-Liner(高速虹が丘線)や深夜急行バス、東京都市大学キャンパス間連絡バスの特定輸送に使用されるが、時折一般路線(日40系統)に入ることもある。

2013年3月1日からの用賀駅 - IKEA港北シャトルバスの試験運行開始に伴い、同シャトルバスにも使用されており、新羽営業所から青色のIKEA塗装のワンロマ車(H287)が転入していたが、試験運行終了時に新羽営業所に戻っている。本営業所に配置されているワンロマ車・通勤高速用車は、IKEA塗装車を除き車内窓に日除けのための横引きカーテンの設置改造が行われている。

2011年に導入されたH1181、2012年に導入されたH1283と、車体再生の際に塗装が塗り替えられ、新羽営業所から転属してきたH674は、東急田園都市線のラインカラーである緑色を纏った通勤高速バス塗装となっており、塗り分けはリムジンバスに準じ、車体側面に「TOKYU BUS Highway Liner」のロゴを入れている。TOKYU E-Liner(高速虹が丘線)や深夜急行バスには通勤高速バス塗装の車両を優先的に使用し、検査時にはワンロマ塗装車が使用される。

また、ワンロマ塗装車の中には東京都市大学の広告を貼り付けている車両(H1284)もあり、同車は貸切登録されているため、東京都市大学キャンパス間連絡バスで使用される。車種は全て三菱ふそう・エアロスターで統一されており、前面はH1181とH1283は路線マスク(正面行き先表示が大型)、その他の車両は観光マスク(正面行き先表示が小型)となっている。

2022年春ごろに青葉台営業所よりAO1280、AO1281が転入し、玉突きで路線マスクの2台(H1181,H1283)が新羽営業所へ転出した。

さくらが丘線専用車

初代専用色車(日野・ポンチョ

さくらが丘線は非常な狭隘路を運行するため、専用の小型車で運行されている。以降本節では、川崎営業所担当時代からの車両の変遷について述べる。

さくらが丘線の運行開始にあたり、2003年8月に専用色の日野・ポンチョ(初代)4台(2707 - 2710号車、川崎営業所所属時代の車番はP7 - P10)を新車導入した。住民の増加とともに利用者数も増えたため、翌2004年4月に増備車として三菱ふそう・エアロミディMEを2台(575 - 576号車)新車導入した。

その後も乗客の増加は続いたため、2005年1月にはより収容力の大きい日野・リエッセ3台(546 - 548号車)を新車導入し、初代ポンチョと置き換えた。車両代替により捻出されたポンチョ3台(2707 - 2709号車)は、一般色に変更した上で新羽営業所へ転属して綱74系統に投入され、その後に高津営業所へ再転属した。

2006年5月16日のダイヤ改正に伴い、リエッセが増車され2台(761 - 762号車)が新車導入。それに伴い、残っていた初代ポンチョ1台(2710号車)も高津営業所へ転出した。

2007年4月には、玉05系統(宇奈根・喜多見地区コミュニティバス)開設に伴い、エアロミディMEが1台瀬田営業所へ転出し、リエッセがもう1台(7734号車)増車された。翌2008年春には1台残っていたエアロミディMEも瀬田営業所へ転出したため、当路線はリエッセに車種統一された。

2013年2月には瀬田営業所からタマリバーバスで使用されていたリエッセ(6027号車)が転入、その後も2019年9月に瀬田営業所から美術館線で使用されていたリエッセが4台(6125 - 6158号車)転入した。

2017年3月には瀬田営業所からエアロミディMEが1台(576号車)戻され、約9年ぶりにさくらが丘線用にエアロミディMEが配置されたが、2019年9月に除籍され、再びリエッセに統一された。こうしてさくらが丘線ではリエッセが専用車として使用されてきたが、リエッセは2011年に販売を終了しため代替車両の問題が発生しており、近年では瀬田営業所所管の美術館線で使用されていたリエッセを転属させることで対応してきた。

2021年2月1日、新型車両としてポンチョ(2代目HX系)ショートボディを3台新車導入[10]。同時にダイヤ改正を行い、乗車定員の減少分を便数の増発で対応することとした[10]。以降は順次ポンチョショートへ車両を代替する予定としている[10]。なおポンチョショート導入に先立ち、2019年には淡島営業所からハチ公バス専用車を借りて、日吉駅周辺などで教習を行っていた[10]。2021年に導入された2代目ポンチョは一般色で[10]、ハチ公バスを除いては初のポンチョショート導入であり、一般色でのポンチョショート導入は東急バス初の事例となった。

床形状については、ポンチョとMEはノンステップ、リエッセはツーステップで中扉に車椅子用リフトを装備している。塗色については、初代ポンチョは前述のように専用色、宇奈根線から転用のMEは一般色であった。タマリバーバスから転用のリエッセは一般色の上に専用マークのラッピングを施していたが、東山田営業所への移管までに全車が一般色に戻された。


注釈

  1. ^ 鷺02系統の鷺沼駅 - 野川 - 小杉駅前・新城駅前間に限り有効(井田営業所発着便の野川 - 井田営業所間と鷺02以外の系統は対象外)。
  2. ^ 川崎市バス菅生営業所は、2021年4月1日に鷲ヶ峰営業所に吸収され、鷲ヶ峰営業所菅生車庫に改称された。ただし2022年3月26日までの運行業務は、菅生営業所から引き継がれたため、鷲ヶ峰営業所本体とは車両運用や乗務員の仕業等は完全に分けられたままであった。
  3. ^ 2021年3月31日までは菅生営業所。

出典

  1. ^ “日吉駅の地下化完成”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 4. (1991年11月29日) 
  2. ^ a b c 東急バス ダイヤ改正と路線変更のお知らせ。」(PDF)『HOT ほっと TOKYU』第333号、東京急行電鉄、2008年3月20日、2017年1月23日閲覧 
  3. ^ a b 港北ニュータウンへ らくらくアクセス!」(PDF)『HOT ほっと TOKYU』第253号、東京急行電鉄、2002年6月25日、2017年1月21日閲覧 
  4. ^ すみれが丘20年史より
  5. ^ a b 運行系統の廃止およびダイヤ改正のお知らせ 2022年2月1日(火)実施 運行系統の廃止【鷺02:有馬第二団地〜鷺沼駅系統】 ダイヤ改正【渋21・22・23、黒06、鷺02《川崎市バス運行系統》】”. 東急バス (2022年1月25日). 2022年2月8日閲覧。
  6. ^ 鷺02系統のダイヤ改正について”. 川崎市交通局 (2022年1月17日). 2022年1月26日閲覧。
  7. ^ 日吉駅~さくらが丘行き 小型路線バスを運行中」(PDF)『HOT ほっと TOKYU』第272号、東京急行電鉄、2003年9月25日、2017年1月22日閲覧 
  8. ^ さくらが丘と日吉駅を結ぶ東急バス「日23系統」が10/1から時刻変更 横浜日吉新聞、2015年09月27日、2021年9月22日閲覧。
  9. ^ 東急バスが「日23~さくらが丘線」でダイヤ改正、土休日の終バス時刻繰り下げ 横浜日吉新聞、2016年8月25日、2021年9月22日閲覧。
  10. ^ a b c d e f g h さくらが丘や井田病院を結ぶ「日23」で増便、2/1(月)からバス車両の変更で 横浜日吉新聞、2021年01月27日、2021年9月22日閲覧。
  11. ^ “アド街”にも登場した美しい住宅地「さくらが丘」、市境付近で相次ぐ新築分譲 横浜日吉新聞、2016年10月3日、2021年9月22日閲覧。
  12. ^ 環境共生住宅事例データベース - さくらが丘 Isaac 日吉 一般社団法人 環境共生住宅推進協議会、2021年9月22日閲覧。
  13. ^ 【杉06】「小杉駅前~道中坂下」系統の東山田駅延伸のお知らせ 2018年9月1日(土)実施”. 東急バス (2018年8月20日). 2018年8月22日閲覧。
  14. ^ IKEA港北”. イケアジャパン. 2013年3月2日閲覧。
  15. ^ 深夜急行バス「ミッドナイトアロー」渋谷駅発仲町台駅行きを開業」(PDF)『HOT ほっと TOKYU』第275号、東京急行電鉄、2003年11月25日、2017年1月22日閲覧 
  16. ^ 仲町台駅行き | 深夜急行バス”. 東急バス. 2020年7月15日閲覧。
  17. ^ a b c d e f 深夜急行バス(ミッドナイトアロー)運休のお知らせ”. 東急バス. 2020年7月15日閲覧。
  18. ^ a b c d e f 深夜急行バス(ミッドナイトアロー)および通勤高速バス(TOKYU E-Liner)廃止のお知らせ | お知らせ”. 東急バス. 2022年7月1日閲覧。
  19. ^ a b c 通勤高速バス”. 東急バス. 2011年10月31日閲覧。
  20. ^ TOKYU E-Linerとは?”. 東急バス. 2011年10月31日閲覧。





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