使徒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/24 13:48 UTC 版)
イスラム教における使徒
イスラム教での使徒(ラスール)とは、ある特定の共同体の中から選ばれ、その共同体に遣わされて、神(アッラーフ)から授かった言葉を伝える使命を啓示された者のことである[22]。
ムスリム(イスラム教徒)にとっては、ムハンマドこそ全人類・全ジンに遣わされた最後の使徒に他ならず、その事実を信じることがイスラム教の根幹のひとつである[23]。そのため、シャハーダやアザーンには「ムハンマドは神の使徒なり」という文言が含まれる[24]。
ムスリムの中には、律法を伝える使命を啓示されている点で使徒を預言者(ナビー)と区別する、すなわち、使徒は預言者に包括されている、という考え方[25]をする人もいるが、一般には「使徒」と「預言者」は同義であるかのように用いられ、ムハンマドは神の使徒とも預言者とも呼ばれている。
関連項目
- messenger 使徒の事
注釈
- ^ マルコ6章30節。なお、3章14節は、本文批判上、後世の加筆と考えられる。恐らくルカから写されたもの。
- ^ 自由主義神学によれば、ルカは、パウロや他の宣教者を「使徒」とみなしていないとする。使徒言行録14章14節は、パウロとバルナバに言及した箇所で「使徒」と呼んでいるが、これを例外と考える。これはルカが、この箇所を書くために用いていた伝承資料を、引き写したものだと主張し、ルカ文書の使徒観をただちに歴史的事実とすることはできないとする。 イスカリオテのユダ
- ^ 教会の伝統的解釈では、彼を使徒ヨハネと同定する。近代批評学(リベラル)では否定される。
- ^ 「ヨハネによる福音書」にのみ名前の見えるナタナエルは、伝承では同書に言及のないバルトロマイと同一視される。
- ^ 使徒言行録 1章18節参照。死後、使徒ではなくなった時点で言及されている。
- ^ 正教会では崇敬されていない。
出典
- ^ マタイ10章2節
- ^ ヘブライ書3章1節
- ^ 「6.十二使徒たちは誰ですか?」『』。2018年4月6日閲覧。
- ^ ルカ 6章13節
- ^ 使徒言行録 1章20節
- ^ 使徒言行録 1章21節~22節
- ^ 「これを聞いた使徒たち、バルナバとパウロは(使徒14:14)」新改訳聖書
- ^ 第一コリント9:1
- ^ 使徒26:16-20
- ^ 尾山令仁『ローマ教会への手紙』羊群社
- ^ ローマ書 1章1節 他
- ^ 第二ペトロ3:15-16
- ^ マーティン・ロイドジョンズ『教会の権威』みくに書店
- ^ 第1コリント書15章7節
- ^ マルコ 3章14節-19節
- ^ マタイ 10章1節-4節
- ^ ルカ 6章13節-16節
- ^ 使徒言行録 1章13節
- ^ 第1コリント書 15章5節
- ^ ヨハネの黙示録 21章14節
- ^ 使徒言行録 1章21節-26節
- ^ “諸預言者への信仰 - イスラームという宗教”. 2020年2月28日閲覧。
- ^ “全人類への使徒 - イスラームという宗教”. 2020年2月28日閲覧。
- ^ “シャハーダ”. 2020年2月28日閲覧。
- ^ “預言者と使徒の違い”. 2020年2月28日閲覧。
- 1 使徒とは
- 2 使徒の概要
- 3 キリスト教における使徒
- 4 十二使徒
- 5 イスラム教における使徒
使徒と同じ種類の言葉
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