交響曲第3番 (ニールセン)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/30 14:22 UTC 版)
音楽・音声外部リンク | |
---|---|
全曲を試聴する | |
[1] - ラン・シュイ指揮シンガポール交響楽団による演奏。シンガポール交響楽団公式YouTube。 |
概要
第2楽章にはソプラノとバリトンのヴォカリーズが入る。この第3番以降の4・5・6番にはそれぞれティンパニ独奏、アドリブの小太鼓、トロンボーンの連続下降グリッサンドなどとユニークな演奏が入っており、このヴォカリーズもその一環として見ることもできる。
なお、この交響曲のタイトル『エスパンシーヴァ』(広がり)は第1楽章の発想記号であるアレグロ・エスパンシーヴォ (Allegro espansivo) に由来するものであり、描写的な意味は特に無いとされる。
- 第1楽章 アレグロ・エスパンシーヴォ
- 第2楽章 アンダンテ・パストラーレ
- 第3楽章 アレグレット・ウン・ポーコ
- 第4楽章 アレグロ
第1楽章はソナタ形式。力強い和音の連打から始まり、ロバート・シンプソンが「競技的な3拍子」と評した第一主題が出現する。そして木管楽器により第1主題とは対照的な曲想の第2主題が出現し、クライマックスまで発展していく。 第2楽章では北欧風の旋律の主題もあらわれる。そして舞台裏からバリトン、ソプラノによる独唱が始まり、牧歌的な曲想となる。 第3楽章はスケルツォのような形式。第4楽章は豊かで堂々とし、主要主題はブラームスの交響曲第1番のフィナーレを連想させる。
オーケストラ編成
ソプラノ独唱、バリトン独唱(それぞれクラリネット、トロンボーンによる代替も可能)
フルート3(うち1本はピッコロ持ち替え)、オーボエ3(うち1本はイングリッシュ・ホルン持ち替え)、クラリネット3、ファゴット3(うち1本はコントラファゴット持ち替え)、ホルン4、トランペット3、トロンボーン3、テューバ、ティンパニ、弦5部
初演・出版等
世界初演
1912年2月28日、作曲者自身の指揮によりコペンハーゲン宮廷劇場管弦楽団演奏で行われた。
出版
1913年、ライプツィヒ、カーント社
演奏時間
スコアに書かれている演奏時間は約32分だが、実際は35~38分ほどかかる。
参考文献
- 作曲家別名曲解説ライブラリー18「北欧の巨匠」(1994年 音楽之友社)ISBN 4276010586
関連項目
外部リンク
- 1 交響曲第3番 (ニールセン)とは
- 2 交響曲第3番 (ニールセン)の概要
- 交響曲第3番 (ニールセン)のページへのリンク