交響曲第6番_(ニールセン)とは? わかりやすく解説

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交響曲第6番 (ニールセン)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/25 18:45 UTC 版)

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Nielsen:6.Sinfonie (»Sinfonia semplice«) - パーヴォ・ヤルヴィ指揮hr交響楽団による演奏。hr交響楽団公式YouTube。
NIELSEN’S Symphony No.6 - フランソワ=グザヴィエ・ロト(Francois-Xavier Roth)指揮エーテボリ交響楽団による演奏。エーテボリ交響楽団公式Vimeo。

交響曲第6番素朴な交響曲」(こうきょうきょくだいろくばん、Symfoni Nr.6 "Sinfonia Semplice", FS.116)は、カール・ニールセンが作曲した最後の交響曲。

概要

作曲は1924年から1925年にかけて行われた。完成は1925年12月5日

副題は作曲者自身が記したイタリア語に従って「シンフォニア・センプリチェ」又は単に「センプリチェ」とも、あるいは英語によって「シンプル」と呼ばれることもある。

曲の構成

この作品は以下の4楽章から成り立っている。(「」内は副題。)

  • 第1楽章 テンポ・ジュスト
  • 第2楽章 「フモレスケ」アレグレット
  • 第3楽章 「プロポスタ・セーリア」(イタリア語で「まじめな提案」の意)アダージョ
  • 第4楽章 「主題と変奏」アレグロ

第1楽章

グロッケンシュピールの合図により始まる。やがて展開的な発展をとげていき。重厚な雰囲気となる。やがて、二回の心をかき乱すような爆発があり、(R・シンプソンはその会話のなかでこれはニールセンの心臓発作を反映していると語っている。)やがて、再び静かになり、曲は終わる。

第2楽章

ユーモアに富んだ、間奏曲風の楽章。弦楽器は全く沈黙している。トライアングルが透明感を出し、トロンボーンの笑い声のようなグリッサンドが印象的である。

ニールセンはこの曲の初演のために書いた覚え書きの中で、この楽章について『それぞれの好みにしたがって、口論する』と書いている。さらに彼は、この楽章を当時の音楽界になぞらえて、風刺している。(トロンボーンのグリッサンドは批評家たちのあざけりとも見ることができる。)

第3楽章

この楽章もオーケストラの一部の楽器でしか演奏されない。R・シンプソンは『この楽章のいくつかの節は、まるで、蛇が自分の尻尾を追うように、ぐるぐるとめぐっている。』と述べている。

第4楽章

短い前奏のあと、まず主題が提示され、9つの変奏が続く。

主題

ファゴットにより淡々と奏でられる。

第1変奏

オーボエによる変奏。

第2変奏

ホルンによる変奏。

第3変奏

弱音器つき両ヴァイオリンによる変奏。

第4変奏

ヴィオラヴァイオリンによる変奏。

第5変奏

弦楽器管楽器による変奏。

第6変奏

ワルツ風の変奏。

第7変奏

第6変奏の3拍子の音楽に2拍子のトロンボーンが印象的な変奏。

第8変奏

エレジー風の変奏。

第9変奏

シロフォン中心の打楽器ファゴットチューバという風変わりな導入部(R・シンプソンはここをにやにやと笑うガイコツにたとえている。)、それからファンファーレの後、小太鼓ヴァイオリンによる主部、クライマックスの後、ファゴットの変ロ音を残して風変わりに曲は終わる。

楽器編成

ピッコロフルート2、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン4、トランペット2、トロンボーン3、チューバティンパニ大太鼓小太鼓トライアングルシンバルシロフォングロッケンシュピール弦5部(なお、ヴィオラとチェロはさらに二分割されることがある。)

初演・出版

世界初演

世界初演は完成から6日後の1925年12月11日コペンハーゲンにてニールセン自身の指揮によりコペンハーゲン宮廷劇場管弦楽団の演奏で行われた。

日本初演

日本初演は1984年2月27日渡邉暁雄指揮の日本フィルハーモニー交響楽団東京文化会館にて。

参考文献

  • 作曲家別名曲解説ライブラリー18「北欧の巨匠」(1994年 音楽之友社)ISBN 4276010586

関連項目

外部リンク



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