久六島
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/02 03:02 UTC 版)
環境・水産資源
島の周辺はウミタナゴ、クロマグロ、マダイ、ブリ、ホッケ、サザエ、アワビなどの魚の宝庫として知られている。後述のとおり、久六島はニホンアシカの最後の時代の生存記録が残る数少ない場所の一つであり、そのほかの海棲哺乳類ではツチクジラやシャチ、イルカ類などの現在では限られた鯨類[34]やオットセイなどが現れることがある。
また、久六島は絶滅したニホンアシカの竹島以外の繁殖地の一つで、1950年代まで少数の繁殖が確認されていた[35][36]。
所在地
- 緯度経度 - 北緯40度31分53秒 東経139度30分05秒 / 北緯40.53139度 東経139.50139度
- 郵便番号 - 038-2300
- 住所 - 青森県西津軽郡深浦町久六
アクセス
無人島であるため定期航路は存在せず、漁船をチャーターする必要がある。
脚注
参考文献
- 岩崎村史編集委員会 編「「魚宝礁」久六島について」『岩崎村史 下巻』岩崎村、1989年、627-643頁。 NCID BN03509611。
- 小林博志「市町村の合併及び境界に関する訴え(1)」『西南学院大学法學論集』第49巻第2,3号、西南学院大学法学部、2017a、2019年4月26日閲覧。
- 小林博志「市町村の合併及び境界に関する訴え(2完)」『西南学院大学法學論集』第49巻第4号、西南学院大学法学部、2017b、2019年4月26日閲覧。
- 盛谷智之「地域地質研究報告 深浦地域の地質」(pdf)、地質調査所、1968年、2018年8月4日閲覧。
- 藤本一美「戦後青森県政治史序説─②(1949年~1952年)」『専修法学論集』第121号、専修大学法学会、2014年、161-198頁、2023年6月2日閲覧。
外部リンク
注釈
- ^ 「艫」と「舮」は異体字であり、「へなし」の漢字表記には「艫作」「舮作」双方がある。国土地理院地図では集落を「舮作」、岬を「舮作崎」とするが[5]、事典類では「艫作崎」と記すものがあり[6]、鉄道駅は「艫作駅」が正式名称[7]であるなど、両者が混在している[8][9][10]。
- ^ 出典[21]には「青森県岩崎村の旧家六代目・大屋久六」とある。松神は岩崎村(2005年に深浦町と合併)の一部であった。
- ^ 『百科事典マイペディア』に一説として、天明6年(1786年)に船問屋によって発見された[22]とあるのはこれを指すか。
- ^ 行ったら戻れない意[23]
- ^ 12月25日に内閣改造が行われて交代した
- ^ 地方自治法7条でいう「所属未定地」は、「本来市町村の区域に属しておると認められるべき地域」すなわち「三海里の領海の区域内」に、新たに埋め立てを行ったり新島が出現した場合を想定しているという[29]。
- ^ 12月24日に各省次官会議で「久六島の帰属は両県に認めず、漁業については共同漁業権を認める」と決定し、翌25日の閣議で了承事項として承認した[26]。
- ^ 「法律で別に定めるものを除く外、従来地方公共団体の区域に属しなかつた地域を都道府県又は市町村の区域に編入する必要があると認めるときは、内閣がこれを定める。この場合において、利害関係があると認められる都道府県又は市町村があるときは、予めその意見を聴かなければならない」「2 前項の意見については、関係のある普通地方公共団体の議会の議決を経なければならない」「3 第一項の規定による処分があつたときは、内閣総理大臣は、直ちにその旨を告示しなければならない。前条第七項の規定は、この場合にこれを準用する」[30]。
- ^ 久六島は20カイリ沖合にあり、両県の海岸からは領海外になってしまう[25]。
- ^ 「実は一つの現行法の欠陥と申せば、欠陥であるわけでございまして、最近に起りました問題といたしましては、青森県と秋田県の中間に位しておりまする久六島の問題であります」(鈴木俊一政府委員)[29]。
- ^ 「1 農林大臣は、久六島(北緯四十度三十一分、東経百三十九度三十分附近の海面にある島しよをいう。)周辺の農林大臣が指定する海域における漁業につき、漁業調整上特に必要があると認めるときは、当該海域内にある漁場を管轄する県知事の漁業法(昭和二十四年法律第二百六十七号)に基く権限の全部又は一部を行うことができる」「2 農林大臣は、前項の規定により県知事の権限を行う場合には、その旨を告示しなければならない。」の2項からなる[33]
出典
- ^ a b c d 横山弘. “久六島”. 日本大百科全書(ニッポニカ)(コトバンク所収). 2019年4月27日閲覧。
- ^ a b c “久六島”. ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典(コトバンク所収). 2019年4月27日閲覧。
- ^ a b “久六島灯台”. 青森海上保安部. 2019年4月29日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “久六島”. 日本の島へ行こう. 2019年4月27日閲覧。
- ^ “地理院地図”. 2022年5月3日閲覧。
- ^ “艫作崎”. 日本大百科全書(ニッポニカ)ほか(コトバンク). 2022年5月3日閲覧。
- ^ “艫作”. JR東日本. 2022年5月3日閲覧。
- ^ “舮作簡易郵便局 (へなしかんいゆうびんきょく)”. 日本郵便. 2022年5月3日閲覧。
- ^ “艫作埼灯台”. 青森海上保安部. 2022年5月3日閲覧。
- ^ “新深浦町漁業協同組合 艫作支所”. 青森県漁業協同組合連合会. 2022年5月3日閲覧。
- ^ 『日本水路誌 第4巻』水路部、1897年、382-384頁。NDLJP:1084062/236。
- ^ a b c d e f g 岩崎村史編集委員会 1989
- ^ 横山弘. “久六島”. 世界大百科事典 第2版(コトバンク所収). 2019年4月27日閲覧。
- ^ a b 山科健一郎, 中村一明, 福留高明 ほか、「1983年日本海中部地震による久六島の沈下」 地震 第2輯 1985年 38巻 1号 p.81-91, doi:10.4294/zisin1948.38.1_81
- ^ “離島の測量(高さ)の基準となる点一覧”. 国土地理院. 2019年4月28日閲覧。
- ^ a b c d “生涯学習フォーラム 宝の島を知る”. 広報ふかうら 平成30年度 12月号. 2018年4月27日閲覧。
- ^ a b c d e f 「久六島の高度について」、山科健一郎、東京大学地震研究所彙報 59(4)、 p545-559、1984年
- ^ 泉紀明 ほか (2014). “日本海東縁部の3D海底地形”. 海洋情報部研究報告 (海上保安庁) 51: 127-143 2017年12月8日閲覧。.
- ^ 野徹雄、平松孝晋、佐藤壮 ほか (2016). “日本海及びその周辺の地形データの統合と赤色立体地図”. JAMSTEC Report of Research and Development 22: 13-29. doi:10.5918/jamstecr.22.13 2017年12月8日閲覧。.
- ^ a b c d e 盛谷智之 1968, p. 37.
- ^ a b 藤本一美 2014, p. 187.
- ^ “久六島”. 百科事典マイペディア(コトバンク所収). 2019年4月27日閲覧。
- ^ a b “日本の領海広げる久六島ルポ 地震で小さく”. 朝日新聞社 (2014年7月11日). 2019年4月28日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j 『新秋田叢書11巻』p.409他 石井忠行 伊頭園茶話29巻、30巻
- ^ a b c d e f 小林博志 2017b, p. (7).
- ^ a b c d e f g h i 藤本一美 2014, p. 188.
- ^ 藤本一美 2014, p. 189.
- ^ a b c d e f g h 二葉宏夫『青森県の事件55話』北方新社。 NCID BN15506097。
- ^ a b “参議院会議録情報 第013回国会 地方行政委員会 第49号”. 参議院. 2019年4月26日閲覧。
- ^ “法律第三百六号(昭二七・八・一五)”. 衆議院. 2019年4月26日閲覧。
- ^ 小林博志 2017a, p. (3).
- ^ a b c 小林博志 2017b, p. (9).
- ^ “法律第二百五十三号(昭二八・八・二七)”. 衆議院. 2019年4月26日閲覧。
- ^ “男鹿半島 - 秋田県のダイビングポイント”. ダイビングプロショップ・シートピア. 2015年1月14日閲覧。
- ^ ニホンアシカ 生物多様性センター
- ^ 伊東徹魯、井上貴央、中村一恵、自由集会報告(日本哺乳類学会1995年度大会自由集会の報告),1995年度ニホンアシカ談話会 『哺乳類科学』 1996年 35巻 2号 p.176-179, doi:10.11238/mammalianscience.35.176
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