ランチア モータースポーツ部門

ランチア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/29 07:59 UTC 版)

モータースポーツ部門

D50・F1レーサー
ストラトス Gr.4
LC1 WSC 1982年仕様
ランチア
参戦年度 1954 - 1955
出走回数 4
コンストラクターズ
タイトル
0
ドライバーズタイトル 0
優勝回数 0(ランチア-フェラーリとして9)
通算獲得ポイント 0
表彰台(3位以内)回数 1
ポールポジション 2
ファステストラップ 1
F1デビュー戦 1954年スペインGP
初勝利
最終勝利
最終戦 1955年ベルギーGP
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1950年代の一時期にはF1に参戦した他、スポーツカーレースでも活躍したが、特に国際ラリーの活躍が著名。2021年現在までで、史上最多の世界ラリー選手権(WRC)王座を獲得したブランドである。

1952年にスクーデリア・ランチアが発足。1954年ラリー・モンテカルロでは、当時ブガッティのワークスドライバーとして知られていたルイ・シロンアウレリアGTをドライブし、ランチア車としては初の総合優勝を果たした[7]

F1にはヴィットリオ・ヤーノ設計のマシンD501954年から参戦したが振るわず、名ドライバーアルベルト・アスカリの事故死やランチア自身の経営危機から翌1955年に活動を休止。全てのスタッフ及び設備をフェラーリが引き継ぎ、「ランチア-フェラーリ D50」として5勝を挙げている。

F1からは撤退したが、その後はラリール・マン24時間レースなどのスポーツカー世界選手権に活躍の場を移した。

ランチア地元ディーラーチームを母体としていたチェーザレ・フィオリオ率いる「HFスクアドラコルセ」(HF=High Fidelity:「アッカ・エッフェ」と発音する)の手により、WRCでは1970年代から1990年代にかけて、「フルヴィア 1.6HF」、「ストラトス」、「ベータ・クーペ」、「ラリー037」、「デルタS4」、「デルタHF」など多数の名車が生まれ、活躍をみせた。特にグループA時代のデルタHFによるマニュファクチャラーズ選手権6連覇は、00年代に常勝を誇ったシトロエンでも破ることのできなかった金字塔である。なお1978年にランチアのモータースポーツ部門は、フィアットのモータースポーツ部門であるアバルトに吸収される形で消滅しているため、それ以降はアバルトが実働隊となって活動していた。

また、ストラトス~ベータ・モンテカルロでのグループ5仕様におけるタルガ・フローリオ、ジーロ・デ・イタリア、モンツァ、ルマンでのオンロードカテゴリでのチーム転向、参戦により、プロトタイプカーである「LC1」「LC2」等のマシンもアバルトダラーラと共に生みだした。これらはワークス活動を休止させてもなお、有力プライベーターへのチューン等のバックアップも続けられていた。

F1における全成績

(key) (太字ポールポジション斜体ファステストラップ)

シャシー エンジン タイヤ ドライバー 1 2 3 4 5 6 7 8 9 ポイント ランキング
1954年 D50 ランチア DS50
2.5L V8
P ARG 500 BEL FRA GBR GER SUI ITA ESP -* -*
アルベルト・アスカリ Ret
ルイジ・ヴィッロレージ Ret
1955年 D50 ランチア DS50
2.5L V8
P ARG MON 500 BEL NED GBR ITA -* -*
アルベルト・アスカリ Ret Ret
ルイジ・ヴィッロレージ Ret 5
エウジェニオ・カステロッティ Ret 2 Ret
ルイ・シロン 6
  • * コンストラクタータイトルは1958年から設定された。このためコンストラクターとしてのポイントやランキングは存在しない。
  • 印は同じ車両を使用したドライバーに順位とポイントが配分された。

  1. ^ 正式なカタカナ表記は「ランチア」であるが、イタリア語での発音は「ランチャ」に近く、そのように表記/呼称されることもある。
  2. ^ All Chrysler models to be rebadged as Lancia in Europe”. WorldCarFans.com (2010年6月7日). 2011年11月4日閲覧。
  3. ^ http://www.autoedizione.com/marchionne-talks-about-alfa-romeo-and-lancia-in-detroit/
  4. ^ 「Response」2014年5月13日分記事より
  5. ^ [1]ダイヤモンドオンライン2019年12月2日配信記事「プジョーシトロエンとフィアットクライスラー、合併のメリットはどこにあるか」より
  6. ^ ランチアが突然の復活宣言、タイヤすらない“オブジェ”と新ロゴが示す新生ランチアの姿とは”. レスポンス(Response.jp). 2022年11月30日閲覧。
  7. ^ 三栄書房「ラリー&クラシックス Vol.4 ラリーモンテカルロ 100年の記憶」内、「ルイ・シモンは二度勝つ」より参考。
  8. ^ 四国自動車博物館でかつて行われていたフラミニア スペル スポルトの展示


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