ハーモニカ
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主な楽曲
- 「孤独の旅路」、ニール・ヤング
- 「孤独の叫び」、グランド・ファンク・レイルロード
- 「ザ・リバー」、ブルース・スプリングスティーン
- 「ミス・ユー」、ローリング・ストーンズ
- 「ラブ・ミー・ドゥ」、ビートルズ
- 「風に吹かれて」、ボブ・ディラン
- 「ハーモニカ協奏曲」、エイトル・ヴィラ=ロボス、マルコム・アーノルド他が作曲。
著名なハーモニカ奏者
ブルース
- ビッグ・ウォルター・ホートン Big Walter Horton (1917 - 1981)[8]
- キャリー・ベル (1936 - 2007)
- サニー・ボーイ・ウィリアムソンI Sonny Boy Williamson I (1914 - 1948)
- サニー・ボーイIIと血縁関係はない。レコーディング歴が早いことから区別するために通常I世と呼ばれる。強盗の被害にあい、殺害された。
- サニー・ボーイ・ウィリアムソンII (1899 - 1965)[9]。独学でハーモニカを学び、他にギター、ドラム
- 1940年代、南部の放送局のライブショー『キング・ビスケット・アワー』に出演して人気を博した。
- サニー・テリー Sonny Terry (1911 - 1986)
- ブルースでの初期のハーモニカの使われ方は、現実音の物真似とも言われたという。鶏や狐の声を真似たり、汽車の音を真似たりした。そんな初期のハーモニカを髣髴とさせる奏者である。ハーモニカと声が混然となったサニー・テリーのスタイルはフーピンと呼ばれた。
- リトル・ウォルター Little Walter (1930 - 1968)
- ハーモニカとマイクを両手で包みこんでギター・アンプを通して鳴らす方法をアンプリファイド奏法という。最初にこの奏法を使ったのが彼であるとの説があるが、スヌーキー・プライアーは自分の方が、アンプリファイド奏法を先におこなったと主張している。
- スヌーキー・プライアー Snooky Pryor[10]
- ジュニア・ウェルズ Junior Wells (1934 - 1998)
- ジェイムズ・コットン James Cotton (1935 - 2017)
- ジミー・リード Jimmy Reed (1925 - 1976)、ギターとハープ
- ハーモニカ・スリム
- ハーモニカ・ファッツ
- リトル・サニー、ファンク・ブルースのハープ奏者
- シュガー・ブルー、ローリング・ストーンズの『ミス・ユー』でブルースハープを演奏している。
ブルース・ロック
- ポール・バターフィールド Paul Butterfield (1942 - 1987)
- ジョン・メイオール John Mayall (1933 - )
- チャーリー・マッスルホワイト Charlie Musselwhite (1944 - )
- キム・ウィルソン・ファビュラス・サンダーバーズのハーモニカ奏者。
フォーク/カントリー
- ウディ・ガスリー Woody Guthrie (1912 - 1967)
- ボブ・ディラン Bob Dylan (1941 - )
- ニール・ヤング Neil Young (1945 - )
- ウェイン・レイニー Wayne Raney (1921 - 1993)
- ヒルビリー・ハーモニカの第一人者。
- バディー・グリーン Buddy Greene
- チャーリー・マッコイ Charlie McCoy (1941 - )
- ナッシュヴィルのスタジオプレイヤー。ソロ・アルバム多数あり、グラミー賞を受賞している。エリア・コード615 (後のベアフット・ジェリー)に参加。
- ジミー・ファッデン Jimmie Fadden (1948 - )
- ニッティ・グリッティ・ダート・バンドのハーモニカ奏者。
ロック/R&B
- ブルース・スプリングスティーン
- マーク・ファーナー[注釈 3]
- ジョン・レノン
- デルバート・マクリントン[注釈 4]
- ブライアン・ジョーンズ[11][12]
- ミック・ジャガー
- キース・レルフ [注釈 5]
- リー・オスカー Lee Oskar (1948 - )
- 元ウォーのハーモニカ奏者。
- マジック・ディック Magic Dick (1945 - )
- J・ガイルズ・バンドのハーモニカ奏者。
- ジョン・セバスチャン[注釈 6]
- アラン・ウィルソン Alan Wilson (1943 - 1970)
- キャンド・ヒートのハーモニカ奏者。
- ジョン・ポッパー John Popper (1967 - )
- ブルース・トラベラー Blues Travelerのボーカル、ハーモニカ奏者。
- ノートン・バッファロー Norton Buffalo[注釈 7] (1951 - )
- スティーヴィー・ワンダー Stevie Wonder (1950 - )
ジャズ/クロスオーバー
- トゥーツ・シールマンス Toots Thielemans (1922 - 2016)
- ジャズ/クロスオーバー界の代表的奏者。日本でもハーモニカおじさんとして親しまれた。ベルギー生まれ。
- グレゴア・マレ Grégoire Maret (1975 - )
- エンドース・ハーモニカ奏者
- ハワード・レヴィ Howard Levy (1951 - )
- ジャン・ジャック・ミルトー Jean-Jacques Milteau (1950 - )、フランスのブルース・ハープ奏者
- トミー・モーガン Tommy Morgan
- ハリウッドのスタジオミュージシャン。500本以上の映画音楽を録音している。ヘンリー・マンシーニのアルバムなどにも参加。
クラシック/その他
- コーキー・シーゲル Corky Siegel (1943 - )
- ギタリストのジム・シュウォールと組んで1960年代からシーゲル=シュウォール・バンドで活動。1968年に小澤征爾指揮シカゴ交響楽団と共演した。
- ラリー・アドラー Larry Adler (1914 - 2001)
- ジョン・セバスチャン John Sebastian
- ロック・ミュージシャンのジョン・セバスチャン(1944 - )の父。息子もハーモニカを吹く。
- トミー・ライリー Tommy Reilly (1919 - 2000)
- ウーゴ・ディアス Hugo Diaz (1927 - 1977)
- アルゼンチン出身の実在したフォルクローレ、タンゴハーモニカ奏者。
- フランコ・ルシアーニ Franco Luciani (1980 - )
- アルゼンチン出身の演奏者。ウーゴ・ディアス同様、フォルクローレ、タンゴを演奏する。
- ジョニー・ミュラー
- アルフレッド・ハウゼ楽団のハーモニカ奏者
日本のハーモニカ奏者
パイオニア
- 佐藤秀廊(1899 - 1990)
- 複音ハーモニカの奏法を完成させた人物で、海外でも知られた。マイナー・キー・ハーモニカを世界で最初に開発し、それに合わせた曲を作曲したマイナー・ハーモニカの父でもある。その画期的な奏法の映像は、1983(昭和58)年8月18日(日)にTBS系列で放送されたドキュメンタリー番組『世界に響けハーモニカ 1927年5月15日』で見ることができる。
- 宮田東峰 (1898 - 1986)
- 日本で初めて専属楽団「ミヤタ・トンボ・バンド」を編成し、商業的にも成功を収めた。また、自身監修の複音ハーモニカ「ミヤタ・バンド」も発売され、日本におけるハーモニカ普及に多大な貢献をした。
- 川口章吾
主な演奏者
- あらいなおこ
- 阿部薫
- 今出宏° [3][4](10 holes harmonica)
- 大石昌美 (1930 - 2021)[13]
- 佐藤秀廊師の愛弟子。日本の複音ハーモニカ界のプレーヤー。「歌うハーモニカ」の異名で親しまれた[13]。
- 大竹英二 [5]
- 木谷悦子
- 斎藤寿孝(1940 - )
- 複音ハーモニカ奏者。佐藤秀廊門下。現全日本ハーモニカ連盟理事長。
- 崎元讓 (1947 - )
- 日本におけるクラシック系クロマチックハーモニカ奏者の先駆け。CD、教本、曲集などを多数出版。
- 妹尾隆一郎 (1949 - 2017)[14]
- 別名ウィーピング・ハープ・セノオ。日本におけるブルース・ハーモニカの第一人者。
- 田中光栄(1971 - )
- クロマチックハーモニカと10ホールズハーモニカを演奏する若手男性プレーヤー。ジャズハーモニカの演奏者。クロマチックハーモニカの曲集&教本を多数出版。
- 千賀太郎 (monster大陸)
- 小学生の頃からプロ、その後本名で活動している。
- 寺澤ひろみ
- 徳永延生 (1950 - )
- 日本におけるジャズ・ハーモニカの第一人者。[注釈 8]
- 徳永有生(1990 - )
- 徳永延生の次男。2014年よりクロマチックハーモニカを学び、父と共にハーモニカ教室の講師を務めている。
- 波木克己 (1953 - )
- HIROKING[6]
- 西村ヒロ[7]
- 西脇辰弥 (1964 - )
- 林田圭子 (1970 - )
- 比嘉祥人 (1985 - )
- 富山市を拠点に活動する若手クロマチックハーモニカプレーヤー。
- 平松悟 (1977 - )
- 町田明夫
- 松田幸一 (1947 - )
- 南里沙 (1987 - )
- 若手女性クロマチックハーモニカプレーヤー。[注釈 9]
- 八木のぶお (1952 - )
- 堀井勝美プロジェクトの作品では常連ソロイストの一人として知られる[15]。
- 山口牧 (1972 - )[8][注釈 10]
- 山下伶 (1987 - ) [9]
- 和谷泰扶 (1960 - ) [10]
- クラシック系のクロマチックハーモニカ奏者。洗足学園音楽大学講師。
主なフォーク/ロック・ミュージシャン
- 岡林信康
- 萩原健一
- シバ
- 吉田拓郎
- 遠藤賢司
- 井上陽水
- 友部正人
- 泉谷しげる
- 長渕剛[16]
- 甲本ヒロト
- 知久寿焼(元たま、現パスカルズ)
- 山崎まさよし
- 稲葉浩志(B'z)
- HOHNER社より日本人としては初のシグネイチャー・ブルースハープを発売[11]
- 小沢昭一 (1929 - 2012)
- プロの演奏家ではないが大のハーモニカ好き(複音ハーモニカ)であり、対談番組などでは必ず一曲演奏していた。自身のシングル曲『ハーモニカ・ブルース』では間奏でハーモニカ演奏をしている。
- 江森陽弘
- 司会者。頻繁にハーモニカ演奏を披露した。
- チバユウスケ(元THEE MICHELLE GUN ELEPHANT現、The Birthday)
ハーモニカ・バンド
- ハーモニカ・ライナーズ
- ハーモニカ・ラスカルズ
- ボラ・ミネヴィッチが主催、ジョニー・プレオ、レオ・ダイヤモンド、リチャード・ヘイマン、ジェリー・ムラッドら多くのハーモニカ奏者がこの楽団出身。
- ハーモニキャッツ
- ジェリー・ムラッドが結成したトリオ。『ペグ・オ・マイ・ハート』などのヒットを飛ばす。
- ミヤタ・ハーモニカ・バンド
- 宮田東峰が主宰したバンド。中央大学ハーモニカ・ソサィエティーの前身。商業的にも成功を収め、大正から昭和期のハーモニカブームを牽引した。
- ハーモニカ・ソサイアティー
- ハーモニカを中心としたビッグバンド形式による演奏を行う大学のサークル。現在、早稲田大学、立教大学、明治大学、中央大学、関西学院大学、鹿児島大学に存在しており、各々の演奏会のほかにジョイントコンサートを行っている。[12]
- 福島ハーモニカーソサエティー - 大正期の日本で有数と言われたハーモニカバンド[17]。古関裕而が上京前に参加していた。
映画とハーモニカ
- ルビイ (1952)
- リチャード・ヘイマンによる主題曲が映画そのものよりよく知られている。
- 現金に手を出すな (1954)
- 主題曲『グリスビーのブルース』
- 空中ぶらんこ (1956)
- ハーモニカ・ラスカルズのジョニー・プレオが出演。
- 墓にツバをかけろ (1959)
- 主題曲『褐色のブルース』
- 真夜中のカーボーイ (1969)
- ハーモニカによるテーマ曲の奏者はトゥーツ・シールマンス
- ウエスタン (1969)
- 思わず真似したくなる印象的なハーモニカ。チャールズ・ブロンソンが演ずる役名がハーモニカ。
- クロスロード (1986)
- サニー・テリーの遺作。
- バグダッド・カフェ (1988)
- ハーモニカ奏者はウィリアム・ギャリソン
- キングピン (1996)
注釈
- ^ 1965年12月16日、ジェミニ6-A号の船長ウォルター・シラー(ウォーリー・シラ)が地球と交信中、こっそり宇宙船に持ち込んだ私物のハーモニカ(ホーナー社のミニハーモニカ「リトル・レディ」)でジングル・ベルを演奏した。その時の音声はYouTubeのビデオ Gemini 6: Jingle Bells その他で聴くことができる。
- ^ 曲名:『ハンガリー舞曲第5番』 演奏者:台湾「狂響口琴楽団」 撮影地:東京・谷口楽器 撮影日:2018年3月12日
- ^ グランド・ファンク・レイルロード。『孤独の叫び』でブルースハープを演奏。
- ^ ジョン・レノンにハーモニカを教えたとされる
- ^ ヤードバーズのヴォーカル兼ハープ奏者。76年に33歳で死去
- ^ 元ラヴィン・スプーンフル。76年にソロでもヒットを放った
- ^ スティーヴ・ミラー・バンドと共演
- ^ 大阪市鶴見区でハーモニカ教室を主宰しており、南里沙・山下伶ら数多くの若手プロハーモニカプレーヤーを育成。クロマチックハーモニカ教本&曲集やハーモニカのメンテナンス方法を解説したDVDも出版。
- ^ 国内及び国際コンクールで数々の優勝を果たし、精力的な演奏活動を行う。2013年5月22日にアルバム『Mint Tea』(キングレコード)でメジャーデビューし、多くのアルバムを発表。ドイツ・HOHNER社とエンドース契約を結ぶ。
- ^ 学生時代にハーモニカとギターを独学で始める。1994年に鈴木楽器製作所へ入社し、2007年に退社するまでの13年間「ハーモニカに携わる業務全般(製造・修理・組立・調律・営業・教本&曲集編集など)」を経験。
- ^ 週に1-2回東京都内の徳永ハーモニカ教室で講師を兼務すると共に、メジャーデビュー前からロマチックハーモニカ&フルート演奏・及びメディア出演を通じての「クロマチックハーモニカ普及活動」を精力的に展開している(自身が講師を務めるハーモニカ教室受講生の発表会も年に数回開催)。2016年7月20日にアルバム『Beautiful Breath』でプロデビューした。ホーナー製クロマチックハーモニカ「Super 64 Gold・X」を愛用している。
出典
- ^ “bass 58”. www.hohner.de. www.hohner.de. 2021年9月22日閲覧。
- ^ 鈴木楽器製作所のサイレンサー(消音器)付きハーモニカ「SUZUKI SNB-20 SHINOBIX 忍」
- ^ Weinstein, Randy F.; Melton, William (2001). The Complete Idiot's Guide to Playing the Harmonica. ISBN 0-02-864241-4 2021年3月9日閲覧。
- ^ 下川耿史 家庭総合研究会 編『明治・大正家庭史年表:1868-1925』河出書房新社、2000年、395頁。ISBN 4-309-22361-3。
- ^ https://www.suzuki-music.co.jp/information/11261/ 鈴木楽器製作所公式サイト「ハーモニカの歴史」 2021年1月30日閲覧
- ^ 尾高暁子『両大戦間期の中日ハーモニカ界にみる大衆音楽の位置づけ』,東京藝術大学音楽学部紀要 33, pp.15-34, 2007年
- ^ “455 Echo Celeste Tremolo Harmonica”. www.musiciansfriend.com. www.musiciansfriend.com. 2021年9月22日閲覧。
- ^ Huey, Steve. “Big Walter Horton: Biography”. AllMusic. 2023年9月19日閲覧。
- ^ AllMusicのバイオ
- ^ "I Started the Big Noise Around Chicago". Interview with Snooky Pryor conducted by Jim O'Neal, Steve Wisner, and David Nelson. Living Blues, no. 123 (Sept.–Oct. 1995), pp. 10–11.
- ^ “Brian Jones”. The Rolling Stones.com. The Rolling Stones. 2015年1月30日閲覧。
- ^ Barnard, Stephen (1993). The Rolling Stones: Street Fighting Years. BDD Illustrated Books. p. 22. ISBN 079245801X
- ^ a b “ハーモニカ奏者、大石昌美氏が死去 「歌うハーモニカ」と親しまれる”. サンケイスポーツ. 産経デジタル. (2021年7月1日) 2023年1月9日閲覧。
- ^ “ブルースハーモニカ第一人者の妹尾隆一郎さんが死去”. サンケイスポーツ. 産経デジタル. (2017年12月23日) 2023年1月9日閲覧。
- ^ 堀井勝美プロジェクト・1993年8月21日発売のアルバム『LOVERS』での櫻井隆章のライナーノーツによる。
- ^ トンボ楽器製作所製のハーモニカホルダー「HH-800」を考案。また、同社の10穴ハーモニカ「メジャー・ボーイ」の製作にも協力。現在両モデルは国内外を問わず広く使用されている。[1]
- ^ 連続テレビ小説『エール』解説付き再放送直前コラム - 全日本歌謡情報センター 2020年10月22日閲覧
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