カムチャツカ半島
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/17 02:29 UTC 版)
気候
カムチャツカ半島の気候は亜寒帯気候からツンドラ気候。西側にあるオホーツク海では冬に流氷が漂着して常時凍結状態となるが、東側の太平洋では流氷の出現は比較的少なく、温暖となる。両岸の気温差は特に冬に顕著となり、北緯59度にある西岸のパラナは12月から翌年2月にかけての平均最低気温が氷点下20度を下回るのに対し、北緯53度にある東岸のペトロパブロフスク・カムチャツキーでは氷点下10度を上回り、1日の平均気温でもパラナより約10度暖かい。これは北緯43度にある日本海沿岸の沿海地方州都のウラジオストクよりも高い。
植物と動物
かつては固有種であるカムチャッカオオヒグマが生息していたが、毛皮を目的に大量に捕獲され、1920年までに絶滅している[6]。
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カムチャツカのヒグマ
民族
- 先住民族
- 主に周辺地域に住む民族
- 主に都市部に居住
ロシア帝国による一連の入植活動、ソビエト連邦による軍事基地の強化などを通じ、ロシアから、あるいは当時のソ連構成国だったウクライナ(ウクライナ・ソビエト社会主義共和国)からの移住が進み、20世紀に先住民族の人口比は急速に低下した。2010年のロシア国勢調査の結果によると、カムチャツカ地方の民族構成比はロシア人が85.9%、スラヴ系全体では9割以上を占め、先住民族では最多のコリャーク人が2.3%、イテリメン人が0.8%にとどまるとされている[7]。
その他
日本語訳において、かつては「カムチャッカ」と書かれることも多かった。「Камчатка」を現代の片仮名転写の一般例に照らせば「カムチャートカ」または「カムチャトカ」という表記になるが、日本語では慣習的な「カムチャツカ」や「カムチャッカ」の定着度が高いので現在でもそのような表記が用いられることは少ない。古くは「カムサツカ」(勘察加)と書かれたこともあった。
注釈
出典
- ^ a b kotobank-カムチャツカ半島.
- ^ 菊池俊彦『オホーツクの古代史』平凡社新社
- ^ 桂川甫周 著、亀井高孝 編『北槎聞略・大黒屋光太夫ロシア漂流記』岩波書店〈岩波文庫〉、1993年、38-41頁。ISBN 4-00-334561-4。
- ^ 「中国・ロシアが開発する極超音速機──アメリカは衛星探知網を実現できるか?」ニューズウィーク日本版サイト(2020年1月21日)2020年12月12日閲覧
- ^ カムチャッカ半島に「自然リゾート」地元政府、コロナ後にらむ『日経産業新聞』2020年12月7日(グローバル面)
- ^ 下川耿史 『環境史年表 明治・大正編(1868-1926)』p341 河出書房新社 2003年11月30日刊 全国書誌番号:20522067
- ^ “Всероссийская перепись населения 2010 года(全ロシア2010年国勢調査)(ロシア語)”. ロシア連邦政府統計局. 2019年10月6日閲覧。
固有名詞の分類
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