イシイルカ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/30 08:11 UTC 版)
イシイルカ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
保全状況評価 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Phocoenoides dalli (True, 1885) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
イシイルカ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Dall's Porpoise |
形態
ネズミイルカ科の中では大きな種類であり、体長は230cm、体重は130kgから200kg程度まで成長する。特徴のある体型であるため、他のクジラ目の種との識別は容易である。頭部が小さいのに対して、胴はずんぐりしている。また胸びれも小さく、頭部に近接している。背びれはほぼ中央に位置し、基部が広い三角形で、大きい。尾びれは扇形で両端は頭部方向に湾曲しており、中央に切れ込みがある。これも特徴的な形状である。体色は幾分シャチに似ている。全体的には非常に濃い灰色から黒色であり、胸びれの後方から体側にかけて白色のパッチがある。体色の境界ははっきりしている。背びれの先端は白あるいは明るい灰色、尾びれの後縁も同じく白あるいは明るい灰色である。[1]
寿命は15年程度である。
-
ヒトとの大きさ比較
-
背面
生息数と分布
この節は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2020年1月) |
イシイルカ型(Dalli型、Dalli Type)とリクゼンイルカ型(Truei型、Truei Type)の2形態が存在することが知られている。 Dalli型の生息域は広く、南カリフォルニア州から南日本にかけての広汎な北太平洋一帯(日本海、ベーリング海も含む)に棲息する。 Truei型の生息域は狭く、日本の北や東の太平洋の北西海域のみに棲息する。 他のネズミイルカ科のイルカとは異なり、水深の深い海域を好む海洋性である。 沿岸に近付くこともあるが、それでも多くの場合には水深の深い海域に留まる。
正確な生息数は不明であるが、生息域においては珍しくはないと考えられている。 イシイルカは人間の船に接近してくるために、生息数を正確に調査することが困難になっている。 全生息数は数十万頭であり、おそらくオホーツク海に棲息する個体数が最大であろうと考えられている。生息数に関しては「保護」も参照されたい。
行動
この節は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2020年1月) |
イシイルカは非常に活発なイルカである。 波しぶきを立てながら、海面すれすれを高速に、時にはジグザグに泳ぐ。 突然海面上に現れたり、逆に急に隠れたりする。 泳ぐ速度は小型のクジラ目としては最も速い部類に属し、最高55km/h程度の速度で泳ぐことができる。
人間の船に近付き、船首波を跳ぶことが多い。 しかし船の速度が遅い場合には、興味を失って船から離れることも少なくない。
2頭ないし10頭程度の小さな群を成して行動することが多い。 強く結束された群というよりも、単に良い餌場に集まっているだけかもしれない。 極稀であるが、千頭以上の巨大な群を成すこともある。
主に魚類や頭足類を食べる。 ニシン、イワシ、サバの群が一般的な餌である。
- ^ 『クジラとイルカの図鑑』 248 - 249頁
- ^ 厚生労働省医薬食品局食品安全部基準審査課 (2003年6月3日). “妊婦への魚介類の摂食と水銀に関する注意事項の見直しについて(Q&A)(平成17年11月2日)”. 魚介類に含まれる水銀について. 厚生労働省. 2013年3月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年4月15日閲覧。
- ^ 国立研究開発法人 水産研究・教育機構 国際漁業資源の現況 -平成29年度現況- 48 イシイルカ 太平洋・日本海・オホーツク海 付表1
- 1 イシイルカとは
- 2 イシイルカの概要
- 3 交雑
- 4 参考文献・外部リンク
イシイルカと同じ種類の言葉
- イシイルカのページへのリンク