【F4D】(えふよんでぃー)
Douglas F4D Skyray(スカイレイ)
1940年代にダグラス社が開発した全天候艦上戦闘機。
第二次世界大戦後、ドイツからもたらされた無尾翼・デルタ翼機のアイデアをベ-スに、1947年から開発が開始された。
しかし、搭載する予定だったJ40ターボジェットエンジンの開発が遅れたために搭載するエンジンが決まらず、たびたび設計変更がなされた。
アフターバーナー付きのJ40-WE-8が搭載された試作機は1953年に世界速度記録を樹立し、初めて「陸上機より速い艦上機」となった。
しかし、量産機のエンジンはより強力で信頼性の高いJ57に変更され、また初のAIM-9搭載機となることが決まったため、部隊配備は1956年にずれ込んだ。
最終的には419機が製造され、アメリカ海軍・アメリカ海兵隊の26個の第一線及び支援飛行隊に配備された。
武装は20mm機関砲4門、7箇所のハードポイントにAIM-9を2~4発、ロケット弾ポッド2個などを搭載した。
1962年には名称がF-6に変更されたが、第一線からは1964年に退き、最後の機体は1969年に退役した。
一部の機体はターゲットドローン曳航機として採用され「DF-6A」と呼ばれた。
後継機として、胴体を延長しGE-J79エンジンを積んだ「F5D Skylancer(スカイランサー)」が開発されたが、最終的に並列開発していたF8Uクルセイダーが採用され、キャンセルされた。
スペックデータ
種別 | 艦上戦闘機 |
主任務 | 迎撃 |
主契約 | ダグラス社 |
初飛行 | 1951年1月23日(試作機) |
乗員 | 1人 |
全長 | 13.9m |
全高 | 3.9m |
全幅 | 10.2m |
主翼面積 | 51.7㎡ |
空虚重量 | 7,300kg |
全備重量 | 10,300kg |
最大離陸重量 | 12,300kg |
エンジン | P&W J57-P-8ターボジェット(推力4,100kg/7,800kg(A/B使用時))×1基 |
最高速度 | 1,200km/h |
実用上昇高度 | 16,500m |
航続距離 | 1,900km |
戦闘行動半径 | 1,100km |
上昇率 | 5,600m/min |
固定武装 | コルトMk.12 20mm機関砲×4門 |
兵装 | 900kg爆弾×2発 AIM-9AAM×2発 その他7ヶ所のハードポイントにロケット弾などを搭載可能。 |
電子機器 | APQ-50Aレーダー エアロ13F火器管制レーダー |
派生型(カッコ内は発注・生産機数)
F4D (航空機)
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