ノコギリヒラタムシとは? わかりやすく解説

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ノコギリヒラタムシ

節足動物門 昆虫綱 コウチュウ目 ホソヒラタムシ科 Silvanidae
ノコギリヒラタムシ類 Oryzaephilus

ノコギリヒラタムシ

形態
 体長は約3mm、全身褐色で胸の縁にノコギリ状のギザギザがあるためこの名が付いた成熟幼虫体長4~5mmで全身白色頭部に短い触角があり、尾端突起はない。
被害
 いずれも重要な貯穀害虫で、穀粉から加工食品に至るまで幅広く食害する穀粒そのものより、糠や小麦粉といった穀粉細かく砕かれ穀類が主に加害される。ノコギリヒラタムシではチョコレートなどのお菓子加害も多い。近縁オオメノコギリヒラタムシは、砕けたヒマワリ種子ナッツ類などから発生する
生態
 穀類穀粉から加工食品に至るまで幅広く食害する穀粒そのもの食害せれにくく、糠や小麦粉といった穀粉細かく砕かれ穀類お菓子類を好む。粒のままの穀類では胚芽部分のみを食べる。 近縁オオメノコギリヒラタムシは、砕けたヒマワリ種子ナッツ類、コプラなどの油原料から発見される。非常に小さく体が扁平なので、どんな狭い隙間でも侵入することができる。
 ノコギリヒラタムシは年に2~4回発生し被害夏から秋にかけて集中する傾向がある。25条件下では40内外1世代を経過する発育には約20上の温度が必要で、2528のときに最も活動活発になる高温を好むが、乾燥低温低酸素等の悪条件に対しても強い。成虫寿命通常数ヶ月長いもので1年以上に及び、一生100300個の卵を産むという(安富梅谷1995)。

ノコギリヒラタムシ

和名: ノコギリヒラタムシ [ホソヒラタムシ科]
英名: sawtoothed grain beetle
学名: Oryzaephilus surinamensis(Linnaeus) [Silvanidae]
ノコギリヒラタムシ
ノコギリヒラタムシ
分布 日本を含む世界共通種
形態 成虫平たく、前胸の側縁はのこぎり状を呈する体長3mm前後
加害する食品 イネ科穀物の特に胚芽加害する。米糠、粉の害虫
加害形態 粉を加害する場合は、深層には入らず表面加害する場合が多い。
防除方法  
その他 別名(鋸扁虫のこぎりこくぬすと

鋸扁虫

読み方:ノコギリヒラタムシ(nokogirihiratamushi)

ヒラタムシ科の昆虫

学名 Oryzaephilus surinamensis


ノコギリヒラタムシ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/23 01:25 UTC 版)

ノコギリヒラタムシ(鋸扁虫[1]Oryzaephilus surinamensis)は、鞘翅目ホソヒラタムシ科に属する昆虫の1種である。汎存種であり、極地を除き、地球の陸上のほぼ全域に分布している[2]穀粉菓子類などを食べ、食品工場などに多く生息する[3][4]


  1. ^ 日外アソシエーツ『動植物名よみかた辞典』1991年、160頁
  2. ^ 黒澤良彦久松定成佐々治寛之『原色日本甲虫図鑑(III)』保育社、1985年、204頁
  3. ^ a b c d e f g h i j 安富和男・梅谷献二『原色図鑑/改訂・衛生害虫と衣食住の害虫』全国農村教育協会、1995年、62、63頁
  4. ^ a b c d e f g h i 佐藤仁彦『生活害虫の事典』朝倉書店、2003年、43-45頁
  5. ^ イカリ消毒 ノコギリヒラタムシ類2018年2月閲覧
  6. ^ 小野展嗣『動物学ラテン語辞典』ぎょうせい、2009年、371頁
  7. ^ a b c d e f g 林長閑 「家屋・食品にみられる鞘翅目(甲虫目)の形態・生態(甲虫)」『家屋害虫』第13、14号、日本家屋害虫学会、1982年
  8. ^ a b 日本家屋害虫学会編『家屋害虫事典』井上書院、1995年、224-225頁
  9. ^ 寺山守・須田博久『日本産有剣ハチ類図鑑』東海大学出版部、2016年、367頁
  10. ^ すまいの虫図鑑・ノコギリヒラタムシ2018年8月閲覧
  11. ^ 森勇一「先史~歴史時代の地層中より産出した都市型昆虫について」『家屋害虫』第23巻1号、日本家屋害虫学会、2001年


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