過去のシリーズに登場した特殊なポケモン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 23:40 UTC 版)
「ポケモンカードゲーム」の記事における「過去のシリーズに登場した特殊なポケモン」の解説
以下は現在のスタンダードレギュレーションから除外されたポケモンのカード群である。使用できない公式大会が多いが、殿堂レギュレーションなどを用いた大会では使えるものもある。 特に記述がないものは、「たね」「1進化」「2進化」の各分類で登場している。 わるいポケモン 初期シリーズ拡張パック第4弾「ロケット団」からPCGシリーズにかけて登場。分類はすべて「1進化」「2進化」である。わるいポケモンには、カード名に「わるい○○」とついている。初期〜neoシリーズに登場したものはHPが低めに設定されている反面、強力なワザを持つものが多い。わるい2進化ポケモンはわるい1進化ポケモンからしか進化できない。 PCGシリーズの「わるいポケモン」はすべて悪タイプを持っている(悪タイプともう1つ、合わせて2つのタイプを持つものも存在する)。 名前の前に「〜の」がつくポケモン 初期シリーズ後半の「ポケモンジム」シリーズから登場。「タケシのイシツブテ」「ラルースのゴンベ」などのように、カード名のポケモンの名前の前にトレーナー名や場所の名前などがついている。DPシリーズ以降、しばらくの間、名前の前に「〜の」がつくポケモンに利益または不利益を与える効果を持つカードが存在していなかったが、XYシリーズコンセプトパック「マグマ団VSアクア団 ダブルクライシス」で「マグマ団」のポケモン・「アクア団」のポケモンと、それに対するシナジーカードが登場した。 ドンメル→マグマ団のバクーダ、マグマ団のドンメル→バクーダなど、所属の異なるポケモン間では進化できない。VS〜PCGシリーズでは、本来進化系のポケモンであってもたねポケモンとして登場した。カード名は特殊であるが、通常のポケモンとのルールの違いはない。 スタンダードレギュレーションで使える範囲にも、一部のプロモーションカードで名前の前に「〜の」がつくポケモンが存在している。 ベイビィポケモン neoシリーズ拡張パック第1弾「金、銀、新世界へ...」から登場。分類はベイビィである。ルール上「たねポケモン」と同じ方法で直接場に出すことができ(対戦開始の時に場に出しておくこともできる)、特定のたねポケモンのカードを重ねて進化させることができる。ベイビィポケモンがバトル場にいる場合、相手はワザを使用する際にコイントスを行い、ウラならワザは失敗する(ベイビィポケモンのルール)。ピチューなど、彼らより先に登場したポケモンの進化前がこれに分類される。 ADVシリーズ以降は、分類としての「ベイビィ」は廃止され、「たね」に統合された。これらのポケモンは、ポケパワー「ベイビィしんか」の効果で特定のたねポケモンへと進化できる(この時、受けているダメージをすべて回復する)。この進化はポケパワーの効果による特別なものであるため、他の方法では進化できない。 Lシリーズでは、ポケパワー「ベイビィしんか」はなくなり進化しないたねポケモンとなったが、代わりに眠りならワザのダメージを受けないという効果のポケボディー「てんしのねがお」と、効果の過程で必ず自分自身を眠りにするワザを持つ。また、すべて弱点・抵抗力がなく、ワザや逃げるために必要なエネルギーもない。 XYシリーズの開始した2013年11月から長らく、かつて「ベイビィ」に分類されていたピチューやププリンなどのポケモンがまったく登場していない状態が続いていたが、SMシリーズ拡張パック第10弾「ダブルブレイズ」から再び登場し始めた。Lシリーズ同様進化しないたねポケモンとなっており、使うと番の終わる特性を持っている。 やさしいポケモン neoシリーズ拡張パック第4弾「闇、そして光へ...」から登場(当シリーズのみ)。分類はすべて「1進化」「2進化」である。やさしいポケモンには、カード名に「やさしい○○」とついている。自分のみならず、相手にも利益をもたらす効果を持つものが多い。わるいポケモンとは逆に、HPが通常より高めに設定されている。 ひかるポケモン 同じくneoシリーズ拡張パック第4弾から登場(当シリーズのみ)。ゲーム版における「色違いのポケモン」がカード化されたものである。本来進化形のポケモンであっても、分類はすべて「たね」である。ひかるポケモンには、カード名に「ひかる○○」とついており、1種類につき1枚しかデッキに入れることができない(ひかるポケモンのルール)。多くのものは自分と異なるタイプのエネルギーを必要とするワザを持つ。SMシリーズ強化拡張パック「ひかる伝説」では、デッキに入れられる枚数に特別な制限のないポケモンとして再登場した。 アンノーン neoシリーズに登場した各種のアンノーンには、例えば「アンノーン[A]」「アンノーン[B]」など、カード名に26種類のアルファベットおよび「!」「?」の記号がついている。当シリーズのアンノーンは、すべて別名ながら、デッキに合計で4枚しか入れられない(アンノーンのルール)。また、カードの説明文に「アンノーン」とあれば、文字どおりの「アンノーン」の他、上記のすべてのアンノーンも含むことになっている。 DPシリーズに登場したアンノーンにもアルファベットや記号がついているが、こちらはneoシリーズのような特別な枚数制限はない。カードの説明文の「アンノーン」がすべてのアンノーンを含むというルールは同様である。 ポケモンex(ポケモンエクストラ) ADVシリーズ拡張パック第1弾からPCGシリーズにかけて登場。ポケモンexには、カード名に「○○ex」とついているが、後述のポケモンEXとは全く異なる種類であることに注意されたい。しかしながら、ポケモンEXとほぼ同じ特徴を持っている。高いHPや強力なワザ・効果を持ち、気絶した場合はサイドを2枚とられる(ポケモンexのルール)。なお、例えば「ストライク(ex)」とあれば、「ストライク」と「ストライクex」のどちらでもよいことを示す。 2つのタイプを持つポケモン ADVシリーズ強化拡張パックex1「マグマVSアクア ふたつの野望」から登場。説明文で、2つのタイプを持つ特別ルールが明記されている。タイプのアイコンとして、その複合タイプ専用のものが付されている。弱点・抵抗力を計算する際は、両方のタイプで行う。 タイプを2つ持つポケモンには、PCGシリーズの「わるいポケモン」、「δ-デルタ種」のポケモンの一部も存在する。また、Lシリーズの「伝説ポケモン」の一部や、XYシリーズの「デュアルタイプ」のポケモンもタイプを2つ持っているが、それらには上記のような説明文はなく、アイコンも通常のものが2つ並んでいるだけである。 ポケモン☆(ポケモンスター) PCGシリーズ拡張パック第2弾「蒼空の激突」から登場(当シリーズのみ)。ポケモン☆には、カード名に「☆」がついている(例えば「ラティアス☆」など)。ひかるポケモンと同じく、ゲーム版でいうところの色違いのポケモンである。また、本来進化形のポケモンであっても、分類はすべて「たね」である。ただしひかるポケモンとは異なり、ポケモン☆全体で1枚しかデッキに入れられない(ポケモン☆のルール)。 ホロンのポケモン PCGシリーズ拡張パック第6弾「ホロンの研究塔」から登場した「〜のポケモン」の一種(当シリーズのみ)。手札にあるとき、特殊エネルギーカードとしてポケモンにつけることができる(ホロンのポケモンのルール、つけ方が特殊であるものも存在する)。 δ-デルタ種(全体で「デルタしゅ」と読む) PCGシリーズ拡張パック第6弾「ホロンの研究塔」から登場(当シリーズのみ)。カードに「δマーク」がついており、カード名の右に「δ-デルタ種」と書かれているが、通常のポケモンと同名のカードである。通常とは異なるタイプを持ち、一部には2つのタイプを持つポケモンも存在する。また、「δ-デルタ種のポケモンex」や「δ-デルタ種のポケモン☆」も存在する。 ポケモンLV.X(ポケモンレベルエックス) DPシリーズ拡張パック第1弾「時空の創造(ダイヤモンドコレクション・パールコレクション)」からDPtシリーズにかけて登場。分類はレベルアップであり、通常のポケモンと同名のカードとして扱われる。そのため、例えばハーフデッキで「ドダイトスLV.X」を使いたい場合、「ドダイトス」と「ドダイトスLV.X」をそれぞれ1枚ずつしか入れられない。ポケモンLV.Xが場にいるときはレベルアップ前と同じ分類のポケモンとして扱われるが、プラズマ団のポケモンがレベルアップするとプラズマ団のポケモンではなくなる(プラズマ団のポケモンLV.Xが存在しないためである)。ポケモンLV.Xは、レベルアップ前のワザ・ポケパワーを使うことができ、ポケボディーもはたらく。ただし、特性や古代能力はなくなる。レベルアップ・レベルダウン ポケモンLV.Xの登場に伴い追加されたルール。レベルアップ/レベルダウンしたときの特殊状態・持続する効果・ついているカードおよびダメカンなどの挙動は、進化・退化の場合と同じである。 レベルアップとは、手札のポケモンLV.Xのカード(レベルアップカードという)を、バトル場の決められたポケモン(レベルのないポケモンでもよい)に重ねること。バトル場のポケモンであれば、自分の番に何匹でもレベルアップさせられる。ベンチポケモンをレベルアップさせることや、この番に場に出したばかり/進化したばかりのポケモンをレベルアップさせることはできないが、それらをすべて実現させる効果を持つグッズが存在する。また、ポケモンLV.Xを再びレベルアップさせることはできない。 レベルダウンとは、場のポケモンLV.Xからレベルアップカードをはがすこと。進化しているポケモンLV.Xを退化させることで、同時にレベルダウンしていることになるが、専らレベルダウンのみをさせる効果を持つカードは1枚しかない。レベルダウンによりHPが小さくなった結果、気絶してしまう場合もある。 ポワルン・デオキシス・ロトム(フォルム違いのポケモン) DPシリーズ拡張パック第5弾「秘境の叫び」に収録された各種のポワルンや、同「怒りの神殿」に収録された各種のデオキシスには、前述のアンノーンのようにフォルム名のついているものが存在する(例えば、「ポワルン 雨雲の姿」「デオキシス アタックフォルム」など)。カードの説明文に書かれている「ポワルン」「デオキシス」とは、当該ポケモンのすべてのフォルムを含む(ポワルンのルール・デオキシスのルール)。 DPtシリーズ拡張パック第2弾「時の果ての絆」に収録された各種のロトムにも、やはりフォルム名のついているものが存在する(例えば「ヒートロトム」など)。カードの説明文に書かれている「ロトム」とは、文字どおりの「ロトム」の他、「ヒートロトム」などのすべてのフォルムを含む(ロトムのルール)。 SPポケモン(スペシャルポケモン) DPtシリーズ拡張パック第1弾「ギンガの覇道」から登場(当シリーズのみ)。「ポケモントレーナーが捕まえたり、育てたりしたポケモン」などの背後設定がある。本来進化形のポケモンであっても、分類はすべて「たね」または「レベルアップ」である。通常のポケモンとは別名のカードとして扱われ、ポケモン名の後ろに所有するトレーナーなどを表すマーク(例えば、G(ギンガ)、FB(フロンティアブレーン)など)が付されている。シナジーカードが豊富に存在し、かつて「ガブリアスC(チャンピオン) LV.X」を用いたデッキが一時代を築いたことがある。 アルセウス DPtシリーズに登場した各種の「アルセウス」および「アルセウスLV.X」は、デッキに何枚でも入れられる(アルセウスルール)。アルセウスの中には、場に6匹以上のアルセウスがいる場合を想定したワザを持つものも存在する。ただし、このルール以外には通常のポケモンとの違いはない。 伝説ポケモン(でんせつポケモン) Lシリーズ拡張パック第1弾「ハートゴールドコレクション・ソウルシルバーコレクション」から登場(当シリーズのみ)。ゲーム版の「伝説のポケモン」や「幻のポケモン」がカード化されたものであり、分類は伝説である。2枚で一組を成しており、HPやタイプの書かれている方を「上」、弱点・抵抗力が書かれている方を「下」と呼んで区別するが、カードに記述されているわけではない。伝説ポケモンには、カード名に「○○LEGEND」とついており、上下のカードは同名のカードとして扱う。上下合わせて1匹のポケモンであり、手札に上下が揃っているとき、それらを組み合わせて直接ベンチに出す(伝説ポケモンのルールという)。場にいる限り「進化していないポケモン」であり、場にいない時は、HP・弱点・抵抗力・にげるエネルギーが設定されていないポケモンとして扱われる。そのため、例えばワシボンのワザ「とりぶえ」やグッズ「ヘビーボール」の効果で、伝説ポケモンを山札から手札に加えることはできない。 同・第2弾「よみがえる伝説」以降に登場した伝説ポケモンには、伝説/幻のポケモンが2匹描かれており(例えば、「エンテイ&ライコウLEGEND」。ただし、対戦上は1匹のポケモンのカードとして扱う)、気絶した場合、相手はサイドを2枚とる(これも伝説ポケモンのルールである)。その分、以前の伝説ポケモンより強力である。 グレートポケモン 同じくLシリーズのみに登場。カードのデザインが異なるものの通常のポケモンと同名であり、例えば「グレートポケモンのオーダイル」(公式的呼称)などと呼んで区別する。当時の通常のポケモンよりHPが高く、強力なワザやポケパワー・ポケボディーを持つものが多い。カードにグレートポケモンであることを示す記述はなく、通常のポケモンとのルールの違いもない。 復元ポケモン(ふくげんポケモン) BWシリーズ拡張パック第2弾「レッドコレクション」から登場。「プロトーガ」「アーケン」など、ゲーム版における「化石ポケモン」がカード化されたものである。すべて分類は復元であり、たねポケモンでも進化ポケモンでもない。復元ポケモンを手札から直接ベンチに出すことはできず、山札にある場合のみ、対応するグッズの効果によってベンチに出すことができるという特別ルールを持っている(復元ポケモンのルールという。対応するグッズについては後述する)。手札の任意の復元ポケモンを直接ベンチに出す効果を持つスタジアムも存在する。 同・第9弾「メガロキャノン」以降に登場した復元ポケモンには、特性「たいこのよびごえ」の効果により、トラッシュから山札の一番下に移動させることができるものも存在する。 ポケモンEX(ポケモンイーエックス) BWシリーズ拡張パック第3弾「サイコドライブ・ヘイルブリザード」から登場。前述の「ポケモンex」の後継的存在である。ポケモンEXには、カード名に「○○EX」とついている。HPが高かったりとても強力なワザや特性を持つものが多いが、気絶した場合、相手にサイドを2枚とられる(ポケモンEXのルール)。 かつてはポケモンEXは伝説のポケモンに限られていたが、同シリーズ「EXバトルブースト」で、伝説以外のポケモンがポケモンEXのカードとして初登場した。なお、後述するM進化ポケモンを除き、本来進化系のポケモンであっても「たねポケモン」として登場している。例えば「ドリュウズ」は1進化ポケモンであるが、「ドリュウズEX」はたねポケモンである。よって、「モグリュー」から進化させることはできず、直接場に出すことができる。M進化のポケモン(メガシンカのポケモン) XYシリーズ第1弾「コレクションX・コレクションY」から登場。ゲーム版におけるメガシンカを再現したもの。特定のポケモンEXから進化させるカードである。M進化のポケモンには、カード名に「M○○EX」(メガ-)とついている(例えば「MフシギバナEX」など)。分類はM進化であり、進化ポケモンとして扱う。進化方法に一般の進化ポケモンとの違いはないが、特別な場合を除いてM進化すると自分の番が終わる(M進化のルール。M進化ポケモンを直接ベンチに出した場合、自分の番は終わらない)。各ポケモン専用の「ソウルリンク」と名の付くカードを使用することで、番が終了するのを防ぐことができる。なお、カード名のとおりポケモンEXでもあるため、気絶すると相手にサイドを2枚とられる。 XYシリーズ第5弾「ガイアボルケーノ・タイダルストーム」では、「ゲンシグラードンEX」「ゲンシカイオーガEX」という名のM進化ポケモンが登場した。M進化のルールの代わりにゲンシカイキのルールを持っている(効果は同一)。他のM進化ポケモンとルール上の違いはない。 プラズマ団のポケモン プラズマ団のカードに属するポケモン。カードに「プラズマ団マーク」がついているが通常のポケモンと同名であり、例えば「ギギギアル[プラズマ団]」(公式的呼称)などと呼んで区別する。「プラズマ団のポケモンEX」も存在する。また、ついているポケモンをプラズマ団のポケモンとして扱う効果を持つポケモンのどうぐも存在する。 BREAK進化ポケモン(ブレイクしんかポケモン) XYシリーズの後期(XY BREAKシリーズ)に登場した、エネルギーを浴びて体が金色に輝いているポケモン。本来それ以上進化しないポケモンが更に進化した姿である。カード名に「○○BREAK」とついている。横向きのカードとなっており、進化前のポケモンの特性やワザなどが見える様に、イラスト部分から上に重ねて進化させる(進化前のカードと合わせてT字の形となる)。BREAK進化ポケモンには、にげるためのエネルギー、弱点、抵抗力は書かれておらず、これらの能力は進化前のものを引き継ぐ。レベルアップではなく進化の一種ではあるが、ポケモンLV.Xと類似点が多く、進化前のワザ・特性を引き継いで持っており、使うことができる。これら進化前の能力の引き継ぎを総称してBREAK進化のルールと呼ぶ。ただし、ポケパワー・ポケボディーや古代能力は引き継げない。
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