総裁選日程決定
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「2021年自由民主党総裁選挙」の記事における「総裁選日程決定」の解説
8月26日菅と二階の意向を受け、党の総裁選挙管理委員会は「9月17日告示、29日投開票」を決定した。同日、党臨時総務会で日程を了承した。 石原派(10人)は会合を開き、会長の石原伸晃に対応を一任。石原は菅の再選支持を明言した。 二階派の在京議員懇談会が行われたが、参加議員からは菅支持の方針の再考を求める声が噴出した。 国会内で麻生派幹部が会合を行ったが、菅の再選を支持する意向の麻生に対し、慎重論も根強く結論は出なかった。 日本維新の会代表および大阪市長の松井一郎は菅の再選が望ましいとの考えを示した。 岸田が正式に総裁選出馬を表明。岸田は記者会見で「党役員は1期1年、連続3期までとすることで権力の集中と惰性を防ぎたい」と表明。「決して特定の方を念頭に申し上げたつもりはありません」とも述べたが、幹事長就任から5年を迎えた二階を念頭に置いた発言ではないかとの憶測を呼んだ。一方で岸田は、閣僚については対外的な関係構築の必要があるとして「任期は考えるべきではない」と主張し、財務大臣を8年以上務める麻生への配慮があった見方も出た。 高市が正式に総裁選出馬を表明。 8月30日下村は朝の街頭演説で総裁選について「準備している」と述べていたが、演説後、菅に呼ばれ官邸で会談。菅から立候補するのか政調会長を辞任するのか決断を迫られ、立候補を断念した。 岸田が国会内で安倍、麻生と相次ぎ会談し、支援を要請。岸田が党役員人事に触れたのは麻生が二階幹事長の交代を希望しているという事情もあったが、麻生は岸田に対しエールを送りつつ明確な支持表明は避けた。安倍はこの時点で周囲に「人間として菅さんを支持する」と述べ再選支持の態度を崩していなかったが、一方で安倍の支援を期待する岸田・高市の活発な動きについては黙認を続けた。 幹事長の二階は岸田が党役員の任期制限を掲げたことについて「日ごろそういうことを言ったことがないじゃないの。特定のことを意識して発言するのはいかがなものか」「幹事長に就きたいと名乗り出た覚えは一回もない。失敬だ」と述べ不快感を示した。同日には菅が二階と首相官邸で会談し、9月中に党役員人事を行う考えを示した。この中で二階は幹事長交代を受け入れる考えを菅に伝えた。 菅は、野党4党が憲法53条に基づき求めていた総裁選前の臨時国会召集を拒否するよう、加藤勝信官房長官、森山裕国会対策委員長らに指示。 小泉は菅と会談。小泉は菅再選支持を表明していたが、考えを改め、出馬を断念するよう促した。小泉はこの日から4日連続で菅と会い、いずれの日も「このままでは総裁選で勝てない」と訴えた。 8月31日森山は、立憲民主党の安住淳国対委員長と国会内で会談し、総裁選前の臨時国会の召集に応じない考えを伝えた。 菅は議員宿舎で二階らと会談し、衆院選の日程などについて協議。菅は自民党役員人事と内閣改造を翌週に行い、9月中旬の衆議院解散も選択肢との考えを二階に伝えた。毎日新聞は菅が党内の支持を十分集められる見通しが立っておらず、総裁選を先送りするために解散に踏み切ることにしたとみられると報じた。衆院選の日程については10月5日公示、17日投開票とする案を検討中と報じられた。しかし同日夜にこの話は漏れ伝わり、党内から「道連れ解散だ」「無理心中するつもりか」との批判が一気に広がった。麻生は菅に反対の考えを伝え、麻生から9月解散説を知らされた安倍も電話で反対の考えを伝えた。他の党幹部からも反発の声が上がった。 9月1日菅は午前、報道陣に対し、「今のような厳しい状況では解散できる状況ではない」「総裁選の先送りは考えていない」と述べた。 岸田派に所属するデジタル改革担当大臣の平井卓也は、現職閣僚として初めて岸田を支援する意向を表明した。 元防衛大臣の中谷元は前日の報道に触れ、所属する谷垣グループの会合で「総裁選挙の日程はもう決まっている。勝手な個人の都合で変更すれば、党の信頼を失ってしまう」と指摘した。 9月2日菅のおひざ元である党神奈川県連の土井隆典幹事長(神奈川県議会議員)は、総裁選に向けた会合後、記者団の取材に応じ、「県連としては特に、菅さんを頼むという応援をするつもりは一切ない」と述べた。 岸田は、BS-TBSの夜の番組で、学校法人森友学園への国有地売却をめぐる公文書改ざん問題について、「国民が足りないと言っているので、さらなる説明をしなければならない課題だ」と言及した。 菅は午後、自民党本部で二階らと会談し、総裁選挙に再選を目指して立候補することを伝えた。 菅は夜、麻生と面会。自民党役員人事について、河野太郎行政改革担当相(麻生派)の要職起用を打診したが、麻生は「おまえと一緒に、河野の将来まで沈めるわけにいかねえだろ」と拒否した。また、安倍にも党人事への協力を求めたが拒否された。菅は党人事を打ち出したことで「保身のためという狙いが透けて見える」(中堅議員)とかえって反発を招き、麻生は河野に対し人事要請を受けないよう要請。細田派も距離を置き始めるなど菅は党内での孤立を深めることとなった。
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