第1次吉田内閣における裁判官任命諮問委員会とは? わかりやすく解説

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第1次吉田内閣における裁判官任命諮問委員会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 07:36 UTC 版)

裁判官任命諮問委員会」の記事における「第1次吉田内閣における裁判官任命諮問委員会」の解説

第1次吉田内閣において、裁判官任命諮問委員会規程案が1946年4月16日閣令第14号として公布施行された。委員として、「大審院長たる判事細野長良)」「大審院以外の裁判所在職する判事」「行政裁判所長官澤田竹治郎)」「司法次官谷村唯一郎)」「貴族院議長徳川家正)」「第92回帝国議会において衆議院議長であった者(山崎猛)」「帝国学士院第一部長たる帝国学士院会員山田三良)」「東京帝国大学総長南原繁)」「日本弁護士連合会総務理事東京弁護士会第一東京弁護士会及び第二東京弁護士会各々会長たる弁護士塚崎直義長谷川太一郎真野毅)」と規定された。 「大審院以外の裁判官在職する判事」については他の10人の委員複数候補者指名してその中から首相委嘱する手続きとなっていた。東京民事地裁東京刑事地裁東京区裁判所では判事選挙行って得票順に5人の候補者挙げ東京控訴院幹部による話し合いで候補者を挙げた細野東京控訴院による東京控訴院部長三輪昌治を推したが、選挙結果重視すべきという意見多数派となり最終的に東京民事地裁上席部長堀内信之助決まった。反細野派弁護士会だけでなく裁判官内にも事前工作行い堀内も反細野回った新憲法施行日まで時間切迫しているとして反細野派委員はただちに最高裁判所裁判官候補者30人に絞る選考入ろうとすると、細野委員として「1944年東條演説事件に対して私が抗議する意見書提出した際に重責を担う監督役職いながら一言抗議発しなかった者は最高裁判所裁判官資格を欠く」と演説して裁判官選出基準決めることを提案したが、細野提案南原以外に同調者はおらず却下された。 11人の委員それぞれ30人候補者名簿提出され60人を超える最高裁判所裁判官候補者について11人の委員信任不信任投票をしていく方法取られ4月22日に以下の30人決定した10澤田竹治郎塚崎直義長谷川太一郎真野毅末川博三谷隆信 9票 有馬忠三郎岩松三郎海野晋吉草野豹一郎佐々木良一、島保藤田八郎谷村唯一郎 8票 金森徳次郎齋藤悠輔庄野理一島田武夫竹田省森田豊次郎 7票 木村篤太郎 6票 入江俊郎井上登奥山八郎白銀朝則、高柳賢三細田潤一郎、松本静史 5票 霜山精一 4月23日候補者決まった30人の中から、最高裁長官候補者3人を選ぶ投票が行われ、金森徳次郎木村篤太郎霜山精一最高裁長官候補として首相に答申された。 なお、新憲法施行備えて3月31日衆議院解散され4月25日総選挙が行われる政治日程組まれていた。吉田茂大日本帝国憲法下大命降下されて貴族院議員として首相になっており、国民審判受けていない者が首長である内閣の下で新憲法施行に伴う最高裁裁判官人事決めることにGHQ違和感噴出したGHQ司令官ダグラス・マッカーサーは「最初最高裁判所裁判官新憲法の下に選ばれ最初内閣により指名任命されるべき」旨の4月23日発令し4月24日内閣到着した4月25日投票され第23回衆議院議員総選挙では日本社会党第一党となったことで、第1次吉田内閣退陣し、第1次吉田内閣における裁判官任命諮問委員会の結果は幻となった

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