メンデルスゾーン:無言歌集 第7巻
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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メンデルスゾーン:無言歌集 第7巻 | Lieder ohne Worte Heft 7 Op.85 U 189, 101, 111, 190, 191, 155 | 作曲年: 1834-1850年 出版年: 1850年 |
楽章・曲名 | 演奏時間 | 譜例 | |
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1 | ヘ長調 「夢」 "Reverie" | 2分30秒 | |
2 | イ短調 「別れ」 "Adieu" | 1分00秒 | |
3 | 変ホ長調 「狂乱」 "Delirium" | 2分30秒 | |
4 | ニ長調 「悲歌」 "Elegie" | 2分30秒 | |
5 | イ長調 「帰還」 "The returm" | 2分00秒 | |
6 | 変ロ長調 「旅人の歌」 "Song of the traveller" | 2分00秒 |
作品解説
ワーグナーが「第一級の風景画家」と言ったように、メンデルスゾーンは情景描写や標題音楽の作曲において才能を発揮している。
この“言葉のない歌曲”、「無言歌」、という形でメンデルスゾーンは心象風景や感情描写までも、表現した。歌曲風の旋律をもった器楽曲であるため、旋律線をはっきりと浮き立たせ、抒情的に演奏することが重要だろう。
メンデルスゾーンが活躍したこの時期、ブルジョアジーの家庭を中心に、ピアノが教養として普及した。そのため、家庭で気楽に弾ける作品が多く作られたが、この《無言歌集》もその一つである。
《無言歌集》は各6曲ずつの計8集からなり、生前に出版されたのは、第6集までである。第7集は、1851年、第8集は1867年に出版された。1832年、第1集を出版したときには、メンデルスゾーンは、《ピアノのためのメロディー》と記しており、《無言歌集》の名称をもつようになったのは1835年に第2集を出版してからのことであった。
標題をもっているものが多いが、作曲者自身によってつけられたものはわずかである。実際、メンデルスゾーンは標題をつけることによって、音楽的な想像力が限定されることを嫌っていたようだ。
第7巻
この6曲中、メンデルスゾーン自身が標題をつけたものはなく、また人々によって語られた標題で、彼が認めたものもない。よって次の6曲はすべて、出版時に第3者によってつけられたものである。
1.ヘ長調「夢想」 / op.85-1 (1850)
アルペッジョ風の分散和音を、やわらかく、なめらかに奏する。
2.イ短調「別れ」 / op.85-2 (1834)
ソプラノとバスが10度の音程で開始し、空虚な響きをつくりあげている。曲は後半で抑揚をみせる。旋律と低音部の動きをよくあわせて奏する。
3.変ホ長調「狂乱」 / op.85-3 (1850)
4.ニ長調「悲歌」 / op.85-4 (1845)
分散音形による伴奏声部がアルト声部に置かれる。
バスは、和声の支えをうけもち、ソプラノの対旋律にもなっている。
5.イ長調「帰還」 / op.85-5 (1845)
6.変ロ長調「旅人の歌」 / op.85-6 (1841)
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