ブルジョアジー【(フランス)bourgeoisie】
ブルジョワジー
ブルジョアジー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 08:10 UTC 版)
フランス絶対主義下では商業貴族と呼ばれた貴族の一団があった。これらは商業や工業を経営して成功し、貴族に列せられた者たちでブルジョア貴族と呼べる者たちであった。この商業貴族にはせいぜい減免税の特権しかなかったが、商人や工業家にとっては社会的な名誉であった。国王は商工業を振興するという建前から、王権の側はこれに対していろいろな政策をとった。商業貴族は「貴族に列っせられた者」と呼ばれ貴族社会では成り上がり者と見なされた。しかし貧乏な地方貴族よりは、はるかに経済力があった。これらの商業貴族の多くは地方行政の高級官僚となっていた。 ブルジョアジーには徴税請負人という一団も存在した。フランス王国では間接税の徴収を徴税請負人に任せた。その徴税の仕方は極めて厳しかったので、小市民から大商人に至るまで恨みをかっていた。徴税請負人は封建制度への寄生的性格の最も強い存在であった。徴税請負人は工業、商業の経営や技術の進歩に大きな役割を果たしたものが多かったので、本来はブルジョアジーに属する。しかし、王権の手先として商業そのものを抑圧する立場にもあった。そこで商人が徴税請負人を敵と見なすことが多かった。徴税請負人は国家と直接契約することはできず、一人の貴族が代表して政府と契約した。貴族はその報酬として年金を受け取った。すべては貴族の名において行われ、徴税組合には貴族が寄生していた。 銀行家や商人、工業家たちは当時のフランスではブルジョアジーと呼ばれたが、上層ブルジョアジーに属する者には貴族に匹敵する個人財産を持つ者も現れた。しかし彼らはいろいろな方法で宮廷貴族に利益の一部を吸い取られ、国王政府の食い物にされた。ブルジョアジーは宮廷貴族の被支配者であった。
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